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相場の読み方





ドル買い優位の動きに
【2008年8月17日】

 今週の為替市場は、ドル買いが優位な動きが予想されます。
 ユーロ圏の利下げ観測が強まる中で、金利差で買われていたユーロが大きく値を崩す中で、ドルは相対的に買い進まれる動きとなっています。
 大きな節目と見られていた1.50ドルをあっさりドルが上抜けたことで、さらなるドルの上値が意識されています。
 さらに、原油価格が大きく値を下げていることもドルにとっては好材料と見られており、ドル買い材料が出揃った様相になっています。
 こうした動きを受けて、ドルは対円でも110円台をしっかりキープし、さらに上値をうかがう可能性が強まっています。
 日本も欧州と同様にGDPがマイナスになるなど、小幅とはいえプラス成長を維持した米国との差がドル買い・円売りにつながるのではないかとの読みにつながっているわけです。
 とはいえ、円は対ユーロ、対高金利通貨ではしっかりで推移しており、この動きがドル円での円の下落を抑制しているとの見方も根強い状態です。
 円がどこまで対ドルで下げ渋るかが注目されますが、111円台に円が押されるようだと、112円台は時間の問題になる可能性もでてきます。
 今は、少なくともドルの弱材料には目をつぶっているという感じなので、ドルの上値を探る動きが継続すると見られます。
 逆に、予想外の材料が出た場合には、ドルが一気に下落する動きは否定できませんが、その場合には、まず108円台が目安になるでしょう。
 この水準では一先ずドルが下げ渋ると考えています。
 予想外の材料、米国金融システムの不安が再発することです。
 中小金融機関ではなく、大手の金融機関の経営問題が浮上するようなことになれば、その影響は少なくないと思われます。
 表面的には落ち着いて見えていますが、実は米国の信用不安は深く静かに先行していると見ています。
 ロシア金融危機は、お盆過ぎでした。
 そんなこんなを考えると、お盆明けのこの時期、何があっても不思議はないと考えた方が良いのではないでしょうか?




人気投票はドル>円>ユーロの順
【2008年8月12日】

  為替市場の任期度ランキングは、ドル>円>の順となっています。
 欧州の経済に対する懸念が強く、欧州の利上げは年内は考えにくく、むしろ、利下げの場面を想定する声が強まる中で、ユーロ売りが流行となっているようです。
 日本では、明日13日に第2四半期のGDPが発表され、マイナス成長が予想されているものの、これまで金利差の優位性を生かして堅調だったユーロに売り圧力が強まっている、そんな感じです。
 対ドルでは大きな節目と見られていた1.50dるをあっさり割り込み、一時1.48ドル台前半に下落、対円でも一時163円台前半に下落するなど、年初の頃のユーロの面影は今はありません。
 どちらかと言うと、実力以上に買われていた感もないわけではなく、単純に金利差=ユーロ買いが剥落しただけかもしれません。




原油価格急落はドル資金へ回帰に向かう?
【2008年8月10日】

 原油価格が大きく下落する中で、為替市場ではファンドの資金がドル資金に回帰するのではないかとの声が聞かれています。
 これまで、ドル資金に投資していたファンド筋は、昨夏のサブプライムローン問題をきっかけにドル資金離れを強め、原油、商品市場に資金をシフトしてきたことが、ドル安・原油高の背景と説明する声も少なくない状態でした。
 ここにきて、原油価格が大幅に値を崩す一方、金利差で買われていたユーロも、先行き利上げ観測が大きく後退、場合によっては利下げに転じる可能性も指摘される中で、金利差=ユーロ売りの構図が見始めていることも、対ユーロで大きく売られたドルを買い戻すきっかけになっていると指摘する声も出ています。
 一方、円は、これまで対クロス通貨で軟調な動きが続いてきましたが、対ユーロ、対英ポンド、対豪ドル、対NZドルでも円を買い戻す動きが出始めています。
 対ドルでは7カ月ぶりに110円台に下落していますが、これもユーロが対ドルで急激な下落を示したことが影響しているとの読み出ており、クロス通貨で円が堅調な動きを示せば、対ドルでも円の下値余地は少ないとの見方もできそうです。
 特に、米国経済自体、まだまだふらついている状態で、さらにサブプライムローン問題で派生した問題が米金融機関を覆っている状況の中で、信用不安の芽が消えない中で、ドルに投資できる余裕のある人はどの程度いるのでしょうか?
 ドルにとっての弱い材料に目をつぶって投資するわけですから、どんな説法も聞かないという姿勢なのですから、それはそれで構わないのですが、普通に考えたら、今、ドルに投資することはお金を捨てること、そういう声はいつまで経っても聞かれないのでしょうね。




原油価格、短期的な調整を意識
【2008年8月10日】

 原油価格の下落傾向が鮮明になっていることで、6年来続いている原油価格の上昇基調は、短期的な調整を迎えるのではないかとの見方が強まっています。
 8日のNY市場では、原油価格は1バレル=15ドル台に下落するなど、7月11日に記録した147.27ドルの最高値から20ドルを超える下げを演じています。
 最近の原油価格下落の背景として、景気減速と原油価格高騰により、大消費地の米国で欧州で需要が低下する一方、石油輸出国機構が供給量を増加させたことが挙げられています。
 市場では、最近の下落ペースを勘案すると、向こう2カ月以内にも1バレル=100ドル程度の安値を記録することもあるとの見方が強まっており、目先の原油価格下落がドル買いを促す動きにつながるとの読みも聞かれている状態です。
 ただ、原油価格下落がこのまま続くとの見方は少数派で、1バレル=100ドル程度で下値をつけて、その後は上昇基調に転じ、結果的に1バレル=200ドルを目指すとの声も少なくありません。




高金利通貨、金利低下観測でも個人は押し目買い?
【2008年8月7日】

 為替市場では、オーストラリアやニュージーランドで利下げ観測が強まり、当該通貨が軟調な動きを見せる中で、わが国個人投資家を中心に当該通貨に買いが入っていると指摘する声が強まっています。
 いわゆる為替のプロのディーラーの間では、ニュージーランドの追加利下げ観測が強まっていることや、オーストラリアでも利下げ観測が強まる中で、これらオセアニア通貨の下落を予想する声が強まっているものの、個人を中心にオセアニア通貨買いが際立っていると指摘されます。
 これまで原油や商品価格高が続いていたことや、オセアニア諸国も経済が堅調で豪ドルやNZドルは堅調な動きを続けていました。
 特に、原油価格が騰勢を強める中では、資源通貨買いの発想から、堅調な動きを見せており、国内景気の底堅い動きと合わせて、高金利通貨買いで人気を博していました。
 しかし、さすがに住宅を中心にした景気拡大も息切れとなり、さらには商品価格上昇を受けたオセアニア通貨買いも、原油価格が軟調な動きに転じる中で、ついには金利引き下げ、あるいは次の金融政策の選択肢は金利引き下げに転じる動きとなっているわけです。
 いわゆる金利高がオセアニア通貨の魅力になっているわけですが、個人投資家は、オセアニア通貨の下落を、絶好の押し目とみているというものです。
 オセアニア通貨そのものの取引シェアが少ないことから、こうした買いは市場に影響を与える可能性があり、当初はそれがうまくいくこともあると思います。
 個人投資家の通貨選択の目は、予想外にしっかりしていると考えるので、その選択は無しとは思いません。
 依然、軟調なオセアニア通貨を先んじて買って大きく収益を上げたのは個人投資家だったことがあります。
 プロの投資家が、オセアニア通貨の流動性の少なさを要因に、今一つ買いにくい中で、個人は買いに走り、結果としてオセアニア通貨高となって、個人が大儲けした時もありました。
 その時は、1〜3カ月物の債券を買い、大儲けしましたが、その後、1年債、2年債と出るようになってからはオセアニア通貨が下落し、高金利の旨味を味わえることはなかったと記憶しています。
 当時は、状況的に、金利面でも儲けることができ、為替面でもオセアニア通貨高に向かうところだったので、オセアニア通貨債への投資が上手くいったわけです。
 今回はどうでしょう?
 金利は低下、通貨も下落方向に進む可能性が強まることが予想されているわけです。
 超短期で鞘抜きをする以外に、この取引はちょっと無謀と考えています。




為替市場、米欧英の金融政策を注目する展開に
【2008年8月3日】

 今週の為替市場は、米欧英の金融政策を注目する展開が予想されます。
 今週は、5日に米FOMC、7日にECB理事会、7日にイングランド銀行金融政策委員会、5日にはオーストラリア準備銀行の金融政策決定が予定されています。
 FOMC、ECB理事会では金融政策は据え置きが有力視されていますが、イングランド銀行やオーストラリア準備銀行は利下げに向けた話し合いがされるのではないかとの思惑も聞かれています。
 通常なら、米国と欧州の金融政策を注視するのですが、イングランド銀行、オーストラリア準備銀行の姿勢にも関心が集まっているので、要注意の週となる可能性があります。
 また、欧州系銀行の決算発表もあり、ここで決算内容が悪化した場合には、ユーロ売りに加速がつく可能性もあり、何でも見ていないと大怪我をすることが予想されます。
 いずれにしても、米欧ともに年内の利上げは遠のいたとの見方が支配的となっているだけに、これに反するような発言、声明が出た場合には為替相場は波乱含みの動きになる可能性が強いものと思われます。
 一方、円は蚊帳の外となることが想定されます。
 内閣改造も大きな材料にはならず、日本丸の行方が今一つ見極めきれないものの、まだ、日本売りでは反応しないと考えています。
 仮に、日本売りで反応するような展開となれば、円も、ドルも、ユーロもみんな弱いと言うことになり、不人気投票で争うようなことになる可能性も有ります。
 基本的には、欧米の主要ディーラーは夏休みに入り、南の島で、北京オリンピックでも見ていることでしょうから、二流、三流のディーラーが読み違えて相場を大きく振らせることには注意が必要だと考えています。
 今週のドル円の予想レンジは、103.80〜110.80円とややワイドに見たいと思います。




ドル円、110円乗せで達成感も
【2008年7月27日】

 ドル円相場は、再びこのところのドル上値圏での動きを見せています。
 いつ、110円台に乗せても、おかしくない動きとなっています。
 このきっかけが米GDPになるのか、米雇用統計になるのか、とても注目されるところです。
 第2四半期の米GDPの事前予想では前期比年率で2.0%増を予想する声が中心となっており、これが2%台央を超えるようなことになると、一気にドル買いが強まる可能性が否定できません。
 さらに、雇用統計も悪化傾向は継続するとの見方が支配的となっていますが、予想の範囲内に収まったり、万が一、予想を上回る改善を見せた場合には、ドルにとっては強力な買い材料になる可能性が強いと考えます。
 悪化は材料にはならないということもあり、意外に意外な展開となる可能性もあります。  しかし、ドルをどこまでも買っていけるわけでもないことは明らかです。
 特に、対ユーロでのドル安は、米国も懸念する一方、ユーロ圏では真剣に米国と話し合いたいとのムードも強まっています。
 となると、ドル円も110円が大きな節目となり、この水準を乗せた場合には、ドルの戻りの達成感ということになりかねません。
 GDP、雇用統計の合わせ技一本でドルが買われた時には、どこでドルを売るのか、そのタイミングが非常に大切になってくると考えます。




ドル買い?ドル売り?どっちが正解
【2008年7月21日】

 為替市場では、ドル買い・ドル売りのどちらが正解なのか、答えを探しあぐねている状況が続いています。
 米住宅金融公社の経営問題が明らかになるとドルが急落しましたが、その後、政府が公的資金導入を含む救済措置を明らかにすると、ドルは買い戻される荒い動きが続いています。
 結局、今回の米住宅金融公社の問題は、サブプライムローンで、半ば政府が支援している住宅金融公社も、不良債権を買わざるを得ない状況が続く中で、二進も三進も行かなくなったということが、今回の住宅金融公社の危機というわけで、さらに米地銀の経営も大きく脅かされています。
 米政府の早めの対応が市場の混乱を最低限に抑えたということができるのかも知れません。
 しかし、考えてみたら、問題は何一つ解決していないわけです。
 いわばアナウンスメント効果で、市場の動揺が抑制されているというわけです。
 品がないことに例えると、見せ金を見せて、市場の動揺を抑えたということになるのかも知れません。
 市場が動揺しなければ、そのまま何もしないこともあり、そういうことで今回の騒ぎを解決しようとしているのかも知れません。
 サブプライムローン問題は、実際にどこまで底が深いのかわからないのですが、3月の危機も救済合併という形で収束させ、その後、経済指標は悪化しているにもかかわらず、サブプライムローン問題は解決に向かっているという宣伝を行って、必至にドルを守ってきたという動きがあったわけです。
 結局、市場はそうした当局の動きを受けて、大丈夫だろうと判断し、そしてまた問題が起きると動揺する、そんな動きを昨年以降繰り返しているような感じがしてなりません。
 どう考えても、ドルを買えるような状況ではないのは明らかなのですが、ドル売りの裏返しとしてある原油価格上昇が、一段落していることがドルを買わせる要因になっているわけです。
 また大手金融機関の決算発表で、発表された損失額が事前予想を下回っていることも、株買い・ドル買いの要因にされているようですが、サブプライムローン問題での傷痕はちっとも癒えていない、そういうことなので、安心して株買い・ドル買いを行える状態だとは考えていません。
 その意味で、ドルを安心して買える状況には、まだまだないというのが本当のことなのではないでしょうか?
 それを政治力で、ドル買いを誘っている米国の姿勢を見ると、ドルにとって、米国にとって、致命的なことを隠しているのではないだろうか、そんな見方もしたくなる米国の対応でした。
 昔の為替市場なら、イングランド銀行を一敗地に見舞わせたように、堂々とドル売りで勝負する投機筋がいたのではないでしょうか。




漁夫の利相場?
【2008年7月14日】

 為替市場では、米国内で浮上した住宅金融大手の経営問題がドルの足枷になっています。
 本来、ドルは大統領、財務長官、FRB議長などがドル安是正を唱えていることで、ドル買いに傾いてもおかしくはない状況になっています。
 特に、7月になってECBは予想通りに利上げを行い、先行きの利上げは遠のいたとの見方が広がる中で、さあ、ドル買いの見込みも少なくはなかったはずです。
 事実、米雇用統計は弱いものになりましたが、ECBの利上げ実施で材料出尽くし感からのドル買いが強まる動きも見られました。
 しかし、米国内からの信用不安問題、他の大手企業の経営問題が出る中で、米株価が下落、原油価格が騰勢を強めたこともドル売りに拍車がかかる動きを見せています。
 今週は、米国、欧州ともに経済指標の発表が控えており、それなりに悪い指標が出てくるのではないかとの思惑が広がっています。
 特に、欧州では利上げはしたものの、経済面では見るべき指標がない、いや無理して利上げをしなくても良かったのではないかとの見方も少なくありません。
 この中で発表される欧州の経済指標が悪化を示せば、堅調なユーロも売りが旺盛となる可能性が否定できません。
 一方、ドルもバーナンキFRB議長の議会証言で、米経済の現状があからさまに語られるとの思惑が広がる中、ドルは軟調な動きが想定されます。
 経済指標も必ずしもドルにとって、株価にとって好材料とは言えない数字が並ぶものと見込まれています。
 そうした中で、決して強くはない日本経済ですが、週初から開催される日銀の金融政策決定会合で少しでも利上げの話が出れば、それは円買いの強力な材料になる可能性が強いと思われます。
 こうした話が出なくても、米国も欧州も経済指標が弱いとなれば、弱い指標を見て、ドル売り、ユーロ売りが持ち込まれ、結果として円が強くなる感じがします。
 円高になることが必ずしも良いことだとは言いませんが、これを漁夫の利というのでしょうね。




ドル、ユーロはやや停滞?=円買いは相対評価
【2008年7月8日】

 為替市場では、堅調な動きを見せていたドルやユーロがやや停滞し、その隙間で円が上昇する動きを見せています。
 前週の大きな材料をこなし、米大統領をはじめ、財務長官などのドル高発言を背景にドルは堅調な動きを示していましたが、原油高や株安、イランの強硬発言などの地政学的リスクが加わって、軟調な動きに転じています。
 また、米金融機関や企業の経営問題なども、ドル売りの背景にはあるかと考えられます。  一方、ユーロは利上げを行ったものの、利上げが継続して行われることはないとの見方が広がる中で、ユーロも上値を探る動きにはならず、結果として円がやや上昇する動きを見せています。
 円は、NY株をはじめ世界の株式市場が軟調な動きを示す中で、リスク回避の円買いという構図が再び強まっていると見られます。
 ただ、円自身も、日本の景気が悪化に向かっている経済指標が相次いでいることで、積極的には買い進める通貨でもないことも事実で、ドルやユーロの後退がどこまで進むかが大きなカギとなりそうです。




「織り込みの」典型的な流れ
【2008年7月5日】

 先週のECB理事会、米雇用統計発表後の為替相場は、「織り込みの」典型的な相場の流れを示したものと思いました。
 ECBの利上げを織り込む一方で、米雇用統計は実際の数字を見てから反応するとの読みが支配的となる中で、利上げを材料にしたユーロ買いが先行する動きとなりました。<,br>  ドルは、金利差拡大、原油価格上昇、米企業経営の不安感等々、売り材料が山積する中で、雇用統計発表前までは一番弱い通貨になりました。
 しかし、ECBは利上げすることはしたのですが、その後のECB総裁の記者会見で、次回理事会での利上げはもちろん、先行きの利上げについては慎重姿勢であることが判明しました。  その時に発表された米雇用統計は、相変わらず、悪いものでしたが、この程度の悪さは、既に織り込まれていたという発想から、ドルを買い戻す動きが強まりました。
 ドルが下落していた要因は、ECBの利上げ、原油高、企業経営の不安、株安などが材料にされていたわけですが、そういうものを一切合財含めて、ドルが下落していたことは雇用統計の不冴えも織り込まれていた、そういう発想になったわけです。
 むしろ、ECBの先行きの利上げないということを材料にしたドルの買い戻しが積極的に出てきたということです。
 織り込まれた要因はちょっと違っても、売られていた通貨が逆に買い戻される、そういう観点から考えれば、まさに「織り込みのなせる技」となるわけです。
 だから相場は止められないというわけでしょうか。




米雇用悪化、ECB利上げもドル買い優位に
【2008年7月3日】

 3日の為替市場は、注目されていたECB理事会では0.25%の利上げが行われ、その後発表された米雇用統計では新規雇用が悪化したものの、ドル買いが優位になる動きとなっています。
 ECBの利上げはほぼ織り込まれた状況の中で、米雇用統計が発表され、新規雇用は市場予想から悪化しましたが、この程度の雇用悪化は予想通りとの読みが強まる中で、ドル買いが優位になりました。
 ドルは、対円で106円台後半、対ユーロでは1.57ドル台に上昇しています。
 ドル安是正を目指している米国にとっては、ドルの上昇は願ったり適ったりとなっているような感じです。
 ドル安が原油価格の上昇につながり、原油価格の上昇がドル安に繋がる、結果として米株価が大幅な下落を誘っている状況に楔を打つことが出来るか否か、まさに、今回の大きな材料で潮の流れが完全に変わったことを確認できるのかどうかを見極める動きとなっています。




重要材料前にドル売り、結果発表で…
【2008年7月1日】

 今週3日のECB理事会、米雇用統計発表を前に為替市場では、ドル売りが進んでいます。
 対円では一時104円台後半に上昇、1日の海外市場でも105円台前半に上昇する動きを見せています。
 また、対ユーロでも166円台に円は上昇しています。
 その理由として、日本国債の格上げや、欧米金融機関の経営不安問題、原油価格の上昇などが挙げられます。
 ECBの理事会では。0.25%の利上げの可能性が強まり、米雇用統計は雇用の厳しさを確認できるとの見方が支配的になっています。  その意味で言えば、重要材料を前に、ドルが105円台に下落していることは、雇用統計の悪化でも大きくは売られにくいことを示しているとも受け取れます。
 そうなると、米雇用統計悪化=ドル売りという構図は描きにくくなることも考えられます。
 むしろ、米雇用統計悪化=織り込み済み=ドル買戻しという構図が描きやすくなるわけです。
 何といっても、ドル高は米国のお墨付きなのですから、ドル買いに分があると考えても良いのではないかと思います。
 一方、ECBの利上げは、直前になってユーロ圏の高官が、その影響を指摘し始めています。
 欧米金利差の拡大を懸念する声も出ています。
 ユーロ高の進展を懸念する声が出ています。
 それと同時に、ECBに圧力を掛けるような発言は慎むべきとの声も出ています。
 どっちにしても、今回の理事会ではECBは利上げを行うと考えています。
 問題が、利上げが継続されるのか否か、その辺にECBとユーロ圏高官の妥協の余地があると考えられます。




ドル安是正も、事実の前には効果なし
【2008年6月28日】

 ドルの動きが変調を来たしています。
 ドル安が株安・原油高に繋がっていること、こうした動きが米国の経済の足を引っ張っていることから、ドル安は米経済にとって悪いことと言う認識が強まった結果、ドル安を是正する動きを示してきたのです。
 市場は当初、こうした米国の姿勢を受けてドル買いで反応しましたが、足元では、米企業の経営不振、信用不安の再燃などを材料に、ドル売りが強まる動きとなっています。
 また、原油価格が140ドルを超えて最高値を更新、これを受けて株価が大幅安となる動きを見せていることも、ドル売りの動きにつながっているようです。
 これに対し、ユーロは7月3日のECB理事会では間違いなく利上げが行われるとの見方が広がる中で、対ドルでの下落分を一気に回復する動きを見せているわけです。
 この動きは、7月3日まで続くものと見込まれます。
 その後も、ECBが予想通りに利上げを行い、米雇用統計が悪化するような事態になったら、ドル売りが続く可能性があるかと見ています。
 ただ、ECBが予想通りに利上げを行った場合には、一時的には利食いのユーロ売りが強まる可能性があると思います。
 とはいえ、ECBの政策金利発表から、米雇用統計発表まで、わずか45分間しかないことで、ユーロ売りも中途半端に終わるか、ECBの政策金利と米雇用統計の発表を見極めてから動きが出る可能性が強いのかもしれません。
 最近では、為替市場は、当局の思いのままに動く可能性があるものの、今回、当局が望むドル安是正が継続するのか否か、7月3日が大きなカギを握るものと思います。
 投機の本能が、ドル売りに向かわせるのか、大いに注目したいと考えます。




ドル買い、今が思案のしどころです
【2008年6月25日】

 米FOMCの結果が日本時間26日早朝に控えた25日の外国為替市場では、発表された米経済指標が大きく悪化したことを材料にドル売りが進んでいます。
 消費者信頼感指数やリッチモンド連銀製造業景気指数が大幅な低下を見せたことで、先行きの米利上げ観測が大きく後退したことが材料視されたもので、FOMCでも政策金利の据え置きは確実で、年内の利上げについても懐疑的な見方が強まっています。
 ドルは対ユーロ、対円で軟調な動きを見せていますが、こういう時は、ドルの下値は絶好のドル買い仕入れの時だと考えています。
 確かに、アンケート調査の返事は米国経済がなお悪化傾向にあることを示していますが、黎明の時が最も暗いとされています。
 今、まさに米国の経済悪化の最後の状態にあると思えます。
 その時のアンケート調査は、悲観の極になるわけで、米国のドル安是正策への転換と合わせると、今、売られているドルの下値が近い将来、ドル円で110円に乗せると考えた場合には、絶好のドル買い場になると思います。
 決断のしどころです。




ユーロ>ドル≧円の順
【2008年6月22日】

 今週は、米FOMCや住宅関連指標の発表など、米国発の材料が相場動向を左右することになりそうです。
 最も大きな材料は、24、25日に開催される米FOMCで、ここでは政策金利の変更はないと見られますが、FOMC後に出される声明で、利上げが近いのか否かを見極める展開が想定されます。
 ドル安是正発言以来、市場では米国の早期利上げを織り込む動きが強まりましたが、最近になって、こうした動きを修正するFRB幹部の発言やメディアでの早期利上げけん制記事が増えています。
 ドル安是正に転換したことは間違いないようですが、利上げ観測と相俟ってドルが一段と上昇することは時期尚早であることを市場に示しているのではないかと見られます。
 となると、今回のFOMC後の声明では、利上げを示唆するような文言は薄められるのではないかとの思惑が成り立つわけです。
 一方、ユーロ圏は、利上げ前夜の勢いです。
 ECB高官、ユーロ圏高官が利上げを示唆しているだけに、7月の利上げはほぼ確実と見られます。
 ただ同時に、利上げは複数行われないことも示唆する発言が出ており、市場が期待する利上げに転じたとの見方も時期尚早と見られるわけです。
 とはいえ、ユーロだけが利上げという買い材料を持っているわけで、ユーロが買われやすく、次にドルという順番になる可能性があります。
 円は対ユーロで軟調な動きで、対ドルでは横ばいやや弱含みの動きが想定されます。
 ドル円の予想レンジは、104.80〜109.80円。




ユーロ高・ドル安、ドル高・円安の流れ?
【2008年6月19日】

 為替市場では、ユーロが買い進まれています。
 米国がドル安是正を鮮明にする中で、欧州の景気が悪化していることやアイルランドでリスボン条約の批准が否決されたことを背景に、ユーロは対ドルで大きく値を崩す動きを見せていましたが、足元では7月のECBの利上げは間違いないとの見方が広まり、ユーロを買い戻す動きが強まっています。
 ドルは、利上げ観測が急速に萎み、対ユーロでの下げ足を早めています。
 対円でも108円台から若干値を下げる動きとなっていますが、107円台では底堅い動きを続け、ユーロ円で円が軟調になっている流れを睨みながら、対円では底堅い動きが見られています。
 これまでは、対ドルでユーロ、円が同方向の動きをしていましたが、今回は対ドルでユーロは堅調で、円は横ばい圏での推移となっています。
 この調子で進むと、円はユーロが上昇しても、対ユーロで下落、対ドルでも上値の重い動きとなり、結果として、円が独歩安になる可能性も出ています。
 一つのポイントは、ドル円が110円に乗せた時で、110円でドルが底堅い動きを見せた場合には、円が急速に値を下げる可能性があります。
 その時の目標水準は115円とみています。
 円が弱い要因としては、エネルギー価格や食料品価格が上昇し、インフレ懸念が広まっても、日本では利上げは出来ないとの思惑が広がる可能性が強いと見ています。
 国内景気に減速感がある中で、利上げなどとんでもないという政治の要請が、中央銀行の足を縛ると思います。
 中銀が政治の要請に弱いと言うことや、効果的な金融政策を打ち出せないことが、円にとっては弱材料になる可能性が強いのではないでしょうか。




ドル円、110円を強く意識へ
【2008年6月15日】

 今週のドル円相場は、110円を強く意識する展開が予想されます。
 米国がドル安是正を鮮明にさせていることで、ドルはじり高商状となっています。
 対ユーロでのドルの上昇ピッチが速まる中で、対円でもドルは節目の水準を意識する動きが想定されます。
 節目としては、110円前後の水準が想定されており、どんなスピードで節目の水準をトライするのかが注目されます。
 ただ、米経済指標など、発表される指標は米国系の弱さを印象付けるものが続くと見られ、ドル安是正を明確にしなかったら、ドル売りが勝る可能性もありました。
 しかし、米国のドル安是正は揺るぎのないものと見られ、為替市場もドルを買う動きに転換していくものと見られます。
 特に、6月末にかけては決算対策からお化粧買いが債券、株式市場では見られることもあり、これに平仄を合わせてドル買いが進む可能性が強いと見ています。
 また、ユーロの動向も大きな関心を集めるものになりそうです。
 アイルランドで、「リスボン条約」の批准が否決されたことで、来年1月の条約発効がこれでなくなったわけで、EU、ユーロに対する失望感がユーロ売りに結び付く可能性があります。
 ユーロが下落すれば、ECBにとっては利上げをするのに絶好の材料が出たということになるのですが、それ以上に、これまで欧州共同の家で買われていたユーロの夢がはじける格好でのユーロ売りが出る可能性もあると思います。
 そうなった時には、ユーロの下落スピードは速まる可能性は否定できず、ユーロ急落、あるいは暴落を欧州当局者が放置できるのかどうかも材料になりそうです。
 ただ、それももう少し時間のかかるところで、目先はECB利上げの足枷がなくなったというムードが強まる可能性があります。
 ドル円の予想レンジは、105.80円〜110.80円。




基本は110円を目指す流れ
【2008年6月13日】

 ドルの上昇が顕著です。
 対円では108円台にドルは上昇、対ユーロでも1.53ドルちょうど付近までドルは上昇しました。
 対円では2月26日以来、3カ月半ぶりのドル高・円安水準を記録する一方、対ユーロでは命下記に1.53ドルをドルが上回れば、ドル高・ユーロ安が加速するとの見方が浮上しています。
 今回のドル安是正の背景には、ドル安・原油高の連関を防ぎ、インフレの芽を摘むことで、ドル安是正を米国が強く主張していると見られます。
 13〜14日に開催されるG8財務相会合(大阪)では、ドル安是正が改めて各国が容認する可能性も強まっており、こうした動きもドル高に拍車をかけている模様です。
 さらに、欧州では、アイルランドで実施された欧州連合(EU)の新基本条約「リスボン条約」の批准を問う国民投票について、地元メディアが反対票が優勢と報道したこともユーロ売りに拍車をかけています。
 一方、円もこの日開催された金融政策決定会合で、全会一致で政策金利の据え置きが決められたことや、その後の総裁の記者会見でも、欧米とは違い、日本では利上げの論議は出ていないとの見方が広がったことも、円売りの要因になっています。
 宗旨替えの話を書いて以来、ドル相場の急激な上昇にやや驚きをもってみていますが、110円が今回のステージのドルの行くつく先とみていますので、108円台は通過点、その見方で良いと思います。
 もちろん、ドルの上げ足が急激な分、調整のドル売りも想定しますが、基本は110円を目指す流れ、それを意識しています。




ドル相場安定で、為替介入を排除せず
【2008年6月8日】

 米国が為替相場に対する姿勢を変更しました。
 これまで、米国は為替相場には介入しないことを指摘してきました。
 過度な為替介入を行う国を名指しで批判することも行ってきましたが、今回、ポールソン米財務長官が「ドル相場を安定させるために為替介入を実施する可能性を排除しない」考えを明らかにしました。
 ドル相場については、既にバーナンキFRB議長が、ドル安に懸念を指摘し、FRB議長としては極めて異例な発言で米国の為替政策が注目されていましたが、今回の財務長官発言で、ドル買い介入がいつ行われておかしくない展開となっています。
 米国では、これまで経済の後退はドル安が補完するとの見方が示されていましたが、この見方は完全に払拭されたことになります。
 目先のドル相場は、米政府の政策転換を映して、ドルが堅調な動きになることが予想されます。
 特に、対円でのドル買いが目立つと見られ、ドル円は遠くない将来に110円に乗せる可能性が出ています。




米失業率急上昇で、ドル下押し水準を注目
【2008年6月8日】

 米失業率急上昇で、ドル下押し水準を注目  今週は、米失業率が急上昇したことを受けたドル売りの流れを注目する展開が予想されます。
 また、米株価の大幅下落や原油価格の急騰など、ドルを取り巻く環境は一段と悪化している様相です。
 ドル円も、前週末のNY市場では105円を維持できずに104円台後半にドルが下落している動きとなっており、この流れが加速するか否かが関心を集めるものと見られます。
 ドルの弱い材料に反応する、その流れが前週末のNY市場で出来た分、今週もドルにとって弱材料が出れば、それに素直に反応する動きが想定できるわけです。
 その意味では、時間外取引の原油価格の動向や米株価の動向にも注意が必要だと考えます。
 ただ、前週のバーナンキFRB議長発言では明確にドル安を否定する発言を行っていることもあり、ドルを早々売っていける流れでもないのは明らかで、ドル売りが進んだ際の米当局の姿勢も注意する必要がありそうです。
 バーナンキ発言がないまま、失業率が5.5%に急上昇したら、ドルはもっと下落したと思います。
 100円に接近するような動きがあったかも知れません。
 そうならなかったのは、バーナンキ発言が大きな支援材料になったと見ており、ドル売りにも慎重な姿勢が出てくる可能性があります。
 ドル円の予想レンジは、102.20〜107.20円。




ドル相場、110円程度の上昇余地
【2008年6月6日】

 ドル相場の流れが大きく変化しています。
 バーナンキFRB議長が、明らかにドル安を回避する姿勢を見せたことや、インフレに対する強い発言は、ドル安が米国にとってマイナスになることを意識した発言との見方が強まっています。
 昨年夏もサブプライムローン問題発覚後、サブプライムローンを受けた米景気の悪化、利下げ継続、ドル安誘導観測などを背景にドルは主要通貨に対して、大きく下落する動きを見せていました。
 米景気の悪化に対しては、ドル安が有効な手段であることを、年初以降、バーナンキFRB議長は様々な発言で指摘してきましたが、今回は明確にそうした発言を否定しました。
 既に、4月のG7では米国がドル安を誘導しているとの見方に対して、声明でドル安を否定するものとなりましたが、米景気の回復が思わしくない中で、米国はドル安を容認しているとの見方が市場では憶測されていました。
 G7声明に続き、4月のFOMCでも利下げ打ち止めを明らかにし、今回の一連の発言で、米国のドルに対する考え方が大きく変化したことを市場に示したものと見ています。
 そうなると、サブプライムローン問題発覚前の124円から95円までドルが下落したと想定し、その半値戻し程度、110円程度がドルの上値になる可能性が浮上してきました。
 ただ、今晩発表される雇用統計次第では、ドルが大きく売られる可能性も残されているので、一気に110円を目指すような展開は読みにくいのですが、雇用統計が悪化しても、ドルの下値は限られたものになると見られます。
 ドルの潮の目が変わりました。
 これを意識して今後、経済指標、高官発言などを見ていく必要があるかと思います。




105円超か、105円以下か、雇用統計前の相場水準を注目
【2008年6月4日】

 米国発の材料でドルは上がったり、下がったり、なかなか落ち着いてくれません。
 今週末には米雇用統計が発表されることで、この中身次第では、それなりに相場の方向感が決まるのではないかとの見方が強まる中で、一つ一つの材料で、例えば、ドル円では105円を挟んで荒い動きが続いています。
 バーナンキFRB議長のドル安警戒発言は、予想外の話と思いましたが、相場はこれにも素直に反応してドル買いとなりました。
 しかし、これも長続きせず、米銀の損失拡大観測や英国の景況感悪化などを材料に、リスク回避の円買いが持ち込まれる動きが強まっているわけです。
 しかし、円を一方的に買い進めるのかと言うと、それもなく、結局はドル円で見ると105円を円の下値に、102円台が円の上値となる、狭いレンジでの動きが続いているわけです。
 米雇用統計発表までは、こうした動きが継続すると見られ、下手に手を出すと、大火傷を負う可能性も強いわけです。
 今はじっと、我慢のとき、そう考えています。




そろそろ潮の流れに変化が…
【2008年5月31日】

 為替市場は、そろそろ潮の流れに変化が出てくる感じです。
 これまで、サブプライムローン問題や米景気の悪化懸念などを材料に、ドルの上値が重い展開となってきました。
 対ユーロでは史上最安値を更新、対円でも100円を割り込んで売られる動きが見られました。
 しかし、最近では、ドルの下落にも歯止めが入り、対円では100円が大きな壁になる動きを見せています。
 むしろ、ドルの上値余地がどの程度の水準なのかを確かめる動きが、ユーロや円でも起きる感じがしてきました。
 原油価格の上下がドルの売り買いに大きな影響を与えていますが、最弱通貨ドルの上値余地をどのような格好で攻めていくのか、見極めたいと考えています。




日本発の材料は見通し難
【2008年5月25日】

 今週も円相場は、ユーロ・ドル相場の陰に隠れて一進一退の動きを繰り返すものと見込まれます。
 週末には、月末の経済指標発表が目白押しとなりますが、これが為替相場を動かす材料になるとは考えられません。
 本来なら、日本の経済指標が円を動かす大きな材料となることが予想されるのですが、今の中心は欧米経済の行方なので、日本発の材料は無視されることになりそうです。
 日本では、日本の経済指標が市場のかく乱要因となっていたことから、指標発表の時間を前倒しして、東京市場でその影響が出ることを期待したわけですから、今の状態は、そうした努力も無駄になったという感じです。
 ドルとユーロとどちらが経済が悪化しているかの競争になっている状態で、それ次第でユーロ・ドルの相場が決まり、これを受けてドル円、ユーロ円の動きが決まると思います。
 予想レンジは、ドル円が100.80〜105.80円。




円、レンジ圏での推移を継続
【2008年5月23日】

 円は、対ドル、対ユーロでも、レンジ圏での動きに終始しています。
 リスク許容度を材料に、円買い・円売りが、対ドル・対ユーロで持ち込まれる動きとなっていますが、結局、円買い材料・円売り材料は続かず、レンジ圏での動きで終始していることが多くなっています。
 これは、ドルも買い材料・売り材料がある一方、ユーロも買い材料もあるけど、売り材料もあるということが大きいと考えます。
 もう少し、偏った材料が欲しいのですが、今はそういう材料を期待してはいけないのかもしれませんね。
 むしろ、今は、レンジ圏で動きを続ける中で、次の材料模索の流れなのかもしれません。
 これをじっくり待てる人が、次の大きな変動を読み取ることが出来るのかもしれません。
 そのための待機の時間、そんなことを考えています。




ドル全面安、原油価格130ドル乗せなど嫌気
【2008年5月21日】

 週明けの為替市場では、ドルが全面安の商状となっています。
 前日の米株価の下落を受けたリスク許容度の低下を背景に、東京市場からドル売りが進みましたが、その後、原油先物価格が130ドルを超えるとドル売りに弾みがつく格好となっています。
 また、日本時間夕発表された独ifo景況指数が予想対比で堅調な数字が出たこともユーロを買い戻す動きになりました。
 円は対ドルでユーロが上昇する動きの中で、対ドルでやや甘い動きを見せる場面もありましたが、その後は対ドルで103円台前半で底堅い動きを見せています。
 ドルにとっては、原油価格、株価、これが大きな材料になるものと思われます。
 株価の反発と、原油価格の下落がドル買いの要素です。
 NY市場の動向に関心が集まります。




欧米経済指標が波乱の材料に
【2008年5月19日】

 今週の為替市場は、欧米の経済指標を見極める展開となることが予想されます。
 米国では住宅関連の指標が発表されるほか、4月開催されたFOMCの議事録が開催されます。
 4月のFOMCでの利下げが今回の利下げステージの最後との声が支配的となっていることで、実際に、FOMCではどのような論議がされたのか注目したいと考えています。
 市場が想定しているように、利下げ局面は終わったとの認識でいるのか否か、大いに関心が集まります。
 ただ、こうした文書では、利下げ終焉などという文言は使われないと考えます。
 婉曲な表現で、利下げ効果を見守るなどという表現に落ち着くのではないかと考えます。
 万が一、利下げ局面は終焉などと書かれていたら、対ユーロでのドル買いが活発になるでしょう。
 これまで金利差を意識して対ユーロでドル売りが進んできたことを考えると、ドルの巻き戻しが出るのではないでしょうか。
 とはいえ、明確な表現はないと考えていますので、これだけでは大きな動きにはつながらないでしょう。
 むしろ、原油価格動向がドルにとっては大きな材料になると見込んでいます。
 原油価格が史上最高値を狙う動きとなれば、ドル売りに拍車がかかる可能性があります。
 一方、欧州ではドイツのZEW、ifo景況指数が発表されます。
 欧州の景気について、弱めの指標が出ていることもあり、それがユーロ売りの材料にされていることで、企業の業況感は大きな材料になります。
 これまでも、予想対比で上振れたことから、ユーロ買いに拍車がかかる場面も見られるなど、買い・売りどちらにバイアスがかかるのか注目されるところです。
 これに対し、円は依然として独自の材料が見当たりません。
 週初には日銀の金融政策決定会合がありますが、政策金利の変更は現状では考えにくく、再び、ドルとユーロに挟まれて、一進一退推移が予想されるところです。
 ドル円の予想レンジは、101円〜106円。




ドル、冴えない景気指標で全面安に
【2008年5月17日】

 16日のNY外国為替市場では、ドルが全面安となりました。
 発表された住宅着工件数は、全体の数字こそ103.2万件と予想(93.8万件)を上回ったものの、一戸建ての着工件数は1991年以来の最低を記録しました。
 さらに、ミシガン大消費者信頼感指数は59.5と1980年6月以来の低水準に落ち込みました。
 加えて、4月の雇用統計で新規雇用は前月比マイナス2万人となりましたが、これがマイナス15万人に下方修正されるのではないかとの見方が流れるなど、経済指標の不冴えを要因にドル売りが進みました。
 ドル円は一時13.50円付近までドルが下落、ユーロドルも1.5599ドルまでドルが下落する動きを見せています。
 さらに原油価格が最高値を更新したこともドルの下落を誘ったとの読みも聞かれ、ドルにとっては散々な日になりました。




ドル円、方向感まだ出ず
【2008年5月15日】

 ドル円相場は、結局レンジ圏での推移に終始しています。
 ユーロやドルが自身の弱い材料で軟調な動きとなることもありましたが、結局、株価が堅調な動きを見せる中で、リスク許容度の減少から円売りが強まる動きを見せています。
 対ドルでは105円台に下落しているものの、さらに円が売られる動きが見られていません。
 105円程度では輸出業者や値ごろ感からの円買いが持ち込まれていることで、大きく円が値を下げるところまではいっていません。
 その意味で言えば、まだ相場の方向感が出ていません。
 明確な方向感が出ていない、そんな感じがしています。
 逆に、102〜105円程度のレンジ相場に陥っているのかもしれません。
 サブプライムローン問題に端を発した金融危機も落ち着きを見せていること、原油価格の上昇が一服したことなど、ドルを支える材料が出ていることも相場の妙な安定に繋がっているようです。
 もうちょっと、相場の方向感を見極めてからポジションを作っても遅くは無いと考えています。
 どうしても、ポジションを作りたいのなら、102円にドルが下落したらドル買いを、105円台後半にドルが上昇したら、利食いのドル売りを持ち込む、そんなことの繰り返しが良いのではないでしょうか?




景気減速睨み、円買い残りも
【2008年5月11日】

 今週の為替相場は、各国の景気減速が改めて材料視される中で、円が買い残る動きが予想されよう。
 米国の利下げ打ち止め感を材料にドルが買い戻される展開となっていたが、米景気に対する不透明感は強く、ドルが再び軟化する動きに転じてきました。
 ユーロも、欧州の景気指標が芳しくなく、それを材料にユーロ売りが進む動きも見られており、ドル、ユーロが軟調な中で、円が小じっかりで推移する展開となっています。
 もちろん、円が積極的に買い進まれる動きを見せているわけではないことで、一気に円高が進むと言う考え方はありませんが、ドル売り・ユーロ売りの隙をついて、円がしっかりというイメージです。
 ドル円の予想レンジは、98.80円〜104.80円。




『付和雷同』相場?
【2008年5月7日】

 為替市場は、ある意味、『付和雷同』相場状態にあると考えます。
 本来なら、自分の意見を持たずに、他につられて動くと言う意味だが、発表される経済指標を受けて、右往左往している様は、まさに『付和雷同』状態にあるといっても過言ではないと思います。
 相場に参加している人は、それなりの相場観を持って参加しているのでしょうが、これまで材料にもされなかったような経済指標に反応して、欧州の景気悪化を材料にユーロ売りが持ち込まれたり、米国ではファニーメイの四半期決算が赤字になったことや原油高を材料にドルが売られたり、日替わりメニュー、いやタイム・セールみたいな感覚で売り買いが逆転する動きを見せています。
 英国の経済指標が悪化したといってはポンドが大きく値を崩し、欧州の経済指標が悪化したといってはユーロが大きく値を崩す。
 ドルは、相対価値が上がって堅調なんていう動きが目立っています。
 さて、円は、まさに『付和雷同』通貨の面目躍如で、ユーロが売られると対ドルで売られ、ドルが売られると対ドルで売られる、どっちにしても売られる動きを見せています。
 円自体の独立性はどこにもなく、ドル、ユーロの動きを受けた動きしか出来ない通貨になっています。
 こんなことがいつまでも続くわけは無いのですが、円自体に魅力がないと言ってはそれまでですが、それにしてもまたまた円は売っておけば安心と言うことになるのでしょうか?




ユーロ主導に変化なし
【2008年5月5日】

 為替相場は、ユーロ主導の展開に変化がないようです。
 米GDP、FOMC、雇用統計と大きな材料をこなした中で、米国の景気は悪化していることが確認されましたが、超悲観から悲観的な見方に変わった程度です。
 これに対して、欧州では、これまで好調だったスペインなどでも景気が減速していることが確認されたなど、欧州全体に景気減速の影が出始めています。
 もちろん、ECBが利下げに転じるなどという寝言は言うつもりはありませんが、次の選択肢となると、利下げも視野に入るのではないかという思いも出てきます。
 しかし、インフレ強硬派のドイツ連銀の流れを汲むECBとしては、インフレの危険性が高い現状では利下げなんて言葉はどの辞書を探しても出てこないのでしょうね。
 市場は、そういうところを敏感に読み取って、金利差=ユーロ買いの姿勢を微妙に変化させている、そんな感じがします。
 ドルと一緒に、対ユーロで売られていた円も、行き過ぎたユーロ高の修正の波の中に入ろうとしています。
 これまでは、ドル対主要通貨(ユーロ・円)という構図でしたが、今は、ユーロ対主要通貨(ドル・円)という構図がはっきり見え始めている感じがします。
 円自体の主体性は、まだまだ見受けられないのが残念ですが、もともと円はそういう通貨であったことを考えると、今の円の動きというのは納得できると思います。




動かない怖さを意識することも大事
【2008年5月1日】

 為替市場は、雇用統計発表を前に、動きが止まっているような感じになっています。
 英ポンド買い・ユーロ売りの関係で、ユーロは対ドルで下値を切り下げる動きを見せていますが、1.55ドルを大きく割り込む動きとはなっていません。
 円も、このユーロの動きに連携して、対ドルで上下しているに過ぎず、大きな材料を前にして、動きは一段と細っています。
 この動かない状態は、次の大きな流れのきっかけになることも多く、動かないことで、安易にポジションを作るのは怪我をするということを考えなければいけないと考えています。
 持っているポジションにフォローの方向に動きが加速すれば、絶好の儲ける機会という声も聞こえてこないわけではないのですが、こういう時は上下に大きく振られる可能性が強いのです。
 そうなると、せっかく作ったポジションも結果的には間違っていなくても、上下に振れる時に、振り落とされる可能性があるのです。
 例年、大型連休中は、些細なきっかけで大相場になることがあって、その後は、なんでもなかったような水準で小動きとなることもあります。
 結果として、ポジションを持っていたばかりに、資金が目減りしてしまったなんてことも多いのです。
 今、意識しているのは、プロの動揺で資金を目減りさせることは無いと考えるのです。
 どうせ、プロと言われる人たちも、大相場では儲けることより、損失をいかに抑えるか、それで汲々としているのが事実です。
 自分のお金だから、ゆっくり休む、そんな余裕を持って、相場を見たい、理想論ですが、怪我をしないようにしましょう。




今は様子見の時
【2008年4月29日】

 ユーロ圏の経済指標の悪化等を受けて、為替市場ではユーロが下落しています。
 対ドルでは1.55ドル台、対円でも161円台にユーロは下落しています。
 また、英ポンドも発表された経済指標の悪化を受けて急落しました。
 対ドルでは1.97ドル台前半、対円では204円台後半に下落しています。
 米FOMCやGDP、雇用統計発表など重要材料を控える中で、それぞれの国や地域での材料で、動きが大きくなっている感じがします。
 円は、ユーロや英ポンドが下落するのを睨んで、相対的にこれらの通貨で上昇、対ドルでも小幅上昇している、そんな動きを続けています。
 こんな時は、何もしないことです。
 動きが分からない時、大きな材料が控えている時は、悠然と材料が出るのを待ち構えるのも、相場に参加している人が心掛けなければならない時です。
 円売り・円買い、雇用統計が出てからでも遅くは無いと考えています。
 変な波に飲み込まれないように、ポジションをスクエアにするのも、大事なことだと考えています。




マイナス×マイナスはプラスでも、マイナスを×と…
【2008年4月27日】

 今週の為替相場は、米国発の材料を注目する展開になることが予想されます。
 30日には、今年第1四半期のGDP速報値が発表され、同日FOMCが開催されます。
 また、週末2日には4月の雇用統計が発表されます。
 いずれも一つだけでも重要な材料となりますが、今回は短期間でこれらの材料が出されることになるわけです。
 GDPは、今回はマイナス予想とはなっていませんが、ゼロ近傍に近い線が予想されています。
 第2四半期のマイナス成長観測を占う材料になる可能性もあります。
 一方、FOMCではFF金利が0.25%引き下げられるとの見方が支配的となっています。
 さらに、今回のFOMCで一連の利下げは中断されるとの見方も出ています。
 今回の利下げが最後の利下げになるというわけです。
 また、週末2日には、雇用統計が発表されます。
 今回は失業率が5.2%に上昇、非農業部門の新規雇用は7万人の減少と依然としてマイナスが続くものと見られています。
 既に、米国発の悪化材料は織り込み済みとの見方が市場では大勢を占めています。
 この程度の悪化は、既に織り込んで、FRBもそれを考えて短期間で大幅な利下げを行ったもので、今後はこの利下げ効果を見守るしか手がない、そう市場は見ているわけです。
 だから、その結果が出るまでは悪材料には反応する必要はないと見込んでいるわけです。
 加えて、戻し税方式の小切手が国民にばら撒かれるまであと少し、これが撒かれれば米国の個人消費は急速に回復すると見ているわけです。
 今のところは、G7を終えてからは、そういう発想で相場展開が進んできました。
 今週は重要な材料が3つ揃っています。
 GDPの悪化はマイナス、FF金利の引き下げはマイナス。
 マイナス×マイナスはプラス。
 ドルにとってはプラス材料となるわけです。
 しかし、雇用統計はマイナス材料となります。
 プラス×マイナスは、「マイナス」。
 予想通り、雇用統計が悪化したら、ドルはマイナス方向に動くわけです。
 意外にこんなことで為替相場が動いている。
 そう考えると、面白いですね。




一喜一憂はしません、ユーロが動揺しているだけだから
【2008年4月25日】

 為替相場は、ドルが堅調な動きに転じています。
 ユーロ圏での金利引き上げを主張する声が強まる中で、ユーロは一時、対ドルで1.60ドル台に乗せたものの、その後は米経済指標が予想を上回る(中身は良くないのですが)数字に反応してドル買いが進む中で、ユーロは大きく値を落とす動きを続けています。
 これに対し、円は対ユーロでは上昇する動きとなっていますが、対ドルではユーロと同じように軟調な動きを見せ、104円台に下落する展開を見せています。
 今の為替相場は、まさにユーロの動揺を反映している相場になっています。
 ユーロ圏で、インフレ懸念が強まると、金利差を意識したユーロ買いが持ち込まれ、ユーロ圏の経済指標が悪化する場面では、ユーロ売りが持ち込まれる、あるいは米経済指標が予想対比で強いものとなれば、ドル買い・ユーロ売りが持ち込まれるという動きになっているわけです。
 ほんの小さな材料で猫の目のように、売り買いが逆転する、そんな相場になっているわけです。
 これも、一つの見方としては、ユーロドルが大きな目標と見られている1.60ドル台にユーロが上昇したことが大きいと考えます。
 一応の目標達成、そういう思いが出ている中で、相反する材料が次々と出されたことで、行ったり来たりの動きとなっている、そう考えると、今の相場が見えてくると思います。
 まだ、どちらに走っていくのか、その方向性は出ていない、そういうところでしょうか?
 もちろん、円もユーロやドルの動きに大きく影響される、そう考えて一喜一憂は禁物だと思います。




ユーロ高で納得しているのか?
【2008年4月23日】

 ユーロが堅調です。
 ドルとの金利差を睨んだユーロ買いが依然として続いているわけです。
 ユーロ圏の金融当局からはインフレに対する決意が次々と語られることで、ECBの次の選択は利上げとの読みが強まり、実際にやるかどうかは別にして、ドルとの金利差拡大を意識したドル売り・ユーロ買いが市場では強まっています。
 G7では、ドル安について懸念する文言が出て、一段のドル安は当局は容認していないとの見方につながり、一時的にユーロ売り・ドル買いが強まったこともありました。
 しかし、その後のユーロ圏当局者の発言を見ていると、ユーロ高を煽る、金利引き上げの話ばかりが出てきます。
 G7では、ユーロ高に足枷をかける文言が出たにも掛からず、ユーロ圏はユーロ高を容認する発言を繰り返しているのです。
 これは、ユーロ圏はユーロ高を望んでいるに違いない、そんな見方が強まる結果になっています。
少なくとも、G7後のユーロ圏当局者の発言を見る限り、ユーロ高は容認と見た方が設ける機会は膨らむ可能性がありそうです。




105円の攻防か
【2008年4月21日】

 ドル円相場は、105円程度での攻防になることが予想されます。
 米国では証券化商品の不安感が峠を越えて、経済の後退は現在進行形で、そのことは織り込んでいる状態であることを考えると、金融不安で売られたドルが、それ以前の水準を意識していると見ることが出来ます。
 そうなると、105円程度が不安感にかられてドル売りが強まった水準であることを考えると、次の視野は105円が浮上してくると思います。
 しかし、そのときと違う米経済の後退という命題が重くのしかかります。
 米経済指標を見る限り、米経済は後退に入ったのは間違いないと思います。
 今後、大幅な利下げ、あるいは政府の対応で後退の深さがどの程度でとどまるのかを見極める展開となることが想定されます。
 市場は、ある程度の後退は読みきり、政府の景気対策・大幅利下げの効果が秋以降、年末にかけては出てくるのではないという期待感が、今のドルを支えている大きな要因だと考えます。
 もちろん、新たな金融破たんが出ないという条件が前提ですが…。
 わが国輸出業者も、ドル高が続くという保証があれば別ですが、ドルが上昇過程にある場面では着実にドル売りを持ち込んでくる可能性があります。
 さしあたり、大型連休前には輸出業者のドル売り持ち込まれ、大型連休中のドル急落に備える姿勢を強めるものと見られます。
 こうしたドル売りをこなして、ドルが上昇するには、米国発のドル買い材料が欲しいところです。




G7で潮の目が変わる?
【2008年4月19日】

 先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)では、為替文言に対する表現が変更されました。
 為替相場の急変に対して、G7が市場に警告を与えるものでした。
 しかし、その具体策は、明らかにされず、G7終了後に、ドルは対ユーロで最安値を更新する動きを見せるなど、G7に対する失望感が市場では流れていました。
 しかし、シティバンクグループの決算結果を受けて、ドル売りの流れに微妙な変化が出てきました。
 シティバンクグループの決算発表は悪いものでした。
 しかし、前期の数字に比べれば、赤字幅が縮小しました。
 たった、それだけで市場のドル売りは止まりました。
 逆に、ドルが上昇に転じ、対円では104円台を回復しました。
 G7での為替文言の変更が、実を結んだ、そんな結果だと考えています。
 今や、米国の実体経済の悪化は予想通り、サブプライムローン問題も本当の解決とは程遠いもの、そういう認識が市場では強いと考えます。
 しかし、G7声明にあったように、ドル安には当局はかなり苛立っていることを明らかにしました。
 この先、ユーロを買って、あるいは円を買って行っても、いつか当局の介入などの行動で、ユーロ高・円高・ドル安はストップをかけられる。
 それなら、今ドル買いに転じておけば、ドルを買う分には当局がストップをかけることはないわけで、儲けることができるというものだ。
 そんな発想と、大幅赤字が予想されていたシティバンクグループの赤字が予想を下回った、これをきっかけに、些細な材料をきっかけに市場は走り出したと考えています。
 もちろん、そこまで簡単にお金儲けは出来るわけはないのですが、G7の清明の変化を意識して、上手に仕掛けた向きが今頃は笑っているのでしょうね。
 今後は、米景気後退は材料視されず、金融不安も材料視することなく、小切手が配られるのを待って、米個人消費支出が拡大する瞬間を待つ気分になっている、そんな感じがしてなりません。
 市場が、米国に失望さえしなければ、7月に向けてドルが上昇するセッションに入ったのかも知りません。
 予想レンジは、ドル円で98.80〜108.80円。




《中期予想》ユーロ軸にドル軟調は継続か
【2008年4月17日】

 4月11日に開催されたG7では為替相場に対する文言が、これまでと変更され、急激な相場の変動にはG7として何らかの措置が取られる可能性に含みを残しました。
 しかし、1995年に円が対ドルで79.75円の過去最高値を記録した時には、「オーダリー・リバーサル」(秩序ある反転)という文言が付されていました。
 今回のG7では、そこまでの表現は無く、明らかにドル安に懸念を表しながらも、その対処方法については回答なしと見られるような内容になっています。
 「オーダリー・リバーサル」の時は、市場は当初、その意味するところが分からなかったのですが、今回も協調介入があるのか否か、わからない表現になっているわけです。
 G7終了後、明らかに対象通貨ペアのユーロ・ドルは、ユーロが上昇基調を維持し、対ドルで最高値を更新、なお上値余地を模索する動きとなっています。
 これは、欧州ではインフレ懸念を重視する姿勢がなお強く、これに対して米国は更なる利下げ余地があることで、欧州でインフレを懸念させる材料が出ればユーロ買いが強まり、米国で利下げを促す材料が出ればドル売りを促すという構図になっているわけです。
 つまり、これから発表される米経済指標等では、米国経済の後退を示す材料が提案される可能性が強いわけで、対ユーロでのドル安は避けられない様相になっているのです。
 もちろん、G7声明にあったように、ユーロ高・ドル安が当局者にとって、耐えられない水準に近づきつつあることも事実です。
 年初以降の流れを見ると、ユーロドルはユーロが高値を更新して、修正が入り、再びユーロ高水準をトライするという動きが継続していました。
 今回も、G7前には、ユーロ高がやや修正され、その後、G7を終えて、ユーロ高が再燃するという同じようなパターンが繰り返されています。
 今後、米国では戻し税方式で減税が実施され、その時には、ドルも回復する余地がありますが、結局は欧州と米国が決定的に違う、「金利差」が大きな壁となって、ユーロ高・ドル安を継続する材料になると見込まれます。

円、対外投資本格化で最弱通貨に落ち込む可能性も
 これに対して、円はどうでしょうか?
 金利差を材料にされたら、もともと勝負にはなりません。
 まだ日本の金利は異常事態の水準にとどまっているわけですから、金利差=円は最弱通貨となってもおかしくないわけです。
 サブプライムローン問題に端を発した、リスク回避の円買い、円キャリートレードの終焉に伴う円の買い戻し等々、円を買う材料がその時々に出てきては、円買いが強まる動きが見られたわけです。
 米国景気の後退観測や米金融システムの不安定さが意識された頃には、円は対ドルで95円台に上昇、対ユーロでも底堅い動きを見せました。
 しかし、その後円はじりじりと後退し、対ドルで100円台前半、対ユーロでも160円前後に押され、足元では162円台まで円売りが進んでいます。
 この円売りの背景には、米国経済の後退は織り込まれつつあること、金融システムの不安も鎮静化したことが大きいと考えます。
 米国景気は後退している、今後発表される経済指標でそれは明らかになる。
 そういう見方が市場で強まっていることで、米経済指標の悪化は材料視されにくくなっていると考えます。
 悪化が予想される中で、予想対比で良い数字(明らかに悪い数字なのですが)が出ると、ドルを買う市場心理が強まっている状況となっています。
 一方、金融システムに対する漠とした不安は残っていますが、これも大手は、「大きすぎて潰せない」(どこかで聞いたフレーズなのですが)という主張が罷り通っていて、致命的な金融システム不安は起きないだろうという期待が流れています。
 となると、信用リスクを材料にする動きは出にくくなるということになります。
 円を買う材料が、見えなくなるということです。
 ましてや、前述したように5月に入ると、米国では戻し税方式による減税が好感されることが予想され、ドルにとってはフォローの風邪になる可能性が出ています。
 対ユーロでは金利差が重石になってドルは買いにくいものの、対円ではドルを買いやすい材料が出るということです。
 ドル円で、円がもたもたしていると、わが国機関投資家が新年度の対外投資を意識した円売り・ドル買い、円売り・ユーロ買い、円売り・高金利通貨買いという動きが本格化する可能性があります。
 為替市場の人気投票が、ユーロ・高金利通貨>ドル>円という形になりかねないわけです。
 商品価格が上昇し、インフレ懸念が強まる中で、円が最弱通貨に落ち込む。
 円売りが大きく進んだ場合には、今想定していることと逆の円買い介入を行わなければいけない可能性についても検証しなくてはなりません。
 これだけ商品価格が上昇していても、円高が進んできたことで、ある程度相殺される動きも見られたわけですが、ここで円安に拍車が掛かるようなことになると、ガソリン価格は1リットル=200円を超える可能性も出てくると考えます。
 もちろん、食料品についても、人民元が上昇していることと考え合わせると、中国産の食料品が値上げされることも考えられます。(今は食の安全面から、中国産食料品は敬遠されていますが、いずれ中国からの輸入は避けられないはずです)

ドル支えは6月まで
 ドルは今、アドバンテージを貰っていると考えます。
 金融システムの不透明感、信用収縮懸念、経済の深刻な後退等々、米国経済を巡る状況は決して座視できるものではありません。
 これまで、住宅市場の好況を背景に、絶好調にあった米国経済がサブプライムローン問題の発覚で転げ落ちたことで、本来ならドル暴落、株価暴落、債券暴落となっても不思議ではありませんでした。
 そこは、基軸通貨国。
 何とか、持ちこたえているというのが今の状況ではないでしょうか。
 米国経済が崩壊すれば、困るのは米国債に資金を注ぎ込んでいる、中国、日本などの政府でしょう。
 それ以外の国々も、外貨準備に占めるドルの割合の多さを考えると、米国経済が崩壊してしまっては何にも残りません。
 ここは、米政府の打ち出す対応策、FRBの相次ぐ利下げ策で、米国経済を懸命に支える姿勢に配慮を示して、少なくともドル資産の引き揚げを考えることはしないと、希望的観測で考えます。
 そうした配慮がドルを支え、米国を支える要因になっていると考えるのです。
 このようなアドバンテージは、まだまだ続くと思います。
 このうちに米国では戻し減税が実施され、米国はきっと大はしゃぎをすると考えます。
 米国経済の回復、米国は危機を乗り切ったと言うムードが6月下旬まで続くことでしょう。
 6月下旬までです。

 6月までの為替相場の予想は、ドル円が94.80〜104.80円、ユーロ円が154.80〜166.80円程度を予想します。




ユーロ独歩高、円は軟調
【2008年4月17日】

 17日の東京外国為替市場は、ユーロが堅調に推移する一方、円は対ユーロ、対ドルで軟調な展開となっています。
 前日のNY市場では、3月のユーロ圏消費者物価指数確定値が前年比で過去最高の水準をつけたことを受け、対ドルで一時1.5980ドルと過去最高値を更新しました。
 ECBが意識しているインフレ率の上昇で、欧州の利下げは大きく後退したとの読みもユーロ買いに繋がったようです。
 さらに、米国では住宅着工件数が18年ぶりの低水準になったこと、米消費者物価も予想を小幅下回ったこともユーロ買いの材料になった模様です。
 これに対し、円はユーロ円など、クロス円での円売りが強まる中で、対ドルでも小甘い動きが続き、東京市場では一時102.01円まで下落する動きを見せています。
 新規対外投資の円売りが持ち込まれていますが、102円近辺では輸出業者のドル売りも厚く、一気に102円台に乗せる動きは今のところ見られていません。
 米国は次回FOMCで、なお利下げの余地がある一方、欧州は利下げ余地はなく、日本は金利は横ばいが続くと見られる中で、ユーロ堅調の動きが続くのではないかと見られています。
 ユーロの1.60ドル乗せは時間の問題との声が聞かれる一方、一段のユーロ高についてはG7声明が足枷になるとの見方が出ています。
 ただ、オーダリーリバーサルの表現はないことで、緩やかなユーロ高・ドル安が続く限り、当局としては何もしないとの見方もあり、ユーロ先高感はなお根強い状況です。




市場、G7声明はユーロ対象と認識
【2008年4月14日】

 週明け14日の東京外国為替市場は、円が対ユーロで上昇。
 158円台後半での推移となっている。
 先週末のG7で、急激な為替変動に対する懸念が声明に盛り込まれたことで、ユーロが対ドルで大きく下落、対円でもユーロ売りが強まった。
 円は対ドルでは、101円台前半で底堅い動きを見せている。
 寄り付き後は、ユーロ売りに連れる格好で、円も101円台央に下落する動きが見られたものの、同水準では円も底堅く101円台前半で推移している。
 G7での為替変動に対する懸念は、ユーロに対してのものとの理解が市場では強いようで、この朝の動きが市場のG7に対する答えになっているようだ。




米株安、ドル売りを誘う
【2008年4月12日】

 11日のNY外国為替市場では、米株価の下落を受けて、ドルが軟調な動きとなった。
 対円では100円台後半に下落し、この日開催されていたG7の中身より、株価の急落にドルは大きく反応した形となりました。
 G7では、米国経済に対して厳しい見方が出る一方、米国が公的資金を投入するような話はなかったそうで、どのように国際金融危機を回避するのか、具体策に乏しいものとなりました。
 各国がそれぞれで努力をすることが確認されたなどと言う、とぼけたことを言う人もいましたが、それは協調行動はないと言うことの裏返しではないでしょうか?
 本来、金利、為替等で各国が緊密な協調を取ることで、危機を回避してきたのですが、各国の思惑が違うので、協調策はまとまらなかったと言うことかもしれません。
 とはいえ、金利面では協調があるらしい、雰囲気があります。
 金利面で協調できれば、特に対ユーロでのドル安回避策が出てくる匂いもしてきました。
 G7を終えて、市場にサプライズを与えるようなことができるのか、注目されます。




円、103円目前に下げ渋り
【2008年4月10日】

 円相場は、103円を目前に下げ渋る動きを見せています。
 ポンドが対ユーロでじりじりと値を落とす中で、円も対ユーロで軟調な動きに転じ、結果として、対ドルでえんは軟調な動きとなりました。
 ただ、102円台後半では、本邦輸出業者の円買いや値ごろ感からの円買いが持ち込まれ、円は102円台前半に上昇しました。
 堅調だったユーロも軟調な動きに転じ、対英ポンド、対円でも上値を維持することはできませんでした。
 今回、ユーロが上昇した要因には、10日のイングランド銀行政策員会で利下げの可能性が強まっているとの見方が出ていることが材料視されています。
 大方は0.25%程度の利下げの可能性を読み取っていますが、一部では英経済の深刻さから0.50%の利下げを読み取る声も出ており、ユーロ圏と、英国の金利差拡大を材料にしたポンド売りが持ち込まれていると見られています。
 この中、円は年度明けで、投信や機関投資家から、打診的な対外投資に伴う円売りが持ち込まれていることが円が軟調な動きとなっている要因との声が聞かれています。
 例年、年度明けと同時に、対外投資絡みの円売りが持ち込まれ、円は大きく値を下げる動きが見られましたが、今年度はサブプライムローン問題に伴う国際金融市場の不透明感や米経済の後退観測を材料にドルを積極的に買い進めないとの見方から年度明け直後は、ドル買いに向かう動きはあまり見られませんでした。
 しかし、円が対ドルで100円台に下落すると、早速、投信絡みのドル買いが持ち込まれるようになりました。
 まだまだ打診的な買いにとどまっていると見られますが、年度明けは対外投資に伴う円売りが定番となっているようです。
 ただ、103円台に乗せる場面では、さすがにドル先安観が強い中で、積極的に円売り・ドル買いを持ち込む動きがないこともあり、今は103円台が大きな壁として待ち構えているようです。
 この水準を何度も跳ね返されているうちに、海外ファンドの動きがどう変わるのか関心が集まります。
 90円台から100円台に円が下落する中で、海外ファンドのドル買い・円売りがあったと見込んでいます。
 90円台で円がさらに上値を窺う動きとならなかったことから、足の速いファンドが、円買いのポジションを逆転させたと見られるわけです。
 となると103円台を目前に円が下げ渋る動きが続くと、ファンド筋はドル買い・円売りのポジションを早めに投げてくる可能性があります。
 円の100円台定着は間違いないと、日本勢が対外投資に向かう頃に利食いの円買い・ドル売りの動きを見せると、一気に100円台を割り込む動きとなる可能性もあります。
 特に、10日にはECB、イングランド銀行の政策金利が決定されることや週末のG7で何が出てくるか、関心が集まっている中では、噂や思惑を利用して、ファンド筋がひと暴れする可能性は否定できないと考えています。

 こういう記事を準備したら10日の為替市場で、円が大幅反発しました。
 9日の海外市場でドル売りに流れが出ていた中で、この日はシンガポールが金融引き締めを発表すると、アジア通貨が上昇し、円を押し上げる動きとなりました。
 対ドルでは101.80円台から夕刻には100.60円付近に、対ユーロでも161.20円台から159.70円付近に、対豪ドルでも94.70円台から93.60円付近に、対英ポンドでも210.20円台から198.90円台に、それぞれ上昇しています。
 何か大きな材料があったと言うわけではありませんでしたが、一つのきっかけで円買いが進むと言う動きが続いていることを示すものとなりました。
 結局、103円台を達成できなかったことで、円が上昇するとピッチが早いと言うことを印象付けました。
 週末までは神経質な動きと見ていましたが、まだまだ不安定な市場です。




金利差意識でユーロが堅調
【2008年4月7日】

 週明けの外国為替市場では、ユーロが堅調な動きを見せています。
 今週10日に開催される欧州中央銀行(ECB)理事会で政策金利が据え置かれる一方、同日開催されるイングランド銀行政策委員会で政策金利を引き下げるのではないかとの思惑が出る中で、ユーロが対英ポンドで大幅に上昇し、これが他の通貨に対して、ユーロが買い進まれる要因になりました。
 ユーロは、対ドルで一時1.5795ドル、対英ポンドで0.7986ポンド、対円で161.70円まで上昇しました。
 英ポンドは、対ユーロだけではなく、対米ドルで1.9670ドルまで下落、その後も安値圏での推移となっています。
 対円では201.15円前後まで下落するなど、英利下げを見込んだ英ポンド売りが強まっている状況となっています。
 欧州市場に入ると、さすがにユーロ買いも落ち着きを示し、対円では160.5円前後、対ドルでは1.5690ドル前後に値を崩しています。
 単純に金利差を比べれば、主要通貨では円が一番売られやすい通貨ということになるのですが、英国の経済指標が悪化していることや、利下げが継続するとの読み出ていることがポンドの軟調な要因と受け止められます。
 今は、米国の利下げが材料視されていませんが、月末に近づくと利下げ幅が0.25%にとどまるのか、0.50%に拡大するのか、その辺りの思惑で市場が揺れることが予想されます。
 その前にあるG7をまずは材料視する姿勢が、週央辺りから強まり、イングランド銀行の利下げが材料視されることがなくなる可能性もあると考えています。




円、ユーロとドルの狭間で一進一退か
【2008年4月5日】

 今週の為替市場は、円が主体的な動きがなく、ユーロとドルの狭間で推移することが予想される。
 米景気後退は織り込みつつある中で、バーナンキFRB議長の厳しい見方も市場には響かず、先行き景気は回復するという期待感がドル買いを促す動きにつながった。
 円は対ドルで102円台まで急落したが、さすがに103円台に迫る水準では輸出業者のドル売りや、利食いのドル売りが持ち込まれる動きとなり、円は103円台を前に下げ渋ったという動きになったわけだ。
 しかし、ここにもマジックがあって、対ドルで円が売られる動きの中で、ユーロは景況感の悪化を背景に対ドルで急落、円もこのユーロの動きに連動する形で下落したものだ。
 しかし、対ユーロでは円は反発。
 これが対ドルでの円の下げ渋りにつながった、そんな動きが103円台を前に円が対ドルで下げ渋った要因と見れば、すっきりするわけです。
 さて、今週もユーロの動きには要注意です。
 ECBやイングランド銀行の政策金利を決める会合が予定されています。
 ECBの政策金利は据え置きで堅いところだと考えますが、イングランド銀行は利下げ余地があります。
 また、先週から欧州の経済指標に市場の注目が集まっており、経済指標が悪化すればユーロ売りという構図が見られています。
 イングランド銀行の利下げ=英ポンド売り、欧州経済指標の悪化=ユーロ売り、いずれも円にとっては買い材料になる可能性があります。
 欧州の動きが為替市場を動かす、その辺を注目しながら市場を眺めていくと、新しいものが生まれるかもしれません。
 もう一つ、今週末にはワシントンでG7が開催されます。
 2月のG7が今一つパッとしなかったので、今回のG7では、市場の答えを出してもらいたいなどと考えています。
 サブプライムローン問題に端を発した国際金融市場の危機をどのように解決しようとしているのか、その辺の答えはまだ出ないのでしょうか?
 さらに、米国経済の後退をG7はどのように考えているのでしょうか?
 米国一国だけで解決する問題なのでしょうか?
 米国は、各国にどのような方針を示すのでしょうか?
 利下げと資金供給額の拡大?
 もうこれだけでは、耐え切れない状況にあることは明らかです。
 公的資金をドンと投入しないと、ベアー・スターンズの二の舞が起こる可能性は否定できません。
 そこまで踏み込んで米国発の金融システム破たんを防ごうという意思があるのか否か、注目されます。
 材料としては、かなり大きな材料で、となると、為替市場はこの結果が出るまでは動けないということにもなります。
 小さな材料に一喜一憂しながら、大きな材料を前に身構えて動けない、意外に足の速い動きを何度も繰り返すような感じがしています。
 予想レンジは、ドル円は92.80円〜102.80円、引き続きドルの下値リスクを注意したいと考えます。




円反発、米失業保険申請件数の悪化受け
【2008年4月3日】

 3日のNY外国為替市場では、円が反発し、102円台前半に小戻しています。
 NY市場が始まった当初は、円は対ドルで102円台後半で小動きとなり、103円を意識する動きが続いていました。
 しかし、日本時間夕方に公表された欧州の経済指標が悪化したことで、ユーロ売り・ドル買い、ユーロ売り・円買いが持ち込まれたことで、ドル円は103円台は近くて遠い水準となりました。
 しかし、日本時間午後9時30分に発表された3月29日に終わる週の米新規失業保険申請件数が40.7万件と大幅な悪化を見せると、ドル売りが強まり、円は102.07円まで上昇、ユーロも対ドルで一時1.5509ドルまで下落しましたが、1.5590ドル付近まで急速に値を戻し、ユーロ円は円買いが優勢となり、159.28円付近まで円が上昇、その後も円高値圏での推移となっています。
 前日のバーナンキFRB議長の議会証言で、米金融不安が遠のいたとの見方から、再び円キャリー取引が意識されているとの声が市場で聞かれるなど、円売りの根拠となりつつあったものが、予想外の指標で崩される動きを見せています。
 現地4日に発表される米雇用統計は、どんなドラマを生むのでしょうか?
 楽しみと言ったら叱られてしまいますが、空気が次々と変わる瞬間を見られることになる可能性が強いと思います。




円、リスク改善睨み102円台に下落
【2008年4月3日】

 円、リスク改善睨み102円台に下落  円は、米金融不安の後退などリスク改善を睨み、102円台に下落しています。
 2日のNY市場では、金融不安の改善を意識したドル買いが先行し、円は103円台を意識する展開となりましたが、さすがに円安のスピードが速すぎることや利食いや、わが国輸出業者のドル売り・円買いが持ち込まれるとの思惑から、102円台前半でNY市場の取引を終えました。
 この流れを継いだ3日の東京市場では、102円台前半で取引がスタート。
 その後はじりじりと円の下値を探る動きを見せています。
 基本的な流れはまだ変わっていないのですが、米金融危機の見方が一時ほど深刻ではなくなったとの見方が出ていることが、ドルの買い戻しにつながり、この結果、円が下落しているという動きになっているようです。
 今後は、明日の米雇用統計が大きな材料になると思いますが、ADP雇用指数が予想対比で堅調な動きを見せたことが、雇用統計に対する安心感に繋がっているため、ドルが買われやすい動きにもなっています。
 101円台が大きな壁と見ていましたが、この水準をあっさり超えて円安が進んだことで、見方を少し変える必要があると考えています。
 中期見通しは後日、送信します。




円はユーロに連れ安、対ドルで100円台央に
【2008年4月1日】

 1日の欧州外国為替市場では、ユーロが対ドルで急落。
 これを受けて、円も対ドルで100円台央に値を崩している。
 この日、スイスの金融大手UBSが今年第1四半期に190億ドルの評価損を計上し、その結果、同期の最終損益が120億スイスフラン(120.3億ドル)の赤字になるとの見通しを示した。
 また、ドイツ銀行も1日、第1誌反旗の融資及び資産の評価損は約25億ユーロ(39.4億ドル)になるとの見通しを示した。
 これを受け、ユーロは対ドルで一時1.56ドル台前半、スイスフランも対ドルで一時1.00スイスフラン台後半まで下落している。
 ユーロは対円で一時156円台前半に、スイスフランも対円で99円台央に下落した。
 円は、こうしたユーロ、スイスフランの動きを受け、対ドルで急落。
 一時100.70円付近まで下落した。
 金融機関の経営問題が欧州にも波及しているのではないかとの見方が、ユーロやスイスフランの売り圧力に繋がったとの見方が浮上しています。
 これまで、金融システムの不安は米国が際立っていましたが、損失の拡大が欧州でも止まらないことで、欧州の金融システムの不安が出ているわけです。
 これまで一人負けだったドルが、一人勝ちに転じたわけです。
 しかし、ドルもこれから経済指標の発表を控えていることもあり、ドル自身、買える状況には無いことも事実で、マイナス材料を睨んで、どのマイナスが大きいのかと言う負の選択合戦となっていると考えます。




ドル、なお下値余地を意識へ
【2008年3月30日】

 今週の為替市場は、引き続きドルが下値余地を意識する展開が予想されます。
 今週の大きな材料は、日銀短観、米雇用統計の2点に絞られるだろう。  日銀短観は、円高の進展やサブプライムローン問題がじわり国内経済に影響を与えていることを睨んで、企業の業況感が悪化していると見られます。
 ただ、これが海外勢にどのように判断されるかが、今一つ不透明だと考えています。
 海外勢が、予想外に企業の景況感が落ち込んでいると見るのか、それとも日銀短観よりは米国発、欧州発の材料が重いと見るのかどうかが大きなカギになると見られます。
 これまでも、日本サイドと海外サイドで日銀短観に対する判断が違うことがあったり、改めて海外市場で動きが増幅することがあるなど、東京市場の動きだけでは見極められなくなっていることも事実です。
 一方、米国では週末に3月の雇用統計が発表されます。
 新規雇用は今回もマイナスが予想され、先頃発表された消費者信頼感の落ち込みと併せ、米景気は減速に陥っているとの見方を後押しする材料になる可能性があります。
 5万人前後のマイナスなら織り込み済みということも考えられますが、5万人を大きく超えるマイナスとなると、経済の先行きに対する不透明感が改めて意識されることになると思われます。
 また、米金融機関の経営問題に対する不透明感が依然と強く、噂や憶測が流れるたびにドルが大きく売られる動きには変化がないようです。
 こうした動きは、欧州でも同様で、先週も欧州の金融機関の経営問題に対する憶測が流れると、ユーロが下落する動きを見せるなど、金融システムに対する不透明感が広がっています。
 米国も欧州も、4月以降も資金供給を積極的に行う姿勢を示し、初の6カ月物の資金供給を行うなど、信用収縮の払しょくに必死の様相です。
 また、それだけの資金供給を行わなければ、資金を取り入れることが出来ない金融機関が多いということです。
 ある意味、資金取引市場は機能不全に陥っているということもできるでしょう。
 つまり、ドルもユーロも積極的には買えない、そういうことになると考えます。
 4月、新年度入りとなり、わが国では通常は打診的な対外投資が入り、円売りが強まる動きが見られます。
 しかし、さすがに今回は打診的な対外投資は出にくいのではないでしょうか?
 日本の銀行は、新年度の目標として、商品市場に資金を投入することになっているようですが、これだけ商品価格が下落する中で、まだ下値メドが立たない中で、資金を投入するのかどうかも注目材料です。
 商品価格が下げ止まっている、そう判断したら、わが国銀行からは商品市場に資金が投入されるものと考えます。
 ただ、その時期は、ちょっと早い、そんな感じがします。
 まずは、日銀短観、米雇用統計を見極めたいと考えます。
 ドル円の予想レンジは、88円〜102円と見ています。




3月31日、仲値後の波乱はあるか?
【2008年3月27日】

 来週初、31日の仲値(午前10時頃)決め後の動きが注目されます。
 ドル円は101円台までドルが上昇する動きが見られましたが、その後は100円台、99円台、98円台までドルが下落し、今夕になって再び99円台をドルが回復する動きを見せています。
 ユーロが対ドルでの最高値圏で推移していましたが、さすがに同水準ではユーロの上値も重く、ストップロスを巻き込んでユーロが下落する動きを見せています。
 この動きを受けて、円も対ドルで99円台に下落する動きとなりました。
 週末までは、株価の動向、経済指標、高官発言などで、一喜一憂する動きが想定されます。

 問題は、来週初、3月31日の仲値決め。
 この時点での水準で換算レートが決まるので、傾向として、換算レートを決めるまでは、大きく円高になってしまっては困る人がいるわけです。
 特に、円高・ドル安が意識される動きとなると、換算レートの基準となる年度末レートが円高方向に傾くと、差損が生じるために、何とか、ある程度の水準を保持したいと考える向きが多く、以前は、そうした動きから、円相場が不自然に押し下げられる動きも見られました。
 しかし、仲値決めを過ぎると、円は急騰したことがこれまでも何度も年度末相場として見られたものです。
 今回がそうなるか否か、分かりにくいのですが、年度末というと仲値と東京市場の引け値の乖離が大きすぎることが意識されます。




ドル、100円台を回復
【2008年3月25日】

  週明け24日のNY外国為替市場では、ドルが上昇。
 対円で100円台後半を回復した。
 発表された米中古住宅販売件数が年率換算で503万件と、事前予想の483万件を大幅に上回ったことから、米株価が上昇したことなどを背景にドルの買い戻しが強まった。
 住宅関連指標は、悪化と読む声が強く、これまでも住宅関連指標は弱い数字が続いていただけに、今回も弱い数字を読む声が支配的だった。
 欧州市場がイースター休暇に入っていることで、薄商いの中、ドルの戻りに弾みがついたとの見方も出ている。
 ユーロも、ユーロ円でユーロが買い戻される中、対ドルで1.54ドル台を回復、その後発表された中古住宅販売を受けて、1.53ドル台に下落、引けにかけてはユーロ円でのユーロ堅調を受けて、対ドルでも1.54ドル台を再び回復した。
 問題は、ドルが対円で100円台を維持できるか否かだ。
 年度末を控え、本邦輸出企業や機関投資家の円転の動きが活発になることが予想される中で、1ドル=100円台は是非とも円転を行いたい水準だ。
 ドル買いに勢いがあると見れば、円転を持ち込むタイミングを待つ可能性もあるものの、ドル買いが一服すれば、その水準ではすかさず円転を行うものと見られる。  今回は、米中古住宅販売がきっかけとなったドル買いが見られたが、今日も米経済指標の発表が予定されている。
 予想は前回比悪化を読む声が支配的で、これを受けて株価が下落するようなことがあれば、ドルは売りという構図になろう。
 逆に、経済指標が予想外の好調さを示すようなことがあれば、株高=ドル買いという動きが予想されるが、対円でのドル買いも102円台が上限とみている。
 出来上がり100円台を意識すれば、102円台は絶好の円買い水準ということになりそうだ。




ドル戻りは、年度末意識の円買い場
【2008年3月23日】

 今週は、いよいよ年度末が意識される動きを見せるか。
 米経済減速や、金融システムに対する不透明感が強い中で、ドルは対円でなかなか上昇に転じる気配を見せていない。
 100円台が遠くなった、そういう印象さえ出ている状態だ。
 この中、今週は年度末を迎える。
 ドル安が続く中で、わが国輸出企業や機関投資家は年度末の円買いを終えていないのではないかとみられている。
 年度末相場は、31日の午前10時が基準相場となるが、月間平均でも換算レートに当てはめることが出来るのだが、それでもドル円相場の水準は円高方向に傾いてきていることは否定できないだろう。
 ましてや、年度末当日の水準が、100円を超えることは考えにくく、仮に超えたとしても、101、102円程度に収まる可能性が強い。
 逆に動けば、95円に近い水準、90円に近い水準、あるいは80円台ということも想定できないことではない。
 取り遅れた分を解消しようとすれば、ドルが上昇する場面ではすかさず、ドル売り・円買いを持ち込むことが、この1週間で出来ることだろう。
 ドル上値が重いとなった場合には、投機的なドル売りを仕掛ける動きが出る可能性もあり、その場合には売りが売りを呼ぶ、怖い動きが出ることもありそうだ。
 欧州市場を中心に、週初の為替市場が休場となることも、大きな動きを呼ぶことが考えられ、年度末最後の波乱場面が起こる可能性がありそうだ。
 予想レンジは、ドル円が88〜102円、波乱含みの展開を読んでいます。




今の為替市場での力関係は、ドル=円>ユーロ
【2008年3月21日】

 米国の金融システムの不透明感が解消されるにはまだ時間がかかる可能性が強い中で、今の為替市場での力関係は、ドル=円>ユーロとなっている模様だ。
 ユーロは対ドルで、最高値を更新後、ドル売りの材料とされていた商品価格の大幅な下落を見ながら、対ドルで大幅反落に転じた。
 ユーロは対円でも一時151円台と昨夏以来の安値を記録するなど、サブプライムローン問題が表面化して以来、一人勝ちを続けていたが、さすがにその勢いも弱まった感がある。
 ユーロ自身に売り材料が出たというよりは、やはり商品価格の急落がユーロ売りに結びついたと考えたほうが自然だと思います。
 サブプライムローン問題が発覚して、証券化商品等々、金融商品に対する投資姿勢が一段と弱まり、結果として商品相場に資金が逃げたとの指摘がされていた。
 その逃げ先が、原油であり、金であった。
 商品価格が上昇すると、ドルが売られ、結果としてユーロが買われる。
 つまり、ユーロは商品価格上昇と動きを一にしていたというわけだ。
 その商品価格が急落し、ユーロも急落、なるほど、同じ動きだったと思える。
 しかし、今回の商品価格の急落は、何か裏がありそうな感じがします。
 これまで、商品相場を押し上げていたファンド筋の手仕舞いが背景にあるのではないかと見られています。
 資金繰りや経営に窮するファンド筋がいるとの観測は出ては消えて、一部ではそういう話は「風評」などと言っているみたいです。
 しかし、債券先物に大口の買いが入り、逆に債券現物では大口の売りが持ち込まれるなど、商品相場の急落の影で、色々な市場で、動きが出ているようです。
 円が騰勢を強めているのも、円キャリートレードを手仕舞う動きが出ていたのかもしれません。
 いつ、ファンドが破綻したなどという記事が出ても大丈夫なように「備えるが勝ち」ということになるかもしれません。




ドル、一時100円台回復も上値余地は乏しい
【2008年3月19日】

 18日のFOMCでは、FF金利が0.75%引き下げられて2.25%に、公定歩合も0.75%引き下げられて2.50%となりました。
 当初、市場はFF金利の引き下げ幅を1.00%と見ていた向きが多かったようですが、0.75%でも大幅な利下げといえましょう。
 ドルは、証券決算が減益ながらも予想を上回ったことを好感して買われていましたが、FOMCの結果、さらにドル買いが進み、100円台に上昇しました。
 これまで、米国に対する悲観的な見方が台頭する中で、証券決算が予想を下回る減益にとどまったことや、FOMCでもインフレに留意する文言が多かったことなどを受けて、ドルの買戻しが強まったものと見られています。
 悲観の極がちょっと解れた、そんな感じなのでしょうか?
 19日の東京市場では、ドル円は100円台での取引スタートとなりましたが、100円台では利食いのドル売りや値ごろ感からのドル売りが持ち込まれ、99円台後半での動きとなっています。
 米証券会社の経営危機説から始まって、FRBの公定歩合の緊急利下げ、そして今回のFOMCと大きな材料は出尽くした感があります。
 悲観的な見方も株価が大幅反発したことで、リスク許容度が広がったとの読みが出て、これがドル買戻しの材料にもなっているようです。
 問題は、これからです。
 実際には何にも変わっていません。
 一連の利下げで、米経済が減速・後退から免れるとは思えません。
 株価が上昇するほど、米経済の中身は良くないと見ています。
 ドルも、対円で100円台を回復しましたが、戻してもせいぜい102円台と見ています。
 ドルが買われる理由は全くありません。
 株価も買われる理由がわかりません。
 何が変わったのというのでしょうか?
 事前予想に比べFF金利の引き下げ幅は小さく、2人の理事が大幅な利下げに反対したということもあるでしょう。
 さらには、インフレに留意する言葉が前回に比べて増えていた、そういうこともあるでしょう。
 しかし、次回FOMCでは、早くも0.50%の金利引き下げを織り込んでいる状態です。
 米国は、インフレ下の景気後退、まさにスタフグレーションに陥る恐れが強いのです。
 そういう状況はわかっていながらも、目先の過度の悲観が解れたことで、株買い・ドル買いが持ち込まれている、そう考えています。
 日本人は悲観の民族で、米国人は楽観の民族。
 日本人は、とことんまで悪い夢を見ますが、米国人は良い夢を見ることだけを心掛けている。
 まさに、今の米国はそういう感じです。
 だから、これまでFRB、政府が様々な対応を発表した直後に、楽観論が出て、株価やドルを上昇させる原動力となっているのです。
 しかし、その対応は「張子の虎」であることが多く、その実態が分かったときには、株価やドルが崩れるのも早かったのです。
 まさに、今はそういう状況です。
 大きな材料が出尽くし、先行きはどうなるか分からないが、悲観で売った株価やドルを買い戻した、さあ、これからどうしようか、そんなところでしょうか。




為替、乱高下も協調介入は時期尚早
【2008年3月17日】

 週明けの東京市場は、前週末の流れを継いでドル売り意欲が強い展開となり、対円では一時95.77円、対ユーロでも1.59ドル台に下落した。
 米国の緊急利下げが、信用不安を煽る格好でドル売りに弾みがついたものだ。
 さすがに95円台では利食いのドル買い戻しの動きが見られ、さらに額賀財務相が欧米と協調行動を考えている旨の発言を行うと、円は97円付近まで押し戻される荒い動きとなっている。
 しかし、介入に怯えるのはまだ早いと考えます。
 額賀財務相が何を言っても、影響はありません。
 肝心なのは、米国が今のドル安を困っていると考えるか、どうかです。
 米国が困るのは、ドル安の結果、米国に資金が流入しないことです。
 あるいは、米国から資金が逃げて行くような事態が起こらない限り、市場実勢に任せる米国の立場は揺るがないものと考えられます。
 円高=不況と考えるわが国の政府とは介入に対する考え方が根本的に違うのです。
 その意味で、介入を日本政府関係者が匂わすのは、何も手が無い時の常套手段です。
 米国が今のドル安をどのように受け止めているのか、まずその答えを待つのが先決だと思います。
 強いドルが国益に適う、この言葉に騙されては行けません。




介入を心配するのはまだ早い
【2008年3月16日】

 為替市場では、ドルが全面安の展開となっている。
 ベア・スターンズ証券に対し、FRBが個別に資金供給を行ったことを明らかになると、米信用不安が一気に高まり、ドル円は98円台にドルが急落する動きとなった。
 ドルは他通貨に対しても下値を切り下げる動きを見せており、ドル全面安が一段と印象付けられている。
 金融機関の破たんの観測は、これまでも浮上していたが、個別の金融機関への資金供給を行ったという事実が、問題の深刻さを示していると見られるわけだ。
 18日には、FOMCが開催され、当初は資金供給枠拡大と合わせ、今回の利下げ幅は0.50%にとどまるのではないかとの楽観的な見方もされていたが、信用リスクが一段と高まっていることで、利下げ幅は0.75%、あるいは1.00%との観測も台頭し始めた。
 利下げ、資金供給で問題が解決するとは思わないが、FRBが果敢に対策を行っていることを好感して、株価やドル相場は一時的に買い戻される動きが出るかもしれない。
 しかし、利下げ幅が仮に1.00%となった場合でも、今やそれがサプライズにはつながりにくいだろう。
 市場は、既に1.00%の利下げまでも憶測しているわけで、サプライズは利下げをしなかったり、0.25%の利下げにとどまった場合だろう。
 あるいは0.50%の利下げが実施されても、それがサプライズになる可能性もあり得る。
 それだけ、市場は次のFRBの大胆な策を望んでいるのだ。
 この中、為替市場ではユーロやスイスフランに比べ、円の対ドルレートは緩やかな上昇との印象が強い。
 実質レートで言えば、緩やかとは言えず、むしろ、最高値を更新しているとも言えるのだが、数字上で見る限り、まだ100円を超えたところに過ぎない。
 日本の当局者から、早くもドル円レートについてけん制気味の発言が出ているが、実力行使を行うには、まだまだ時間がかかるだろう。
 例えば、今週末までに1ドル=80円台に円高が進めば、さすがにスピード調整が必要だ、スピードをコントロールするためのドル買い・円売り介入が行われてもおかしくはないと思われる。
 米政府高官からもドル高は米国の国益に適うとの発言が相次いでおり、ドル高を支持しているとの発言を見ていると、米国もドル安は望んでいないと考えてしまうかもしれない。
 しかし、バーナンキFRB議長の「ドル安は貿易収支の改善に寄与する」発言は重要だと考えています。
 バーナンキ議長は、正直な人です。
 議会証言でも、グリーンスパン前FRB議長なら、市場に上手に誤解を与えるような話し方をするが、バーナンキ議長はストレート勝負です。
 その議長が話したことはとても重要だと考えています。
 現段階では、「ドル安は貿易収支の改善に役立つ」、そんなことを考えているのではないでしょうか。
 となると、米国はドル安を容認していると見られ、まだドル安が米国に悪影響を与えるとは考えていないと思います。
 そうなると、今程度のスピードでドル安が進むことは容認していると見ます。
 市場が勝手に誤解して、ドルを買い戻しても、それは市場の自然な流れと受け止めているのではないでしょうか?
 今週は、18日のFOMCを強く意識し、その後は米国経済指標や信用収縮問題などを睨みながらの展開となりそうです。
 ドルにとって、弱い材料が出た時には、ドルの下げ足は速いでしょう。
 一気に、90円台を割り込むような水準までは見ませんが、ドル円は92〜102円程度の荒れる動きを想定しています。
 ただ、動きが急速になる可能性が強いため、ドルの上値は振れても104円程度、下値は88円程度までを視野に入れておきたいと考えます。




99円台は通過点
【2008年3月14日】

 為替市場では、13日に続き、14日も円が対ドルで99円台に上昇しました。
 さすがに、同水準でステイすることは出来ませんでしたが、100円が大きな壁とは見られなくなっています。
 米国の経済に対する不透明感、金融システムに対する懸念、ファンド破綻の観測など、ドルを巡る弱材料が蒸し返されながら、FRBが行った新たな対策効果を減じるような動きが出ていることがドル売りの背景と見ています。
 サブプライムローン問題に絡む様々な問題が、解決策が提示されても、結局は振り出しに戻っていることが、市場には米国に対する信認問題として浮上しているとも見られます。
 欧州でも同じような問題を抱えており、表面化した場合のショックは大きいと考えます。
 ユーロ買い・ドル売りが、ドル買い・ユーロ売りに転じる可能性はそう遠くない将来にあると思いますが、その場合、ユーロ売り・円買い、円買い・ドル売りに転じる可能性が大きいことは留意する必要があるでしょう。
 あくまでも、99円台は通過点、そう考えておいたほうが3月年度末を楽に乗り越えられるのではないでしょうか。




101円で二度跳ね返される
【2008年3月12日】

 101円で二度跳ね返される  為替市場では、101円台にドルが再び売り込まれたものの、11日に発表あれたfrbの新流動性対策発表を受け、ドルが値を回復する動きを見せている。
 円は対ドルで103円台、ユーロは1.53ドル台での推移となっている。
 ユーロは一時1.55ドルに迫る動きを見せたものの、新流動性対策発表がユーロ買いを阻んだものとなった。
 考え方次第では、今回の新流動性対策発表は、金融市場の資金繰り悪化が深刻になったことで、サブプライムローン問題という根を解決しない限りは、これから何度も新流動性対策を打ち出さないといけない状況に陥る可能性もあり、当局としては完全に追い込まれた状態ともみられるわけだ。
 それでも、対策を発表した後は株価が上昇、これを受けてドルが買い戻される構造が続いていることもあり、ドル売りが一休みする状況となっているようだ。
 とはいえ、ドル円にとって101円はドルの強力な下値メドになっている。
 1999年以降、ドルの下値は101円台となり、同水準からさらにドル安・円高に進む動きは見られていない。
 様々な要因があるのだろうが、101円台が大きな壁となってドルが反発する水準になっている。
 年初以降、今回のドル安場面でも既に2度、101円台でドルが反発する展開になっており、101円台の呪縛は、まだまだ取れそうに無い。
 101円台を抜けるには、それなりの材料が無いと難しいのかもしれない。
 例えば、米国がドル安を容認するというような、サプライズが無ければ・・・
 とはいえ、ドルの反発も103円程度にとどまっていることを考えると、三度目の正直は間もなく来る可能性があるのではないだろうか。




ドル売り、なお継続へ
【2008年3月10日】

 今週の為替相場は、ドル売りが継続する動きとなろう。
 前週末発表された米雇用統計で、新規雇用が前月比6.3万人減少と市場の事前予想を大きく下回る結果となったが、それまでにドルがユーロやスイスフランで最安値を更新する一方、対円でも101円台まで下落していたことで、雇用統計でドルが大きく下落するという動きには結び付かなかった。
 特に、雇用統計発表前に、FRBが流動性を拡大することが発表されたことで、ドルの買い戻しが出ていた。
 しかし、雇用統計の内容は市場には大きなサプライズとなり、円は一気に101.40円に上昇、ユーロやスイスフランも最高値を更新する動きとなった。
 その後、FRBの話が蒸し返されたり、これまでドルを売っていた向きの利食いのドル買いが出て、円は103円台に下落するなど、市場は乱高下模様となった。
 結局、NY市場では102円台後半での取引終了となった。
 この流れを受ける今週の為替市場も、ドルの下値意識が継続するものと見込まれる。
 FRBの緊急利下げ等の思惑が払しょくされることはないと見られ、株価が大幅に下落し、これを睨んでドル売りが持ち込まれた時には、FRBは何らかの手段を打つのではないかとみられる。
 その場合、ドル買いの介入は考えにくいだろう。
 先に、バーナンキFRB議長が言明したように、ドル安は米国の双子の赤字、とりわけ貿易赤字の縮小に寄与することは明白で、そういう意味で、今は、先進7カ国要人が集まって、米国の貿易赤字問題を話し合ってはいないが、結果として貿易赤字を減少させる手段を市場が示しているとも受け取れる。
 市場が勝手にドルを売って、それが貿易赤字の減少につながるようなら、当局としても、何らかの手段をとるという構えはないだろう。
 もちろん、ドル安・株安が米国への資金流入を妨げるようなことになれば、話は別だが、少なくなっているとはいえ、米国に対する資金流入は継続し、ドル建てで外貨準備を抱える多くの国がある以上は、米国への資金流入は止まることがないだろう。
 仮にそうなった場合には、各国と話し合って、協調介入の道があるのだろが、まだその水準には差し掛かっていないと見ています。
 一方、ユーロは最高値更新を意識する動きが続くか。
 18日のFOMCでは、利下げが確実視され、その下げ幅も0.75%、1.00%との観測が流れる中で、欧米金利差の拡大というイメージが広がるのではないでしょうか。
 さらに、独ZEW景況感調査は、前回に比べ改善するとの見方が強まっている中では、先のifo景況指数の好調さと併せて、ユーロ買いの大きな材料になる可能性があります。
 これに対し、円は経済指標がそれなりに発表されるものの、例えば、GDPの下方修正は織り込んでいる状態と考えています。
 前回が出来過ぎとの評価はあるものの、予想されている程度の下方修正は変動の範囲内との見方ができるでしょう。  むしろ、日経平均株価やアジア株、さらに欧州、米国株価の行方が円にとっては大きな材料になりそうだ。
 株安=円買い、この流れは今週さらに強まるものと見込まれます。
 年度末を睨んだ本邦事業会社、機関投資家の動きにも目が離せません。
 円が下落する場面では、こうした円買いが円の下値を限定的なものにする可能性が強いと考えています。
 次の抵抗線は101.20円付近との見方もありますが、市場は早くも100円突破を強く意識していると考えています。
 大きなきっかけが必要ではなく、欧米金融機関の破たん、資金繰り悪化などの方が流れたら、ドル暴落があると見ています。
 その際、ユーロも買えず、円が独歩高になり、一気に100円突破の可能性を考えています。




7日の金融市場は、大荒れとなりました
【2008年3月8日】

 この日の注目の材料は、米雇用統計。
 市場の予想の中心は、新規雇用が前月比2.5万人増となっていました。
 雇用統計が発表される前の欧州市場では、米信用収縮懸念からドル売りが強まり、円は101円台に上昇する動きが見られるなど、雇用統計を待たずにドル売りが進みました。
 雇用統計は、市場も驚く内容でした。
 新規雇用は前月比6.3万人減少と2カ月連続のマイナスとなり、約5年ぶりの低水準にとどまりました。
 ドル円は一時101.40円まで、ドルが急落したが、その後FRBが市場への資金供給を拡大する緊急声明を発表すると、株価がプラスに転じ、ドルも103円台に急反発する動きが見られた。
 結局、ドル円は102.70円前後で取引を終えた。
 雇用統計発表前に、ドルが大幅な下落を見せたことで、雇用統計直後にドルが急落した場面は絶好のドル買い場となったようです。
 利食いのドル買いにとっては絶好の流れとなったようですが、103円台を回復できなかったことで、引き続き、ドルの下値を探る動きには変化がないと思われます。
 資金供給拡大に、スイス中銀が反対しているとの報が流れており、国際的な協調がとられなければ、米国はそこまで追い込まれているという見方に繋がる恐れがあります。
 ドルにとって、米国にとって、まさに正念場を迎えつつあると考えています。
 FOMCを間近に控える中で、緊急利下げの思惑が出る可能性はあるようです。




NY爆弾騒ぎ、ドル売りを誘う
【2008年3月6日】

 6日の欧州外国為替市場では、ドルが急落。
 ニューヨークで爆弾騒ぎが起きたことから、ドル売りが加速し、対ユーロ、対スイスフランで最安値を更新した。
 ドルは主要通貨に対して軟調となり、対円でも103円台前半に下落している。
 ドルは、バーナンキ米FRB議長が先の議会証言でドル安が米貿易赤字縮小につながるなどの見解を述べたことから、ドル安容認をしているのではないかという思惑が広がったことや、米経済指標が悪化していることなどを背景に下落傾向が続いていた。
 まさに、ドルが売られやすい状況の中で、テロを想起させる爆弾騒ぎが起きたことで、ドル売りが加速したという構図だ。
 週末の米雇用統計発表を前に、ドルが対ユーロ、対スイスフランで最安値を記録したことで、仮に米雇用統計が悪化した場合に、ドル売りが一段と進むという構図よりも、瞬間的にドル売りが進むものの、その後はドルが反転するという動きが読み取れる。
 あるいは、雇用統計発表後に、悪材料出尽くし感からドルが買い戻される可能性もありそうだ。
 円は、ユーロやスイスフランに対しては、軟調な展開となっているだけに、ドルの反発も弱いことには注意が必要だ。
 その場合、一時104円台に下落した後で、103円台で推移していることを考えると、104円台の円の下値が堅いことが確認できれば、じりじりと円高に進む可能性があるのではないでしょうか?
 106円台から一気に103、102円台に走ったような円高が、対ドル、対ユーロなどで円高が進んだ場合には考えられることだと思います。




米雇用統計までにドルが買い戻されればドル売り、ドル売り進めばドル買戻しか
【2008年3月4日】

 米雇用統計までにドルが買い戻されればドル売り、ドル売り進めばドル買戻しか  為替市場は、順調にドル売りの利食いをこなして、ドル円は103円台前半での小動きとなっている。
 週明けのNY市場でもドルは102円台に下落、その後は利食いの動きが強まった流れを受けている。
 日本では、閣僚から相次いで円高に対する懸念が出ているが、今一つ、その発言には力がないように感じる。
 実際に、円高について何らかの手段をとろうという気概が聞かれてこない。
 円高の進行でわが国経済の先行きが厳しいなどという発言に終始しているようで、円高が日本経済に与える影響を危惧する発言でしかない、そういう感じです。
 今は、ドル安。
 このドル安は何が要因なのか、ドル安を抑制する手段は何があるのか、そういう方向での発言を行って欲しいのだが、円安は歓迎で何も言わずに、円高の時だけ、円高懸念の発言が相次ぐのはどうしたことだろう。
 いずれにしても、106円台から一気に102円台まで円高が進んだことは、為替相場の大きな変動といえるわけなので、変動の激しさに対する注意喚起の発言ならば、納得がいくと思っています。
 市場も、さすがに102円台はドル安のスピードが速かったという感じで、利食いの動きを強めており、まずまず、順当な動きだと考えています。
 次はいよいよ100円突破です。  ただ、101円台で、これまで2度円高は阻止されていますので、今回もまずは101円台をどうトライしていくか、それが見物だと思います。
 101円台を超えたら、次は100円という解説が出ているようですが、そんなことはありません。
 101円を超えたら、次は100円突破、90円台に突入するということを意識しなければいけません。
 週末の雇用統計を前に、そういう事態が起きるのか、それとも雇用統計までは動けないのか、欧州、日本の金融政策が公表される中、米経済指標も公表されることで、どんな格好でドルの下値を試すのか、それが注目を集めるものと見られます。
 雇用統計前に、100円を突破するような円高となった場合には、雇用統計で新規雇用が大幅なマイナスとならない限り、ドルを買い戻すきっかけを与える可能性があると考えています。
 逆に、雇用統計までに、104、105円とドルが買い戻されるような動きを見せた場合には、新規雇用が10万人前後の水準ではドルは下値を試す展開になるでしょう。
 マイナスに落ち込んだ場合には、あっさり100円を割り込む動きを見せる可能性が強いと考えます。
 雇用統計までのドルの回復度合い、これがカギとなりそうです。




ドル売り、100円割れを試す動きか
【2008年3月3日】

 今週の為替相場は、ドルの下値を試す展開か。
 バーナンキFRB議長の議会証言から強まったドル売りの流れは、米経済指標の悪化や、雇用関連指標の低迷も相まってドル売りが加速する流れを誘った。
 当初は、対ユーロでドル売りが加速し、ドル最安値となる1.52ドルまでドルは下落したが、その後は対円にもドル売りの流れが出て、週末のNY市場では約3年ぶりとなる103円台にドルが下落した。
 この流れを継いだ今週は、さらに円買いが強まり、対ドルでは102.60円前後、対ユーロでも、156円前後の水準に上昇した。
  引き続き、米雇用統計関連指標や米経済指標を睨んだ神経質な展開が予想される。
 前週発表された米雇用関連指標は、予想外に米雇用部門が悪化していることを印象付ける数字が続き、今週末7日の米雇用統計に対する不安感を助長させるものとなったが、この流れは今週も続くものと見込まれる。
 雇用関連指標の悪化で、まさに「陰の極」に陥っている感が強い。
 きょうはISM製造業景況指数の雇用部門の数字が注目を集める一方、週央までに発表される民間の雇用関連指標も関心を集めるだろう。
 時に、こうした数字と発表される雇用統計が同じような結果になることもあり、この傾向が7日の雇用統計でも重なれば、さらなるドル売りの流れが出る可能性もある。
 ただ、気をつけなければいけないのは、前週の市場で相当ドルが売られたことで、一段のドル売りが続くかどうか、やや微妙な展開も読み取れる。
 市場は、米雇用統計の悪化を織り込んだのではないかという見方だ。
 多少の悪化では驚く結果にならず、むしろ織り込んでいた分、ドルが巻き戻すという形もあるということだ。
 バーナンキ発言に端を発して、その後の米経済指標の悪化で、米雇用の悪化は十二分に織り込まれたという見方なのだが。
 とはいえ、ユーロが1.50ドル大台寸前で上値を超える動きがなかなか出なかったことや1.50を上抜けた場面では、一気に1.52ドルまで上昇したことを考えると、105円前後で上値が重かった円が、あっさり同水準を上抜けたことで、さらに103円台まで上昇したことで、次の照準は100円を意識しているのではないかとの見方も浮上している。
 さらに、3月年度末に入り、ドルの水準が100円に近い水準まで切り下げられたことで、これまでドル売りを見送ってきたわが国輸出企業や機関投資家が、「せめて100円は確保したい」との思惑で、ドル売り・円買いを持ち込めば、投機筋はその足元を透かして一段のドル売り・円買い姿勢を強める可能性がある。
 そうした場合には、一気にドル円が100円を突破する可能性があり、ユーロでも同様のユーロ売り・円買いの動きが出れば、円買いが加速される可能性も否定できない。
 少なくとも、日本の当局は100円を超えるような円高には口先けん制で対応するものと思われるが、口先は一時的、実際に介入を行っても、そこは投機の円買いに阻まれる可能性が強いだろう。  日本だけが介入をする、そういう不自然な動きを投機は狙ってくると見込まれ、依然、ソロス氏にイングランド銀行が負けたように、投機の嵐に日銀が負ける可能性もありそうだ。
 まずは、週末の米雇用統計を前に神経質な展開が予想されるが、ドル売りに反応が強くなることは予想の範囲内とみてよいのだろう。
 ドルの巻き戻しは、週末の米雇用統計が発表されて以降と考えられる。
 予想レンジは、96.20〜106.20円。




ドル安、対円で103円台に下落
【2008年3月1日】

 ドルの下げ足が一段と加速してきた。
 対ユーロでドル売りに流れが加速し、1.52ドル台とユーロ発足以来の安値を付けたドルは対円でも下げ足を速めた。
 週末29日の東京市場では104円台にとどまっていたが、NY市場では103円台に下落した。
 バーナンキFRB議長による議会証言で、利下げの可能性が言及されたことや、発表された経済指標が悪化したことなどを背景にドル売りの流れが加速したものだが、まだまだドル売りは始まったばかりとの見方も出ている。
 特に、対ユーロでは1.52ドル台に下落したことで調整の動きが見られているものの、円が対ユーロで161円台から157円台に反転する動きがみられる中で、対ドルでも103円台に上昇するという、これまでユーロに比べ出遅れていた円が対ドル、対ユーロで上昇し始めていることで、この動きがユーロの上昇につながり、また円高につながる可能性があるとの見方も多く、ドル売りの連関が強まる可能性もありそうだ。
 その場合には、ドル円は100円では止まらずに、100円を超える円高が視野に入っている状態で、7日の雇用統計に向けて、ドル売りが強まる可能性は否定できない。
 特に、年度末3月入りとあって、輸出業者や機関投資家はドルが戻る局面ではすかさずドル売りを持ち込みたい意向ともみられ、そうしたドル売りがドルの上値を抑制する中で、投機的なドル売りが加速すれば、一日で10円近くドルが暴落した流れが再燃する可能性もないわけではなく、緊張する動きが暫くは続くことになりそうだ。




ユーロ主導で、ドル売り強まる
【2008年2月28日】

 為替市場では、ユーロが対ドルで一気に最高値をクリアする中で、円も対ドルで上値を切り上げてきた。
 先に発表された独IFO景況指数が、予想を上回る好調な数字となったことから、ECBの利下げ余地は少なくなったとの見方が出ている中、バーナンキFRB議長の議会証言で、利下げを示唆したことを材料に、欧米金利差の拡大を材料にしたユーロ買い・ドル売りの動きが強まった。
 ユーロドルは一時1.5143ドルまでユーロが上昇、最高値を更新した。
 一方、ドル円はユーロの動きを睨みながら、円が対ドルでじりじりと上昇。
 一時は105.95円まで上昇した。
 その後は106円台前半を中心にもみ合い推移となっているが、円の上昇を受けて、わが国輸出業者がドル売り・円買いの水準を切り下げたとの観測も流れ、ドルの戻りは鈍いとの声が強まっている。
 今回のドル売りの背景には、発表された米景気指標が悪化する一方、商品価格が上昇を続けるなど、米国はスタフグレーション(景気停滞下の物価上昇)に陥るのではないかtの観測も、ドル売りに弾みがついた要因と見られている。
 こうした観測が強まれば、米国への投資は不適格となることで、ドル安・株安・債券安のトリプル安懸念を指摘する声も出始めている。




一つ一つの材料に敏感に反応?
【2008年2月26日】

 為替市場は、欧米日の経済指標が目地押しで発表される中で、一つ一つの指標に反応が鋭い動きを見せる展開となっている。
 独ifo景況指数の発表を前に、予想を下回る数字が出るとの思惑が広がり、ユーロが発表直前まで売られる動きが出ていたが、結果は104.1と予想(102.8)を大きく上回る一方、前回の103.4も上回ることになった。
 軟調に推移していたユーロは対ドル、対円で上昇、対ドルでは1.4880ドル、対円でも160.60円まで上昇する動きを見せている。
 今週は、これから欧米日の経済指標が発表され、さらにバーナンキFRB議長の議会証言が行われる。
 市場は、こうした材料を睨みながら一喜一憂する展開がしばらくは続くのではないでしょうか?
 つまり、一つの材料で市場が方向感を付けにくいというわけです。
 一方向に振れるような材料が出ない限りは、材料を睨んで右往左往する、そんな動きが当面は続くのかもしれない。




欧米の材料を見極めへ
【2008年2月24日】

 今週の為替相場は、欧米の材料を見極める展開となりそうだ。
 日本でも月末とあり、経済指標発表が目白押しとなるものの、為替市場で材料視されることにはなりそうもない。
 まず米国では、
25日に1月の中古住宅販売(予想年率換算480万件、前回は489万件)
26日に1月の生産者物価指数(予想:全体は前月比0.3%上昇、コアは同0.2%上昇、前回:全体は0.1%低下、コアは0.2%上昇)、2月のリッチモンド連銀製造業指数(予想はマイナス5、前回はマイナス8)、2月の消費者信頼感指数(予想83.0、前回87.9)
27日は1月の耐久財新規受注(予想:全体は前月比4.0%減少、除く輸送用機器は1.4%減少、前回:全体は5.2%増加、除く輸送用機器は2.6%増加)、1月の新築住宅販売件数(予想は年率換算で60.0万件、前回は60.4万件)
28日は昨年第4四半期のGDP改定値(予想は前期比年率で0.8%増、速報値は0.6%増)、2月24日までの週の新規失業保険申請件数(予想は35.0万件、前回は34.0万件)
29日は1月の個人所得(予想は前月比0.2%増、前回は0.5%増)、1月の個人消費支出(予想は前月比0.2%増、前回は0.2%増)、2月のシカゴ購買部協会景気指数(予想は50.0、前回は51.5)
また、27、28日にはバーナンキFRB議長が四半期議会証言を米上下院で行う予定になっている。
 注目されるのは、住宅関連の指標が前回を下回る予想となっていることや、アンケート調査でも個人、企業とも前回を下回るものとなっている。
 さらに、週次指標である失業保険申請件数も前回を下回り、4週移動平均も前回を上回る可能性が強いことだ。
 加えて耐久財新規受注もマイナス幅を拡大することが予想されている。
 こうした米経済減速を印象付ける指標が発表される最中、バーナンキFRB議長が四半期議会証言を上下院で行うが、景気減速に伴い柔軟な金融政策を行うことを明らかにするものと思われる。
 3月のFOMCでの利下げの姿勢が鮮明となるものと見られ、景気指標と合わせてそるにとっては売り材料となる可能性が強い。
 これに対し、欧州では、
 26日に、2月の独IFO景況指数(予想は103.0、前回は103.4)
 27日に、3月の独GKF消費者信頼感調査(予想は4.4、前回は4.5)、1月のユーロ圏マネーサプライ季節調整済み(予想は前年比11.3%増加、前回は11.5%増加)
 28日に、2月の独失業率(予想は8.0%、前回は8.1%)
 注目されるのは独IFO景況指数の行方だ。
 欧州では、原油価格上昇など、インフレ懸念に警戒的な姿勢が目立っているが、サブプライムローン問題から波及した金融機関の経営問題や、経済の減速もかなり厳しい状況になっている。
 その意味では、低下が予想される独IFO景況指数の行方に関心が集まることになろう。
 今回は103.0の予想となっているが、これが103を大きく割り込むようなことになれば、ユーロ売りの材料にされる可能性は強いと考えている。
 この中、円は年度末を意識した円買いの動きがそろそろ意識されることになり、欧米の経済指標が悪化するようなことになれば、ドル売り・ユーロ売り・円買いの流れが早まる可能性が出てくるだろう。
 ドルやユーロの上値が重いことが確認されれば、投機的な資金はこれらの通貨を売る動きに転じる可能性もあり、経済指標の発表が多い中で、要注意の週となろう。
 ドル円は104.80〜108.80円を想定している。
 リスクは円高。




中期見通し、『1995年の4月を意識』
【2008年2月21日】

 為替相場は、107、108円台を中心に動きを止めています。
 先、先の話を書いているので、どうしてもこの辺で動きが止まると、先の話が良く見えなくなってきます。
 今日は2月21日。
 ユーロ債の償還や、年度末を睨んだ機関投資家、輸出業者の動きなど、これから本格化する話を1ヶ月も前に書いているので、最近の動きはやや予想に反するのではないかとみられがちです。
 依然に季節要因と書いたことがあります。
 季節性で、為替相場が上下すること。
 例えば、お盆休み前は、日本の企業がお休みになることで、薄商いの中、円売りが仕掛けられて、お盆機関は円安が進行しやすい。
 しかし、お盆休みを明けて企業の担当者が帰ってくると、思わぬ円安水準で輸出はドル売りを強める。
 ちょうど、その辺りで米国の貿易収支が発表される。
 思わぬ赤字でドル売りに弾みがついて、ドルが急落する。
 そのまま、通貨の秋に踏み込んで、このドル安を国際通貨会議で認められるのか否か、市場はそれを試しにいく。
 秋口のドル安の背景にはこんなことがあります。
 さて、本題です。
 年度末は円高に振れ易い動きとなります。
 前述したような、ユーロ債償還に伴う円買い、機関投資家の年度末を睨んだ利益送金、輸出企業による円転の動きが重なって、円は上昇しがちな傾向にあります。
 今は、3月の月中平均レートを算定レートとする向きが多いことで、年度末日取引が荒れることは少なくなりましたが、年度末日の仲値(午前10時ごろの水準)が算定レートとする向きが多く、ドル余剰となっているときは、思わぬドルの下落があります。
 輸出企業にとっては、ドルが高い水準で円転を行う動きが多く、3月に入るとドルの上値では着実にドル売りを持ち込み、ドルの下落が早まると、ある水準を超えると一気にドル売りを行う動きがみられます。
 今のように106〜108円程度でのレンジで推移していれば、ドルの上値では着実にドル売りを持ち込む姿勢を見せると思います。
 もっと言えば、110円に近づく場面では、ドル売りを持ち込む可能性が強くあります。  ただ、110円をあっさりドルが上回れば、ドルがどこまで上がるかを見極める姿勢を見せます。
 その場合でも、年度末という区切りがあるわけですから、ドル売りは持ち込まなければいけません。
 そういう仕組みで、年度末はどうしてもドル売りが重なることになるのです。
 さて、これからが先の話です。
 例年、4月にはわが国機関投資家の対外投資が持ち込まれます。
 年度明け直後は打診的な買いが持ち込まれ、これだけでも、ドルが急伸する動きが過去に何度も見られました。
 その後、4月半ば過ぎに、大手機関投資家は今年度の投資方針を固め、ドルにどの程度、ユーロにどの程度、他の高金利通貨にどの程度など、投資方針を決めます。
 こうした動きが出てくるのが、4月下旬です。
 この時には、5月の連休を控えて、輸出業者が円買いを持ち込むので、これと相殺され、まだドル買い・円買いのどちらが優位ということもありません。
 ただ、連休入り直前になると、海外旅行に伴う両替要因の円売りが持ち込まれ、これが円売りの傾向を強めることになります。
 昨年は米株価の下落を背景にドルが急落する動きが連休中に見られましたが、これも一過性にとどまったことを覚えておいてください。
 どちらかというと、5月連休明けは機関投資家の対外投資が積極的になることで、ドル買いが優位になる、そういう季節になるのです。
 さて、今年ですが、どうでしょうか?
 サブプライムローン問題の行方や米国経済の行方が今一つ見極めきれない動きとなっていることで、4月以降の対外投資に踏み切れないでいるといわれています。
 金融市場の問題、金融機関の経営問題等々、まだまだ決着していないことで、対外投資は手控え気味との観測も出ています。
 そうなると、4月以降、例年通りのドル買いが持ち込まれないとすると、1995年4月に記録した79.75円の円最高値を記録した流れとなる可能性もあります。
 水準が79.75円となるのではなく、従来のドル高の流れが、ドル安の流れとなる可能性があると見ています。




ドル売り材料、反応は一段と希薄に
【2008年2月17日】

 為替市場では、ドル売り材料に対する反応が一段と希薄なっている。
 前週末に発表されたNY連銀景況指数やミシガン大消費者信頼感指数が予想外の大幅悪化を見せたにもかかわらず、株価は一時100ドル超、ドル円も107円台前半にドルが弱含む動きを見せたものの、引けにかけては株価は小幅マイナス、ドルも107円台後半に値を戻して取引を終えた。
 NY連銀景況指数やミシガン大消費者信頼感指数は、米景気が着実に後退に向かっていることを示しているもので、特に消費者のマインドが急速に冷やされていることを示すものとなった。
 それにもかかわらず、ドルや株価が持ち堪えているのは、米景気の後退はすでに織り込んでいるとの見方ができるのかもしれない。
 昨年11月以降の株安、ドル安の中で、米景気は後退局面に入ったとの見方が醸成され、年初来の株安、ドル安でこの事態が市場に確認されたということになったのかもしれない。
 為替市場で見る限り、2月9日のG7後、ドルの買い戻しが見られている。
 本来、G7でサブプライムローン問題に対する明確な処方箋が示されなかったことなど、G7は期待外れとの指摘が多い中で、ドルが買い戻される動きを見せたことは、何も回答が出されないことを市場は織り込んでいたとの見方ができるわけだ。
 その後発表された米景気指標の悪化は、景気後退に向かっていることを確認したものと市場が捉えれば、まさにこれらの材料に改めて反応するということは考えにくいわけだ。
 米景気後退は織り込んだ、それが最近の株価や為替市場の動きで確認できたということになるのかもしれない。




円買い疲れ?
【2008年2月15日】

 為替市場では、円売りが強まっている。
 材料を見れば、間違いなく円売りが出るような状況ではないにもかかわらず、円売りが目先は強い状況になりそうです。
 ファンダメンタルズでみても、例えばGDPを見た場合、昨年第4四半期のGDPは、米国が前期比年率0.6%増、ユーロ圏が前期比0.4%増、日本が前期比0.9%増、前期比年率では3.7%増と、欧米を圧倒しているにもかかわらず、円売りは止まらないわけだ。
 昨年10〜12月期は、サブプライムローン問題などで、欧米では経済が縮小傾向にあったわけだ。
 これに対し、日本は企業の設備投資が好調だったことや、輸出も新興市場国、中東を中心に伸びて、結果として外需が寄与する形でGDPは好調となった。
 株価は、GDPに反応して大きく上昇したが、円は買い材料にはならなかったわけだ。
 欧米のGDPが悪化したのは、やはりサブプライムローン問題で金融、経済に大きな影響を及ぼした。
 欧州は、ユーロ高の影響もあったろう。
 米国は大幅な利下げを繰り返していたが、結局、利下げだけでは米国経済を救うことにはならなかったわけだ。
 それにしても、やっぱり、金利差が大きな意味を持っていると認めざるを得ない。
 米国は大幅な利下げを行ったが、まだまだ日本との金利差は大きく、ドル売り・円買いを維持するにはコストがかかることが大きな円売り要因になっているのかもしれない。
 米国経済についても、後退観測が強まっても、実際に後退していることが確認されればともかく、後退の可能性に過ぎない中では、ドルを積極的に売る動きは出にくいのでしょうか?
 そうした金利差を巡る観点から見て、ある種、円買い疲れ感が出ているのかもしれません。




110円は絶好の円買い水準
【2008年2月13日】

 G7を終えて、やや円高に進む動きが見られましたが、結局は107円台に円が押される動きとなっています。
 米株価が上昇していることを手がかりに、リスク回避のドル売りが止まり、ドルの買戻しが見られている状況です。
 とりあえず、米国発の経済指標の発表がない中で、米国経済に対する不安感が出ていないことも大きな要因ですが、今後、経済指標や要人発言で米国経済が厳しい状況であることが確認されれば、再び株価が下落して、ドルが売られる、そんな動きが想定されます。
 14日にバーナンキFRB議長がどのような発言を行うか、これが目先の大きな材料になりそうです。
 ドル円相場は、106〜107円程度の狭いレンジで小動きとなっていますが、この水準を上下どちらかに抜ける動きが出るか否か、目先の大きな材料にもなりそうです。
 ただ、107円を抜けて110円に近づくような場面では、輸出業者の輸出予約を年度末を睨んだ円買いの動くが大量に持ち込まれる可能性があり、動きとしては円が売られたほうが、為替市場のボラティリティが高まる可能性があるのではないでしょうか?




G7明け、円買いでスタートか?
【2008年2月9日】

 今回のG7は、サブプライムローン問題の解決に具体的な処方箋は示されず、さらに世界経済の不透明感についても、各国で個別あるいは協調してその解決に向けた努力が指摘された程度にとどまっている。
 本来、サブプライムローン問題について、具体的にどのような解決策が打ち出されるのか、そのためには各国はどのような協調行動をとるのかが大きなカギとなるものであったにもかかわらず、その解決に向けて、まだその中身を把握するのに汲々としているという感じしか受け取れなかった。
 為替相場については従前の指摘がされた程度で、ドル安、ユーロ高についても何の言及もなく、中国人民元の上昇を促す文言に終始した。
 為替市場は、今回のG7について、どのような期待を持っていたのだろうか?
 世界経済減速に対して、どのように毅然とした態度で向かうのか、サブプライムローン問題についてもそれなりの処方箋を作り出すのではないかという淡い期待があったのかもしれない。
 ただ、それもぼんやりと、というだけだが。
 とはいえ、今後は米国の景気後退を一つ一つの指標で確認していく作業が続くものと思われる。
 米国経済の問題点となるインフレ懸念、景気後退が鮮明になる指標の発表が出てくる可能性がある。
 これまで、2月9日のG7で、サブプライムローン問題に対する協調の枠組みが構築されて、その信頼性の下に為替相場は安定すると見ていました。
 しかし、今回のG7では具体的な解決策が打ち出せず、驚いたことにその真相をまだ突き止めようとしています。
 金融機関に本当の損害を示すように求めています。
 当面は、なるようにしかならない。
 為替相場も、強力な力で止めるような団塊ではないことは明らかです。
 株価が高いからドルが買われる、そんな動きもそろそろ終わりを告げるのかもしれません。