円、上値メドを目指すか

【2009年11月21日】

来週の為替相場は、
円が上値メドを試す
動きとなる可能性があります。

わが国ではデフレ宣言を
政府が行うなど、経済の停滞が
気掛かりですが、株価の低迷は
円買いの要因になっています。

過去の経緯を見ても、
不況時に円高が進むという
ジンクスが続いていると思います。

また、27日から、米国では
年末商戦が始まります。

感謝祭からクリスマスにかけてが
米国にとっては長い年末商戦になります。

事前の予想では、
年末商戦に向けて価格の低下が
早くも打ち出されるなど、
年末商戦は芳しくない恐れも出ています。

こうした流れが強まれば、
ドルにとっては悪材料視される
可能性があります。

さらに、ファンドの収益確保の動きや、
欧米企業の利益送金の動き、
回復傾向にあるわが国輸出業者の
利益送金の動きが出てきます。

特に注目されるのは、
ファンドの収益確保の動きです。

この動きが為替相場の急変動の要因になる
可能性があると考えています。

予想レンジは、
ドル円が85.80~91.80円、
ユーロ円が128.80~135.80円、
英ポンド円が140.80~150.80円。



89円台が居心地が良い水準なのかな

【2009年11月18日】

ドル円相場は、
再び89円台前半での
膠着商状となっています。

前日は一時88円台に
円が上昇する動きが見られましたが、
16日のバーナンキ米FRB議長が
ドル安に懸念を示す発言を行い、
この流れを受けて
欧州の当局者がドル高を
期待する発言を行ったことで、
対ユーロでドル買いが進み、
対円でもドルが上昇したものとなりました。

日本は藤井財務相の発言で
円高懸念は少ないと見られていますが、
米国がバーナンキFRB議長も
ドル安を懸念したことで、
ドルを売って安心との読みは
少なくなっているようです。

これが以前の為替市場なら、
当局の弱気の姿勢を突いて、
ドル売りを仕掛ける動きが
出ていたものでしたが、
さすがに今の市場参加者は大人しく、
とりあえず、
当局の意向に沿う市場の動きを
想定しているようです。

ただ、これから年末を
意識した相場が始まります。

米国のクリスマス商戦に対しては
悲観的な見方が出ている中で、
実際にクリスマス商戦が冴えないとなったら、
市場に動意が出てくる可能性があります。

今年のクリスマス商戦は
11月27日から始まりますが、
この商戦がドルの動きに
大きな影響を与えることになりそうです。

確かに、ドル円では
ドルが買い戻されていますが、
それでも89円台前半での
膠着相場になっていることは、
ドルの未来を暗示しているような感じがします。

88.50円を
ドルが押し切られるようなことになると、
その先の目標は
83円台になる可能性があると考えています。



初心者マーク付き閣僚ということでしょうか?

【2009年11月16日】

7~9月期の国内総生産(GDP)
速報値の発表時間前に、
直嶋正行経済産業相が
内容の一部を明言する
トラブルがありました。

直嶋経産相は16日午前8時から
石油連盟幹部と懇談し、
冒頭のあいさつで、
「先ほど7~9月の経済統計速報値が
発表されたが、数字は前期比プラス1.2%、
年率換算ではプラス4.8%と
なかなかいい数字になった」と話しました。

しかし、GDPの発表時間は
同日午前8時50分で、
30分以上の「勇み足」となりました。

経済指標の数字は、
わずか数分でも事前に数字が分かれば
大儲けする人が出るなど、
その取り扱いには
注意の上にも注意が必要となります。

まだ、初心者マーク付きの閣僚だから、
今回は甘めに見るとしても、
次回からは気をつけてください、
そんな優しい目で、
今回の失態は見逃してあげましょう。



そろそろ年末を意識した動きが出るかも

【2009年11月14日】

来週の為替相場は、
そろそろ年末を
意識した動きが
出てきそうです。

APEC会合など
大きな材料が出尽くした後で、
年末を睨んで収益の国内送金に絡む動きや、
決算末を意識した動きが活発になる可能性が
強まっています。

また、回復基調にある
わが国輸出企業の円転が行われるなど、
経済指標だけではない動きが為替市場を
動揺させるものと思います。

大きな材料がない中で、
こうした動きが出てくると、
相場は一方向に走る傾向にあるので、
注意が必要だと思います。

この中、相場が材料視しているのは
米国の経済、金融問題です。

米経済が順調な回復を見せているのか、
あるいは一本調子の回復とは
遠い動きとなっているのかが
関心を集めています。

また、金融機関の経営問題も要注意です。

中小金融機関の経営問題が
まだ解決していない状況で、
これがいつ大手の金融機関に
波及するのか否か、
注目されると思います。

また、欧州でも
経済動向が気掛かりです。

ECBをはじめ、
出口戦略を声高に語っていますが、
それが実現できるような状況に
あるのか否か、ユーロにとっては
大きな材料になると思います。

この中、日本ではGDPと
日銀金融政策決定会合があります。

GDPはさらに伸び率を拡大させ、
日銀の金融政策決定会合では
政策金利の変更はないと考えています。

円にとっては、GDPの堅調な数字が
材料になると思いますが、これで円高が
進むということはないと思います。

円はあくまでも、米ドル、ユーロなどの
動きを睨んだ受動的な動きになると考えます。

予想レンジは、
ドル円が85.80~92.80円、
ユーロ円が128.80~135.80円、
英ポンド円が144.80~152.80円。



円は不動の通貨?

【2009年11月13日】

為替市場では、米ドルが上下する中で、
円は動きが極めて鈍い展開となっています。

米ドルが下落する場面では円高に、
米ドルが上昇する場面では円安
になる動きを見せています。

結局、ドル円で見ると、
90円を挟んだ狭いレンジでの
動きが続いているわけです。

ユーロなど、対他通貨でも円の動きは鈍く、
その意味では、一番安定しているのは
円ということになります。

本来なら、安定している通貨は
良い評価なのですが、ひょっとして、
円には収益を上げる機会がないので、
見放されているという見方も出来るわけで、
今考えられることは、円には魅力がない、
そう見られているのが多数だと思います。



今週は一休み相場か

【2009年11月8日】

今週は一休み相場か 今週の為替相場は、
一休み相場となる
可能性が強そうです。

目先の大きな問題が出尽くした後で、
日米首脳会談などが控えていますが、
緊張感はあるものの、
日米関係が破綻することは
考えにくいことです。

むしろ、米失業率で示されたように、
米経済の先行きに対する懸念が
くすぶっており、欧州でも一気に
出口戦略が表面化することは
ないと考えています。

まだまだ、経済問題が足枷となっており、
新たな動きは出にくい感じです。

また、週末のG20でも、
これまでの危機感が弱まって、
各国の対立、特に、
米国と欧州の対立が目立っています。

この中で、金価格、原油価格などの動きが、
為替相場に大きな影響を与えています。

資源価格が上昇すればドル売り・資源通貨買い、
資源価格が下落すればドル買い・資源通貨売り
という動きが目立っています。

今週も、様々な材料がありますが、
基本は資源価格の動きが、
為替相場に影響を与えるものと思います。

この中、円は90円を超えると、円売りが厚く、
91円に近づくと、あるいは91円に乗せると
円買いが強まる動きを見せています。

この流れは、今週も変わらないのでは
ないかと思います。

年末を控えた本格的な動きは、
23日の週から起こるのではないか、
そう見ています。

予想レンジは、
ドル円が86.80~92.80円、
ユーロ円は128.80~136.80円、
英ポンド円は145.80~153.80円。



相場は、一本調子にはいきません

【2009年11月3日】

先週は、大きく円売りが進みましたが、
今週は円買い材料はないのに、
結果として円が上昇する
動きを見せています。

経済の先行きに対する不透明感や、
金融機関の経営に対する懸念など、
欧米の株価が値を下げていることも、
結果として、リスク回避の
円買いに繋がっている模様です。

また、先週までは
世界経済の回復、商品価格の上昇、
オーストラリアの利上げ観測などを
材料に資源国通貨・高金利通貨は
堅調な動きを見せていましたが、
今日はオーストラリアが
利上げを行ったものの、
豪ドルは下落しています。

先週までの勢いなら、
資源国通貨高・高金利通貨高と
なっていたのですが、
逆の動きが見られています。

円は下げ渋っている、
そういう状況なのでしょうが、
円安の動きは限定的なものの、
円高に走りだした時のスピードには
注意する必要がありそうです。



米株価変調、米ドルにも波及か

【2009年10月31日】

来週の為替相場は、米国株価動向が
大きな材料になりそうです。

発表された米GDPはプラス成長と
なりましたが、その後発表された
個人消費が冴えないものとなったことや、
米金融不安が再び台頭するなど、
大きく値を下げる展開となりました。

過去10月には、株価の大幅安が
起こっているだけに、その再来を
予言させるものとなり、その動きは
まだ継続するものと見ています。

今のところ、米株価の下落は
米ドル買いを誘っていますが、
株価の下落がなお継続するようなら、
米ドルにも波及すると考えます。

また、今週は米雇用統計の発表があります。

その前にはFOMCが開催されるなど、
米国発の材料を見極める展開が予想されます。

失業率は、10%に乗せるか否かが、
依然として感心を集めるものと見られます。

今回の予想の中心は9.9%ですが、
10%にいつ乗せてもおかしくない
水準まで失業率が上昇してきたと受け取り、
10%乗せを意識しても良いのでは
ないかと考えます。

また、FOMCでは政策金利の
変更はないと思います。

声明も失業率の上昇を注視したものに
なる可能性があります。

これまで発表された米経済指標を見る限り、
どのタイミングで出口戦略に踏み込むのか、
そろそろ示唆するような声明が出てくると
考えていましたが、株価の軟調な動きや、
経済指標が一本調子で経済の回復を
見せていないこと、さらには金融不安の
萌芽が依然として拭われない
ことなどを考えると、
FRBとしても慎重な姿勢を
とるのではないかと思います。

一方、欧州では、イングランド銀行、
ECBが政策金利の発表を行います。

どちらも、政策金利は
据え置きと見ています。

特に、足元で、米国の変調が株価を
通して見られていることで、
ここで利上げの感触を市場に
与えるようなことになれば、
かつてのブラックマンデーのような
事態を引き起こさないとも限りません。

欧州が、世界同時株安の引き金を
引くことはしないと考えており、
慎重な姿勢を見せるものと思います。

この中、円は相対評価で
上昇余地があると見ています。

予想レンジは、
ドル円が86.20~93.20円、
ユーロ円が127.80~137.80円、
英ポンド円が146.80~153.80円。



92円台では輸出のドル売り目立つ

【2009年10月26日】

週明け26日の外国為替市場では、
ドル円は91円台後半を中心にした
小動きとなっています。

前週末のNY市場では、円売りが強まり
92円台での取引終了となりました。

この流れを受けて、週明けの東京市場も
92円台前半で取引が始まりましたが、
92円台では輸出業者のドル売り・円買いが強まり、
91円台後半~央で小動きとなっています。

中国副首相が緩和的な金融政策を維持すると
発言したことや、中国の金融時報が、ドルは
引き続き中国の外貨準備を構成する
主要な通貨だが、ユーロや円の比率は上昇すべき、
とする論説を掲載したことがドル売りを誘い、
相対的に円買いに繋がっているようです。

対ユーロでも138円台前半から
137円台後半に円が上昇、
対英ポンドでも150円台前半から
149円台後半に円が上昇しています。

円を積極的に買い戻す材料はないものの、
円は下げ渋り状況となっています。

円のこの動きは、レンジの範囲内に
とどまっていると見ており、
次のステージに向かうには、
まだ材料不足と見ています。



円軟調予想も、米株価動向を注目

【2009年10月24日】

来週の為替相場は、
円の下値余地を探る動きが
強まるものと思います。

基本的には、
ドル売り・円売りの流れに
変化は無いものの、米国株価が
変調を来たしているようで、
この動きがドルを支える
要因になっています。

これまで、
米経済指標の好転を材料に、
株価が上昇、ドルが売られる
という動きになっていましたが、
足元では、米株価が10000ドル前後での
動きに収束していることが、ドルにとっては
動きにくい展開につながっているようです。

株価は、企業業績は堅調なものが
目立っていますが、それでも上昇は
長くは続かない動きを見せています。

株の世界でしか分からない、
あるいは日本では見えてこない
米国自身の変調があるのかもしれません。

これが、米株価の上値を
抑制しているのかもしれません。

10月は株価にとって、
激動の月になったことが多く、
こうした些細な動きが、
その後の株価の暴落を
意味しているのかもしれません。

今は、米株価上昇=ドル売り、
米株価下落=ドル買いの動きに
なっていますが、株価に変調が
見られた場合には、ドル買いが
続くことは考えられません。

一方、ユーロや資源国通貨は
堅調な動きを見せていますが、
これも米経済の回復基調が
続いていることが大きな要因です。

足元で見れば、
ユーロ圏の経済の低調な動きは
依然として続いており、ユーロ高が
ユーロ圏の経済の圧迫要因に
なっていることは否定できません。

ただ、今は、相対評価として、
ユーロ買い・資源国通貨買い=ドル売りの
構図が成り立っていると考えています。

円は、蚊帳の外ですが、
財政赤字が円の足を
引っ張っていることは否定できません。

これまで、円が高値圏で
ステイしたことの反動が
出ている可能性があると思います。

ドル円で見て、
一気に100円台に円が急落するのには、
鳩山政権が自壊するような事態が
起こった場合だけと考えています。

日米協議が不調になり、
日米の対立が強まってきたら、
要注意だと思います。

その意味で、
鳩山政権が現在の強硬な
対米姿勢をいつまで維持できるかに
かかっているのではないでしょうか?

まさか、退陣なんてことは
しばらくは無いと思いますが、
細川政権の例もあるので、
頭の片隅に置く、
必要があると考えます。

予想レンジは、
ドル円が87.80~93.80円、
ユーロ円は135.80~142.80円、
英ポンド円は144.80~154.80円。



NY原油、一時82ドル=1年ぶり高値

【2009年10月22日】

21日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の
原油先物相場は、米ガソリン在庫急減を受けた
需給逼迫懸念や、対欧州通貨でのドル安などを
背景に買いが膨らみ、大幅反発しました。

米国産標準油種WTIの中心限月
12月物は電子取引で一時、
1バレル=82.00ドルまで上伸しました。

前日終値比2.25ドル高の
81.37ドルで引けました。

中心限月の終値ベースとしては
昨年10月9日以来、
約1年ぶりの高水準です。

この原油高を受けて、
為替市場ではドルが対主要通貨で
軟調な値動きを見せました。

ただ、対円ではほぼ横ばい圏
での動きを見せています。



ドル安懸念で、足並み揃わず?

【2009年10月21日】

フランスは20日、ユーロ相場について、
1.50ドルの水準は欧州にとって
打撃になるとの認識を示しました。

中国もドル安が自国のインフレリスクを
高めるとの懸念を表明、
カナダは、カナダドル高による
悪影響が国内経済の好ましい動きを
圧倒する可能性があると指摘しました。

サルコジ仏大統領の顧問
アンリ・ゲノ氏は20日、
ユーロ相場について
「1.50ドルの水準は欧州の産業界と
経済にとって打撃になる」と述べ、
対ドルでのユーロの強さは
いずれ持続困難になり、欧州は
対応を迫られることになると指摘しました。

紙幣発行という形での対応になる
公算が最も大きいが、これは
インフレにもつながるとの見方を示しました。

カナダ中銀は、対ドルで
年初来16%上昇している
カナダドル相場についてこれまでも
懸念を表明してきたが、20日には、
カナダドルの強さが成長を
鈍化させているとして、
改めて懸念を示しました。

中国も、人民元がドルに連動している
ことによる国内経済への影響について
要人が懸念を示す場面が増えています。

中国人民銀行の馬徳倫・副総裁は20日、
「米ドル相場が下落するという環境では、
資本流入が加速する可能性があり、
その結果、国内の過剰流動性圧力が高まり、
インフレリスクが上昇する」との見方を示しています。

米当局者は強いドルを望んでいるとの
立場を示しているが、ゲノ仏大統領顧問は、
米国は「世界を流動性であふれさせており」、
欧州はいずれ対応を迫られるとし、
「米国がドルを作り出してドルの価値が下がれば、
これ以上持ち堪えられないという水準がやって来る。
欧州には、流動性を生み出してユーロの価値を
下げるか、ユーロ高を容認し続けるかという
選択肢があるが、後者を選べば
完全に窒息する」と語りました。

ただ、ユーロ圏内ではドル安への懸念を
めぐって温度差があり、スペイン財務省高官の
カルロス・オカナ氏は20日、
現在のユーロ/ドル相場は
正常な水準にあるとの見解を示しました。

IMFのリプスキー筆頭副専務理事は、
ドル安は今のところ、世界経済の回復を
妨げる要因にはなっていないと述べています。
その上で、副専務理事は、
長期的には通貨が
世界経済の不均衡是正に
一定の役割を果たす
可能性があるとの認識を示しました。

アジアでも、ドル安は深刻な問題に
なりつつあるようです。

各国は自国通貨高に対して、
自国通貨売り介入を行っており、
一段のドル安は容認できない
そう考えているようです。

もちろん、日本も本音では、
ドル安に対して何とかしたい、
そんな思いでいるのですが、
通貨安戦争を仕掛けるわけには
いかないと、藤井財務相が指摘しているので、
今のところは、市場に任せることしか
できないところのようです。



来週も、ドル円の連動は続く

【2009年10月17日】

来週の為替相場は、
ドル売り・円売りの流れが
継続するものと見られます。

米金利の低位安定が
長期化するとの見方が
浮上する中で、対ユーロを
中心にドル売りが続いています。

また、世界経済の回復を見越して、
原油価格など商品価格が
上昇していることで、
資源国通貨も対ドルで
一段高となっており、
この流れは続くものと思います。

ドル安に対しては、
ユーロ圏などでは、それなりに
警戒する向きもあるようですが、
表面的には、ドル安に対して
懸念する発言が出ていないこともあり、
ユーロ高・ドル安に対して警戒する
動きはまだ見られていません。

ただ、ユーロ圏高官は、
米国がドル高が望ましいと
発言していることを取り上げて、
こうした発言を歓迎しており、
ユーロ高・ドル安に対しては、
複雑な思いであることも
明らかになっていると思います。

この中、英国では
英ポンド安は望ましいとする
発言が出るなど、自国通貨安が
今の英国にとっては
期待されていることを示しています。

円はこうしたドルの動きと
連動して、円売りの動きが続いています。

円は対ドルでも
じりじりと値を下げており、
いたずらに円高阻止を叫ぶより、
藤井財務相の円安政策は
採らないなどとした発言が、
介入をしなくても円が90円台に
下落する動きを助けているような
感じがします。

もちろん、
世界経済の回復を意識して
商品価格が上昇していることが、
円売りの大きな材料になっており、
このところ円高のピッチが
速まっていたことで、
その揺り戻しの動きが出ていることも
否定できないのですが、それでも
円高阻止を叫ぶことがなかったことが、
スムーズな相場の動きに
寄与しているのではないかと見ています。

ただ、世界経済回復の中で、
どの国も自国通貨安を
志向していることは明らかで、
今後、藤井財務相が懸念したように、
通貨安戦争が起きる可能性もあると
考えています。

ユーロが対ドルで
一段高となった場合には、
ユーロ圏からユーロ高に対する
懸念が出される日は
遠くないと考えています。

予想レンジは、
ドル円が86.80~92.80円、
ユーロ円が128.80~138.80円、
英ポンド円が140.80~150.80円。



韓国国債が大幅下落、外国人の先物売りが過去最高

【2009年10月16日】

韓国国債は16日、大幅下落しました。

利上げや為替管理への懸念から、
外国人の先物売りが過去最高に達しました。

韓国取引所によると、外国人は
2万4117枚・2兆6200億ウォン
(22億5000万ドル)の政府債先物を
売り越しました。

期近物はほぼ11カ月ぶりの安値圏と、
ここ2カ月で最大の下落を記録しました。

HI投資証券のアナリストは、
「昨夜の中銀総裁の発言を受けて、
外国人投資家は大幅な利上げ実施を
急速に織り込んでいる」と話しています。

李成太総裁は、昨年からの利下げが
異例のスピードで行われたため、
利上げを開始した際には
通常よりも大きな幅で
実施する考えを示しました。

韓国の当局者が、
外資系銀行の支店に
外貨流動性規制を
導入する可能性がある、
と述べたことも、外国人による
韓国国債の売りを加速させました。

信認の問題です。

外国人が、その国で投資しやすいか
否かの判断で韓国国債売りが
強まっているようです。

強権で、投資が阻害されるような
国には、投資は行えない、
そうなっているのだと思います。



米ドル主役の週に

【2009年10月9日】

来週の為替市場は、
ドルの下値メドを
意識する展開に
なりそうです。

大きな材料が
出尽くした後で、
各国高官発言で
揺れる展開が
続いています。

米国や欧州、
日本での出口戦略の論議が、
今後の市場に与える影響は
少なくないと考えます。

少なくとも、
日米欧のG7は、
利上げまで
踏み込むことは
無いと考えますが、
それでも、
超低金利政策の
解除を巡って、
様々な発言が
出てくると思います。

こうした論議は、
年末にかけて
過熱してくると
考えており、
その間の
日米欧の
当局者発言を
慎重に見極める
展開が続くと思います。

この中、
国際商品価格の
上昇が顕著に
なっています。

金価格、原油価格が
上昇しています。

米ドルは相対的に
下落に転じる
動きとなっています。

先のG7では、
為替について
新たな文言は
出てきませんでしたが、
欧州を中心に
ドル安について、
懸念が出ています。

個別の発言を見ていると、
ユーロ高を
容認しているような
発言も出ていますが、
本質的には過度な
ユーロ高、米ドル安に
懸念が出ているようです。

日本も、もちろん、
過度なドル安については
懸念している、
そう考えています。

しかし、
米ドル安について
発言すると、
日本は円安誘導している
などという批判が
出ることを避けたい、
そういう思いで、
為替相場に対して、
明確な発言が
出来ないのだと思っています。

為替市場は、
米ドル安がどこまで進むのか、
それを目先の主題にしているようです。

米ドルの動きが
来週の大きな
焦点になりそうです。

予想レンジは、
ドル円が84.20~91.20円、
ユーロ円が126.80~134.80円、
英ポンド円が136.80~144.80円。



NY金、3日連続で最高値更新=ドル安で一時1062ドルに

【2009年10月9日】

ドルが主要通貨に対し
下落していることから
ニューヨーク・マーカンタイル取引所で8日、
金先物相場が5営業日続伸し、
取引の中心となる12月渡しは一時、
1オンス=1062.70ドルをつけ、
3日連続で史上最高値を更新しました。

前日比11.90ドル高の
1オンス=1056.30ドルで取引を終え、
終値としても最高値を記録しました。

ドルの先安観が強く、
ファンドなどの金買いが続きました。

ドルとまさに対照的な動きを見せる、
金価格の上昇が続いています。

金価格の上昇は、
豪ドルなど資源国通貨の
上昇を誘い、
これが米ドルの
下押し圧力なっています。

金貨価格が堅調に推移すれば、
米ドルは下落する、
この連関をしばらくは
見極めていきたいと思います。



協調姿勢を試す動きも

【2009年10月4日】

今週の為替相場は、
協調姿勢を試す動きが
予想されます。

G7では為替市場に対する
取り組みについて、
「為替レートの過度の変動や
無秩序な動きは経済及び金融の
安定に悪影響を与えるとした上で、
為替市場を注視し続け、
適切に協調する」と表明しました。

この文言は、
これまでのG7での表現と
大きくは変化していませんが、
最近の為替相場の動向について、
特にユーロ圏から、ドル安について、
問題視する発言が出るなど、
為替相場の取り扱いについて、
注目が集まりました。

この程度の文言で、
ドル売りに傾斜している、
市場の大きな流れに変化が
あるとは思えませんが、
それでもユーロ圏を中心に
ドル安について注文が
ついていることを考えると、
ドル売りも慎重な姿勢が
出てくる可能性があります。

とはいえ、
今週はイングランド銀行や、
ECBが政策金利を
決定する会合を開きます。

イングランド銀行については、
政策金利の変更はないと考えています。

ただ、英経済の回復が
停滞していることで、
資金供給手段の拡大など、
なお政策余地があると思います。

一方、ECBは政策金利の変更は
予想されていません。

むしろ、出口戦略について、
どのような発言が出てくるのかを
注目したいと思います。

ユーロ圏で
金利上昇余地があると見られれば、
金利上昇余地がない米ドルが
売られるのは当然のことなのですが、
ユーロ圏はドル安が見逃せないようです。

政策金利では、オーストラリアも
政策金利を決定する会合を開催します。

今回は利上げはないと見られていますが、
意外に早い時期に利上げが
行われると見られており、
会合後の発言が注目されます。

円はG7を受けて、
明確な介入などの方策が
出されれば、円買いは
抑制されると思いますが、
G7では、明確なドル安阻止の
動きが出ていないことで、
ユーロ・ドルなどの動きを睨んで、
なお円の上値余地が広がる
可能性があると思います。

特に、週明けの東京市場は、
G7後、初めて開く
メジャーマーケットであることで、
投機的なドル売りが強まる
可能性には注意が必要かと思います。

予想レンジは、
ドル円が84.80~91.80円、
ユーロ円が124.80~132.80円、
英ポンド円が134.80~144.80円。



ドタバタ劇です

【2009年10月1日】

為替相場に対する、
藤井発言が揺れているように
思われています。

介入するといっても、
しないといっても、
どちらでも批判があるわけで、
良く、藤井発言を読み込むと、
振れていないのは分かると思います。

振れているのは、メディアの報道で、
介入すると書いたり、
しないと書いたり、
そうすることで、
話題にしている、
そう考えた方が、
分かりやすいと思います。

この程度の円の水準で、
おたおたすることはない、
そう指摘したのが当初の藤井発言です。

それがいつの間にか、
円高容認となって、
それを見て、
投機的な円買いが強まったから、
円高のスピードに対して、
口先介入を行った、
そんな風に考えた方が
良いのではないかと思います。

結局は、相場は、振れる、
振れて、幾らのものですから、
それを微細に捉えるメディアの姿勢に、
当局者の発言も
振れるということです。

それが分かれば、
まだまだ円高余地はある
そう考えるのは自然な
成り行きではないでしょうか?



円急騰、対ドルで一時88.23円に

【2009年9月28日】

週明け28日の外国為替市場では、
円が急騰しています。

対ドルで一時88.23円、対ユーロで129.81円、
対英ポンドで139.72円、対豪ドルで76.50円、
対NZドルで63.47円まで上昇しました。

25日に閉幕したG20で各国が
景気刺激策を継続することで合意、
米国の超低金利が長期化する
との観測が強まり、
ドル売り・円買いが強まりました。

ドル円は今年1月23日以来、
8カ月ぶりの円高水準に上昇しました。

ドル円の流れを受けて、
対ユーロ、対英ポンド、
対豪ドル、対NZドルなど、
クロス通貨に対しても円高が進んでいます。

その後はやや円買いは
落ち着いてきましたが、
ドル円の大きな節目
90円を超えたことで、
目先は円の上値余地を
探る展開が続くと見られます。



超円高へのスタート?

【2009年9月26日】

来週の為替市場では、
円が上値余地を模索する
動きが予想されます。

ドル円での大きな壁と
見られていた90円を
突き抜けたことで、
円は対ドルで
なお上値を探る
展開が予想されます。

また、ユーロや
英ポンドなどでも
円高傾向が鮮明となっており、
相乗効果で円高に
拍車がかかる可能性が
あることには注意が
必要だと思います。

当局からは、
円高のスピードが速まれば、
口先介入が出る可能性がありますが、
実力行使は行わないとする
財務相の発言もあり、
80円台では介入はないと
考えています。

市場は、90円を超えるまで、
かなり揉んできたので、
80円台での円高のスピードが
早まる可能性があると見ています。

来週は、各国で
経済指標が目白押しになります。

日本では月末・月初で、
経済指標の発表が目白押しになります。

恒例の消費者物価指数、
鉱工業生産、失業率、
家計調査など、景気の足元は
いかにも脆弱なものであることを
印象付ける経済指標の発表を控えています。

加えて、今回は、日銀短観が発表されます。

前回に比べ、数字は
改善すると思いますが、
まだまだマイナス幅は
大きいものとなります。

足元判断はともかく、
先行き判断は、
足元で円高が
進行していたことで、
その改善が注目されます。

改善幅が小さければ、
景気の先行きに対して、
懸念が生まれる可能性もあります。

とはいっても、
今年3月調査の
日銀短観に比較すれば、
業況判断のマイナス幅は
大幅な改善になると思われ、
日銀の経済の先行き判断を
後追いするものと見ています。

一方、米国では
雇用統計の発表があります。

失業率は9.8%、
非農業部門の新規雇用者増は
19.0万人の減少と予想されています。

焦点は、失業率の10%乗せです。

いつ10%台に乗せても
不思議ではなく、
今回10%に乗せると、
ドル売りに拍車がかかる
材料になる可能性があり、
要注意です。

欧州でも経済指標の発表が
控えていますが、それよりは
高官発言が注目されます。

出口戦略、ユーロ相場に
対する発言を注目したいと考えます。

予想レンジは、
ドル円が84.80~91.80円、
ユーロ円が126.80~133.80円、
英ポンド円が135.80~144.80円。



円、一時89円台に上昇

【2009年9月25日】

25日夕の外国為替市場では、
円が一段と上昇し、
一時89.96円付近まで
上昇しました。

円が80円台に上昇したのは、
今年2月12日以来、
約7カ月半ぶりとなります。

対ユーロでのドル売りが強まる中で、
円に対してもドル売りが持ち込まれ、
大きな壁となっていた
90円ちょうどを突き抜けました。

特に、90円ちょうどを巡って、
オプション取引絡みの
円買い・ドル売りが出たことも、
円の上昇を促す要因となりました。

また、今回の円上昇の背景には、
藤井財務相の円安政策を採らない
とした発言が影響している
との声も出ています。



円、下値は92円台

【2009年9月22日】

円の下値メドが
92円台付近である
可能性が出てきています。

週初のNY市場では、
商品価格が下落する中で、
ドル買いが持ち込まれ、
円は一時92.55円まで
下落しました。

その後は、ユーロが
対ドルで堅調な動きとなる中で、
ドル円もドルが軟調な動きに
転じています。

米FOMC(22~23日)を
控えたポジション調整の
ドル買戻しが一巡したことも、
ドルの下落を誘っているようです。

特に、ユーロ・ドルは
ユーロ最高値圏を
窺う動きになっており、
こうした動きも
ドル円でのドル売りに
つながっています。

結局、円の下値メドは、
足元では92円台であることを
確認したといえると思います。

日本市場が
大型連休に入っている中で、
円売りが持ち込まれにくく
なっていることも、円が
上昇しやすい動きに
なっているようです。



大型連休で波乱はあるか

【2009年9月19日】

来週の為替市場は、
東京市場が大型連休となる中、 円じり高の動きが強まっていることで、
波乱がある可能性が出ています。

民主党政権に代わって、
藤井財務相が円安誘導を
否定する発言を繰り返していることで、
円は90円超えを窺う動きを見せています。

今のところ、90円超えは実現していませんが、
東京市場が休場中であることで、
仕掛け的な円買いが持ち込まれる可能性があります。

もちろん、日本の当局が
円高に対する牽制を行っていないこともあり、
円の上昇余地はあると思います。

また来週は、
G20首脳会議・金融会議が開催されます。

金融会議の中身も気になりますが、
日米首脳会談の行方も気にかかります。

米国は鳩山政権に対し、
懐疑的な見方をしている
との声が出ていますが、
実際に首脳同士が会談を行って、
どんな見方になるのか注目したいと思います。

会談はおそらく、
親密な日米関係を
築くものになると思われますが、
そうなれば円高余地は広がると考えられます。

この中、米国ではFOMCが開催されます。

政策金利の変更はなく、
従来の金融政策を維持するものと思います。

株価が堅調に推移していることもあって、
金利が低位安定となることで、
ドル売りに弾みがつきやすい動きが想定されます。

また、ドルとともに、
英ポンドの軟調な動きが気掛かりです。

先進各国が
景気回復に向けて進んでいる中で、
英国の景気回復の進み方が
遅れていると見られます。

また、金融機関の経営問題も、
まだまだ深刻なのではないか
との見方も出て、英ポンド売りの
材料になっているようです。

米ドル、英ポンドのこうした動きが
為替相場に波乱を起こす可能性があると思います。

予想レンジは、
ドル円が88.20~93.20円、
ユーロ円が128.20~136.20円、
英ポンド円が144.80~152.80円。



低金利のドル売り、強まる=藤井発言も後押し

【2009年9月16日】

為替市場では、低金利のドルを
売る動きが強まっています。

円は、藤井新財務相の為替介入に
否定的な発言をしたことを受けて、
円買いが強まり、対ドルでは
90円超えを窺う動きを見せています。

円は、ドルやユーロ、
英ポンド、スイスフランなど、
主要通貨に対しては
堅調な動きを見せましたが、
豪ドル、NZドルなど
資源国通貨に対しては
小甘い展開となっています。

ドルが、低金利を材料に、
高金利通貨に対して
軟調な展開となっていることが、
円が資源国通貨に対して、
小甘い動きとなっている
動きにつながっているようです。

円が対ドルで90円を突破するには、
資源国通貨に対しても円が上昇する、
弾みが必要な感じもします。



円、90円突破を窺う動きに

【2009年9月14日】

週明け14日の為替市場では、
円が対ドルで90円突破を
窺う動きを見せています。

また、円は対ユーロ、
対高金利通貨でも
堅調な動きとなっています。

流れは円高、
対ドルで90円を突破するのは、
いつ起きてもおかしくないという状況です。

問題は90円を突破した時に、
80円台にとどまる展開となるのか否か
ということです。

80円台でステイすれば、
年内の円最高値更新
ということがあるかもしれません。



相対評価の円買い続く

【2009年9月11日】

来週の為替相場は、
相対評価で、円買い傾向が
続くと見ています。

米長期金利の低位安定を睨んで、
欧州通貨を中心に対ドルで
堅調な動きが続いていましたが、
この流れが円にも波及、
なかなか超えられなかった
90円トビ台に円が上昇しました。

これまで、円はじりじりと上値を
意識する展開となっていましたが、
上値では利食いの動きや機関投資家の円売り、
実需の円売りが持ち込まれ、
円の上昇は極めて緩やかなものに
とどまっていました。

しかし、大きな流れとして、
円はじりじり上昇傾向にありました。

言葉を換えて言えば、
ドルはじりじりと下落していたのです。

対ユーロ、対資源通貨でドル売りが進み、
円は対ドルで横ばい圏で動いていただけに、
ドルが下落している傾向が読み取りにくかった模様です。

この流れが、ドル円にも
波及してきたということです。

米国は依然として、低金利を継続し、
長期金利は低位安定をしています。

これを睨んで、ドル売りが
進んでいるということです。

来週も、大きな材料はないのですが、
ドル売りの流れには変化はないと思います。

この中、日本では、
来週16日に鳩山政権が誕生します。

日本で初めての本格的な
政権交代となるわけです。

鳩山政権下で、
経済政策はどう変わるのか、
関心が集まっています。

具体的には、
為替政策がどうなるのか、
小沢氏の反対で頓挫しかかっていると
言われる藤井財務相の実現がどうなるかが、
大きなカギですが、
それでも自民党政権時のように、
円安容認策はとらないと思います。

市場は、鳩山政権誕生とともに、
円高を仕掛けてくるかもしれません。

材料はないだけに、
日本の政権交代が
大きな材料になる可能性があります。

予想レンジは、ドル円が87.80~94.80円、
ユーロ円が128.20~136.20円。



円、約7カ月ぶりに90円トビ台に上昇

【2009年9月11日】

11日の為替市場では、
円が上昇し、
一時対ドルで90.65円と、
今年2月13日以来、
約7カ月ぶりに
90円トビ台に上昇しました。

米国の長期金利が
低位安定していることもあり、
対主要通貨でドル売りが続く中で、
対円でもドル売りが
強まったものと見られています。

また、円は対ユーロでも一段高となり、
132円台央に上昇、
対高金利通貨でも、
ドル円での円上昇を睨んで、
円買いが強まっています。

これまで、円の上昇スピードが
緩やかなものとなっていたこともあり、
円高の時間は長いと見られ、
今回のステージでは
90円を超える円高の
可能性が強いと思います。



金価格上昇、米ドル売り促す

【2009年9月8日】

8日の欧州外国為替市場では、
米ドルが下げ足を早めています。

対円では92円付近まで下落、
対ユーロでも一時1.45ドル付近まで
下落しました。

金相場が1オンス=1000ドルを
超える上昇を見せていることが、
米ドル売りを強めたものと見られています。

金価格の上昇は、
資源国通貨の上昇を促し、
豪ドルは対円で79円台後半、
NZドルは64円台前半、
カナダドルは86円台前半、
南アランド円は12.20円前後に
上昇しています。

また、英ポンドは発表された
経済指標が予想を上回ったことを背景に、
対米ドルで1.65ドル台後半、
対円で152円台後半に上昇、
対ユーロでも堅調な動きを見せています。

ユーロは、対ドルで上昇しているものの、
対円では一時132円台後半に弱含むなど、
米ドルに次いで軟調な動きを見せています。

ドルの下落スピードが強まっていることで、
対円で見て、91円台央を抜けると、
一気に90円割れが意識される
可能性が強まってきました。

金価格の上昇という、予想外の出来事が
為替相場の変動に繋がったことで、
先行きの不透明感が広がっていると思います。

また、レーバーデー明け後の相場は、
変動が激しいのが通例なので、
これをきっかけに、さらに相場が
動く可能性があると考えます。

特に、政権交代を受けて、
財務相就任が憶測される
藤井民主党最高顧問が、
円安誘導の政策は間違いと
述べていたことで、
円高容認との見方も
円を押し上げる要因になる
との声も出ています。

通貨の秋の助走、
そんな感じになっています。



民主党の為替政策を試す場面も

【2009年9月5日】

来週の為替相場は、基本は
一進一退の推移が予想されます。

米雇用統計では失業率が
9.7%に上昇したものの、
米国株価が堅調に
なったことを材料に、
リスク許容度が拡大した
との見方から、
円売りが強まる
展開となりました。

ただ、円の下落も限定的で、
円高余地が
なお窺える展開となっています。

米失業率は、着実に10%を
目指して上昇を続け、
米国での自動車補助金が
打ち切りとなったことで、
先行きの新規雇用に
影響があるのではないか、
との見方があがっています。

また、金融機関や
ファンドの経営不安など、
金融不安の根は払拭されていません。

こうしたことが意識されると、
ドルは大きく下落する可能性が強く、
その場合にはドル円でみて、
1ドル=90円を維持することは
難しいと思います。

この中、わが国では
16日にも鳩山新首相が選出されて、
政権交代が為されます。

新内閣では、
藤井民主党最高顧問の
財務相就任が取り沙汰されています。

藤井氏は、
円安誘導の政策は
間違いと言明しており、
現状の相場についても、
急激に円高が進んでいるとは
思えないと指摘しています。

さらに、介入についても、
よほど異常な時以外は
やるべきではないとし、
介入するときは
協調で介入するべきだ
との考え方を示しています。

市場は、
こうした藤井氏の発言を、
円高という形で試すのか否か、
その時は近づいていると思います。

一方、欧州では、
経済の回復について
慎重な見方が増えています。

出口戦略についても、
慎重な見方を披露する
当局者が増えています。

一時の出口戦略ありきの発言は
かなり落ち着いてきている印象があります。

国際機関も、
出口戦略を検討することは
重要との認識を示しながらも、
その実行は時期尚早との見方を示しています。

景気回復が早い中国でも、
景気回復に万全な構えを
見せる方針を示すなど、
景気回復=早期の出口戦略の
実行との見方は、
後退している状態です。

このような状況の中で、
米国株価の動向を睨みながら、
株価が下落すれば、
ドル売りが進む、
そんな展開を見ています。

ユーロも、
欧州圏の経済指標や
当局者発言を睨みながら、
上値余地は少ないものと見ています。

結果として、
相対評価で円が上昇する
展開を見ています。

予想レンジは、
ドル円が88.20~94.20円、
ユーロ円が127.80~134.80円。



米金融株下落、円買いを誘う

【2009年9月2日】

1日のNY株式市場は、
高値警戒感を背景に
金融株を中心に
大幅安となりました。

NYダウ工業株30種平均は
前日比185.68ドル安の1968.89で、
ナスダック総合株価指数は
同40.17ポイント安の1968.89ポイントで、
S&P500種株価指数も
同22.58ポイント安の998.04ポイント
で取引を終えました。

発表されたISM製造業景況指数は、
2008年1月以来の50超を上回るものとなり、
買いが入る場面もありましたが、
アナリストが投資判断を
引き下げたと伝わった保険大手のAIGが
大幅安となったことをきっかけに、
金融株に売りが集まりました。

これを受けて為替市場では、
ドルが対円で下落、
対ユーロでは上昇しました。

円は対ドルで一時92.81円まで、
対ユーロでも一時131.87円まで上昇、
リスク回避の動きが強まったことが、
相対的に円を押し上げるものとなりました。

2日早朝の為替相場も、
引き続き円買いが続いており、
92円台央を超えて、円買いが進めば、
91円台が視野に入るものと思います。



民主党勝利、市場は期待?で反応

【2009年9月1日】

金融市場では、
民主党の総選挙での勝利を、
期待を持って反応したようです。

週明け31日の東京市場では、
株価が一時年初来高値を更新、
円相場も92円台に上昇、
債券相場は売られる
場面がありましたが、
結果的には
買いが強まる動きを見せています。

自民党政権から、
民主党政権に代わることで、
先行き不透明感が強まる
との見方が出ていましたが、
そうした懸念はないことを
市場は示したのでした。

民主党政権になれば、
これまでの枠組が大きく崩れる
との不安感があったのですが、
今は自民党政権下の閉塞感から
脱却できるとの見方が
強まったことが大きいと思います。

もちろん、
民主党政権はまだ始動していません。

今月半ばまで、
新政権が発足しないのですが、
これまでの閉塞感が政権誕生で
なくなるのではないかとの
期待感が強いことが、
買い安心感を誘っているようです。

民主党政権が始まれば、
これまでの古い日本の体質と
ぶつかる場面が多くなると思います。

その時には、焦燥感が出る
可能性もあると思いますが、
それでも、
新しいことをするためのコスト、
そう考えれば、
不透明感は強まらないと考えます。

為替相場で見れば、
90円を超える円高を
後押しする、そんな場面が
遠くない将来に来ると思います。



日米欧の材料睨み、綱引きに

【2009年8月30日】

今週の為替市場は、
週末の米雇用統計を
注視する動きとなりそうです。

今回は失業率が9.5%に
上昇するとの見方が支配的ですが、
非農業部門の新規雇用者の減少は
改善するとの見方が出る中で、
雇用統計に対する不安感は少ない状況です。

雇用統計発表に向けて、
ドル買戻しがどこまで
ドルの水準を押し上げるか
注目されるものと見られます。

また、日本では自公連立政権から、
民主党を中心にした政権への、
政権交代が行われるか否か、
注目されています。

大勢は、政権交代の
可能性を読み取っています。

通常、
現政権が敗退するようなことになれば、
その国の通貨は売りとなる
可能性が強いのですが、
市場では既に民主党の勝利を
織り込んでいる状態で、
これで円売りが加速するとは
考えにくいと思います。

むしろ、改革期待を
材料に円買いも予想されます。

あるいは、政権交代の隙間を狙って、
円買いを仕掛ける可能性も
あると考えています。

他方、欧州では
ECB理事会が開催されますが、
政策金利の変更はないと考えます。

ただ、発表される経済指標次第では
ユーロの売買が活発になることも想定されます。

このように、今週は
日米欧で材料が目白押しとなります。

加えて、週末には
G20財務相会合が予定されています。

この会合では、
金融危機について
活発な論議が行われるものと思われ、
その中身次第では、
相場に影響があるものと思われます。

通貨の秋の序章として、
今週は色々な材料に注目、
動きを見極めたいと考えます。

予想レンジは、
ドル円が92.20~97.20円、
ユーロ円が128.80~138.80円。



新政権、海外勢がどうみるか、興味津々

【2009年8月6日】

為替相場は、膠着感が
一段と強まっています。

経済の底打ち感が強まる中で、
株価が上昇し、
これが円売りの材料となる
動きが出ていましたが、
円の下落も限定的で、
95円を上回る円高水準にした
動きが強まっています。

ただ、93円台に入ると、
着実に円売りが持ち込まれ、
さらなる円高には進みにくい
動きともなっています。

円を買う材料に乏しい一方、
円を売る材料も乏しく、
結果的に膠着相場が
続いているわけです。

クロス円も
同じような動きを続けており、
目先は、この膠着を抜けるのは
難しいとも見られます。

市場が材料にしているのは、
来週末に発表される米雇用統計、
ロンドンで開催される
G20財務相会合が挙げられます。

また、日本発の材料としては、
30日に投開票が行われる
衆院選挙の結果があります。

市場では、民主党政権になれば、
自由な市場が阻害されるとの見方から、
円にとっては売り材料との見方も出ています。

日本人的な考え方では、
今までの体制が維持されなくなることで、
日本に対する信頼感の欠如が
円売りに結びつくとの見方も
少なくないようです。

海外勢は、どのように考えるでしょう。

今までも、日本人よりも、
日本の政局については真剣に考え、
それが相場に与える影響を
詳細に分析しています。

確かに、民主党が中心の政権が
出来ることで、現体制が崩れる
不信感もあるでしょう。

ただ、細川内閣の時を
思い出してみたいと思います。

あの時は、たいしたこともせず、
ギクシャクしたことが多かったのですが、
それでも海外勢は、
日本の新たな旅立ちに、
円買いで応じました。

もちろん、
細川政権の円高に対する
対応が鈍かったことをついて、
投機的な円買いが強まった
可能性はゼロではありません。

しかし、
日本の新体制発足=円売り
という形でなかったことは事実です。

日本では、民主党政権になれば、
金融界は大揺れと見られていますが、
海外勢はお手並み拝見と
いうことになるかもしれません。

あるいは、円高攻勢を仕掛けて、
新政権がどのように対応するかを
試す可能性もあると思います。

30日の投開票、色々楽しめそうです。



人気投票は、ユーロ>円>ドルの順?

【2009年8月21日】

来週の為替相場は、
ユーロが堅調な動きを
見せるものと見られます。

ユーロ圏の経済指標は、
経済の回復を示すものが増えており、
これを素直に考えると、
ユーロ買いが先行するものと見られます。

問題は、ユーロ圏高官が、
経済の回復について慎重な
物の言い方に変化していることです。

金融当局者は、
出口戦略を話すことが多いのですが、
高官は意外に慎重な
物の言い方となっています。

市場は、こうした発言には敏感で、
ユーロ圏経済の先行きに対する
慎重な発言が出ると、
経済指標が堅調でも
ユーロ売りに結びつく
可能性があります。

一方、ドルは米株価の動向、
経済指標の動きなどを
睨みながらの展開が予想されます。

米経済指標は堅調な動きを
見せていますが、時によって、
予想を下回る数字が発表されるなど、
なかなか順調な回復とは言えない状況です。

また、堅調な数字も、
これまでの悪化と
比較すればというもので、
まだまだ回復の強い足取りは
見えていない、ということになります。

最近のドルの動きを見ても、
なかなか上昇しないのは、
そんなところを市場は
見抜いているからなのかもしれません。

これに対し、円は、
世界経済の回復が、
輸出の回復に繋がる可能性が
見えていることで、円の上値を探る
展開が継続している、
理由になっていると思います。

また、佳境に入った総選挙、
新型インフルエンザの大流行など、
円にとってはマイナス材料と見られますが、
この程度の悪材料で
円が急落することにはならないと考えます。

今、円がユーロ、ドルとの間で
揺れている動きが継続すると見ています。

予想レンジは、
ドル円が88.80~96.80円、
ユーロ円が128.20~138.20円。



円、高値波乱に注意

【2009年8月15日】

来週の為替相場は、
円の高値波乱に注意が
必要となりそうです。

各国の経済指標は、
景気の回復を示すもの
となっています。

前週発表されたユーロ圏のGDPが
プラス成長に戻ったことなど、
景気の先行きに対する懸念が薄れています。

しかし、発表された
米経済指標が予想を下回ったことを
材料にドル売りが進むなど、
米経済の先行きについては
依然として不透明感が強い
展開となっています。

今週も、各国の経済指標は
全般的には堅調との見方が強いものの、
米国の経済指標の一部でも弱いものが出れば、
景気の先行きに懸念が台頭し、
ドル売り・株売りの動きが
強まる可能性があります。

この流れは、当面は継続するものと見ています。

この中、17日には、
わが国第2四半期のGDPが発表されます。

今回は前期比年率で3.9%増と
プラス転化が予想されています。

これは、円にとっては
プラス材料となると見られ、
90円に近づく大きな材料になる
可能性があります。

とはいえ、基本的には、
レンジをやや円高方向に
ずらした動きとも見られ、
大きな変動には繋がらない
可能性もあると考えます。

予想レンジは、
ドル円が91.80~97.80円、
ユーロ円は131.80~138.80円。



円相場、変動の範囲内の動き

【2009年8月13日】

為替市場では、
安値圏にあった円が値を戻し、
高値圏で推移しています。

大きな材料があったわけ
ではないものの、
円の下値トライの動きは続かず、
逆に円の高値を探る動きを見せています。

何か材料があったわけ
ではないことで、
更なる円高の余地も乏しく、
逆に大きく円が売られる
材料もないと見られています。

オセアニア通貨も
一時の上昇が一服しています。

中国経済の回復を材料に
一段高となっていましたが、
中国当局が中国経済について、
慎重な姿勢を見せたことが
売り材料となっています。

とはいっても、
世界経済を見れば、
中国経済の回復は
著しいものがあり、
時間の経過とともに、
オセアニア通貨買いが
強まると思います。

今は、どの通貨も
一進一退の動き、
明確な方向性は
ないと考えています。



夏季休暇控え、動意薄か

【2009年8月7日】

来週の円相場は、
夏季休暇を控え、動意薄か。

日本では、
本格的な夏季休暇に入る向きが多く、
市場の動意は極端に細ると見られています。

輸出入企業の為替担当者は休暇に入り、
為替ディーラーも夏休み入りとなることもあって、
大きな動きは考えにくいものと思われます。

この中、今週は米国ではFOMC、
日本では日銀が金融政策決定会合を
開きますが、どちらも金融政策の変更はない
と見られていることで、
サプライズがなければ、
相場は小動きに終始すると思います。

また、各国で経済指標の発表が
予定されていますが、これも大きな材料になる
可能性は少ないと考えます。

気になるのは、米国の貿易収支です。

米景気の先行き警戒感が薄れる中で、
貿易赤字が増加すれば、
米国内景気が底を打ったと見られると考えます。

逆に、貿易赤字が減少しても、
これでドル売りには結びつかないと思います。

以前、この時期に発表される米貿易収支は、
赤字幅が増加すれば、ストレートに
ドル売りに結びついたのですが、
今回はそういうことにはならないと見ています。

また、前週末発表された米雇用統計も、
失業率が9.4%、非農業部門の新規雇用者が
前月比24.7万人減と、市場の事前予想を
下回ったことも、ドルにとっては好材料と見ています。

とはいえ、これでドル買いに
傾くことはないと思います。

市場参加者が少ない中で、
一進一退推移が続く、
そんな動きを予想しています。

一方、ユーロも大きな動きはないと考えます。

発表される欧州の経済指標は、
意外に底堅い欧州の姿を示すと思います。

対ドルでの上昇が予想され、
この動きが対円でのユーロ高という
動きになると考えています。

ユーロ>ドル>円、
こんな感じの構図が予想されますが、
大きな差があるとは考えていません。

予想レンジは、
ドル円が93.80~98.80円、
ユーロ円が139.80~131.80円。



オセアニアは受け身の経済、上昇も限定的に

【2009年8月4日】

豪中銀は4日、政策金利の
オフィシャル・キャッシュ・レートを
3.0%で据え置いたと発表しました。

同時に発表された声明では、
一段の金融緩和の余地がある
としていた文言を削除、
さらなる金融緩和の
可能性を否定しました。

過去最低水準にある政策金利は、
次の政策変更は利上げとなるわけです。

確かに、発表されている
オーストラリアの経済指標は、
景気の底打ちを示し、
オーストラリア経済が
大きな拠り所としている
中国経済も堅調な動きを見せています。

あとは、どの地域とも同様に、
雇用の回復が鮮明になるか否かで、
楽観的な見方が
中銀には漂っているようです。

これを受けて、豪ドルは
為替市場で急伸、対円で
一時80円80円付近まで
値を戻しました。

その後は急速な上昇を
受けた利食いの動きで
79円台央前後に下落しています。

ニュージーランドドルも
この豪ドルの動きに合わせて、
対円で一時64円台に
乗せる動きを見せました。

資源価格の上昇も
オセアニア通貨の上昇に
拍車をかけている模様で、
今後、経済指標の堅調な数字が
確認できれば、オセアニア通貨に対する
買い妙味が一段と膨らむ
可能性があると思います。

ただ、不安なのは、
オセアニア地域は
受け身の経済だということです。

資源価格が上昇=オセアニア通貨買い
ということは、
資源価格下落=オセアニア通貨売り、
中国経済堅調=オセアニア通貨買い、
中国経済低迷=オセアニア通貨売り
ということなのです。

この秋以降、
新型インフルエンザは
北半球ではより重症化する
と見られる中で、観光立国の
オーストラリアとニュージーランドに
北半球から、訪問する人はどこまで
減少するのか、外的要因が多いだけに、
先行きの不透明感は残ると考えています。

そうなると、
オーストラリアの利上げは
2010年中は考えにくい
ということになる可能性があります。

この秋をどう乗り切るのか、
世界経済の先行きとともに、
オセアニア経済の盛衰を
占う大きな材料になると思います。



夏枯れ相場?

【2009年8月1日】

来週の為替相場は、
ドルの上値の重さを
確認するものと思います。

米経済指標は、米景気の底打ち感を
示すものとなっていますが、
これを材料にドルが上昇する
動きは見られていません。

むしろ、
米景気回復期待が強まる中で、
ドル売りの動きも見られています。

この動きは今週も継続するものと見られます。

この中、今週は米国では
7日に雇用統計の発表があります。

引き続き失業率に関心が集まりますが、
市場の事前予想は9.6%と、
前回対比で0.1ポイントの上昇を見込んでいます。

非農業部門の新規雇用者は、
減少幅が縮小するとの見方が強まっています。

米雇用統計は、遅行指標であるだけに、
失業率、非農業部門の新規雇用者数が悪化しても、
それで経済の先行きに対する懸念が
広がるものとはなっていないようです。

一方、欧州ではイングランド銀行、
ECBが政策金利を決定する
会合を開きます。

どちらも、政策金利の変更はないとの
見方が支配的となっています。

特に、ECBは当局者が
出口戦略について言及していることもあり、
総裁の記者会見で、
出口戦略が強調されるようなことになれば、
ユーロ買いの絶好の材料に
なる可能性があります。

これに対し、円は主導的な材料はなく、
ユーロ、ドルの動きにつられる
展開が予想されそうです。

大きく円が売られる動きはなく、
逆に買い進まれる材料もないまま、
方向感がつかみにくさが際立つ
可能性があると思います。

引き続き、各国高官発言や
予想外の材料には要注意ですが、
本格的な夏休み入りを目前に、
ポジション調整が中心になる
可能性が強いと見られます。

予想レンジは、
ドル円が92.80~97.80円、
ユーロ円が130.80~138.80円。



レンジ、なかなか抜けませんね

【2009年7月29日】

円相場は、なかなかレンジを抜けませんね。

対ドルでは90円台前半~央での
一進一退推移が続いています。

対ユーロでも動きは極めて乏しい展開で、
何をきっかけに次の動きが出てくるのか
分かりにくくなっています。

次の材料は、来週発表される
米雇用統計になるかと思います。

失業率が10%台に乗せるか否か、
それが大きな材料になりそうです。

ただ、失業率の10%乗せは
既に織り込み済みと思えます。

逆に、失業率が遅行指標であることを考えると、
10%乗せを大きな材料にすることもないとも思えます。

むしろ、米景気の底打ちを確認したことによる、
景気回復期待が一段と強まる可能性もあると考えます。

とはいっても、
ドルを一方的に買う動きが
起こるとは考えにくく、
為替市場は羅針盤が
見つかりにくい中で、
レンジ圏での一進一退が
継続するのではないかとも思います。



日本の経済指標悪化は材料視されず

【2009年7月24日】

来週の為替相場は、
レンジ圏での推移を継続するか。

月末週で、各国で経済指標の発表が
多くなりますが、基本的には
ドルにとっては経済の底打ちを
確認するものとなると思います。

週末に発表される
第2四半期のGDP速報値は、
前回に比べ、マイナス幅が
大幅に減少に転じるなど、
経済の先行きについて、
安心感が広がるものと
なると考えています。

一方、欧州の経済指標は、
物価指標が低迷する一方、
アンケート調査などでは、
経済の先行きに強めの見方が
出るものと見ています。

これに対し、
わが国の経済指標は、
依然として冴えない
内容になると思います。

失業率の悪化、物価指標の低下など、
先行きが懸念される材料になると考えています。

ただ、日本の経済指標が悪化しても、
これが円売りの材料にはならない、
そんな動きが続いていますが、
この流れはなお継続するものと見ています。

日本の経済指標の悪化は、
為替市場では材料視されない、
そう考えています。

これに対して、
経済指標に対して
反応が強いのは米国です。

市場が米経済指標の好転を
予想している分、
予想を小幅に下回った場合には、
為替市場、株式市場に影響が
出ると思います。

また、これまで以上に、
米国や欧州の当局者発言には
注意が必要だと考えています。

経済の先行き、
金融システム等々の発言次第では、
市場に波乱を誘う結果になる
可能性があると思います。

残念ながら、
日本の当局者発言は
市場に対する影響力はない、
そう考えます。

予想レンジは、
ドル円が88.80~96.80円、
ユーロ円が128.80~138.80円。



材料待ちの週に

【2009年7月18日】

来週の為替相場は、一進一退推移か。

大きな材料がない中で、
為替相場もレンジ圏での
動きにとどまると見られます。

依然として、
米国発の材料が気になりますが、
経済指標は米景気の底打ちを
意識させるものが出ていることや、
米政府高官の発言も、
景気の先行きに対して、
楽観的な読みが多く、
ドルにとっては
支援材料になると思います。

ただ、ドルを
買い上げるまでには至らず、
レンジを抜けるのは
難しいと考えます。

一方、ユーロは積極的に
売り買いする材料は
乏しいと思います。

経済指標は
まだら模様の感じがあって、
ユーロ圏の経済は
当局者が言うほど、
万全なものとは思いませんが、
ユーロ・スイスフラン、
ユーロ・英ポンドの動きが、
対ドル、対円でのユーロの動きに
大きな影響を
与えるのではないかと見ています。

他方、日本は21日に衆院が解散。

来月30日の投開票を
目指した動きが強まると思います。

自民党の下野が確実視される中で、
民主党政権に対する懐疑的な見方が
広がった場合には、円に対しては
マイナス材料になる可能性があります。

とはいっても、
その時期までにはまだまだ時間があり、
民主党政権に対する懸念を材料視するには
まだ早いのではないか、そんな思いもします。

基本的には、
マイナス材料の綱引きが続くと見られ、
この力(ちから)加減で、
動きが出てくるのではないかと考えます。

予想レンジは、
ドル円が88.80~96.80円、
ユーロ円が127.80~135.80円。



今週中の80円台突入に備える準備は出来ていますか?

【2009年7月13日】

利食いの円売り、
一段落でしょうか?

為替市場では、
円が底堅い動きを続けています。

最近の円高を映して、
週明けの相場は、
利食いの円売りが
先行する展開となりました。

東京都議選で自民党が大敗したことや、
総選挙の日程を巡って、
政府・自民党の会合がもたれる中、
通常なら、
政局不安を材料に
円売りが強まっても
おかしくない場面でしたが、
さすがに、日本の政局です。

金融市場では、
日本の政局は材料視されない、
こうした連関が今回も見られました。

朝方こそ、
円売りが強まったものの、
その後は、円を買い戻す動きがでたことや、
平均株価が下げ幅を拡大したことを材料に、
円はこの日の高値圏で堅調な動きを見せています。

円の上値探りの動きは
まだ終わっていないということに
十分に注意する必要がありそうです。

いつ、80円台に突入しても
おかしくないと考えています。



円独歩高の様相に

【2009年7月10日】

来週の為替相場は、
円高が継続する動きとなるか。

円高材料は出ていないものの、
米雇用統計の悪化を材料に、
経済の先行き不透明感が広がり、
これをきっかけに、
円を買い戻す動きが強まってきました。

1ドル=95円を超えると、
円買いの動きに弾みがついて、
対ユーロ、クロス円などでの
円買いも相俟って、
円買いのスピードが強まってきました。

一時は円高のテンポが速かったことで、
円が売られる動きも見られましたが、
円の下値は円買い場となり、
前週末にかけて、
円は再び上値メドを
探る展開を見せました。

今週は、この動きが
継続するものと見られます。

米国や欧州での経済の
先行きに対する安心感が、
やや薄らいでいることが
円買いという動きに
つながっているわけですが、
この流れは、今しばらく
続くものと思います。

ドル円の次の目標は、
90円超えとなる可能性が強く、
1ドル=80円台の動きが
見られるのではないかと考えています。

特に、円買いの材料はないものの、
足元でもドル資金を確保できない
欧米の金融機関が少なくないことなど、
ドル資金を確保する動きが
難しい状況にあるようです。

また、一時は円キャリートレードの
復活という指摘もされていましたが、
円キャリートレードを行える
投資家は少ないと見られています。

円キャリートレードの復活が、
円売りの材料に見られていたわけですが、
この取引が難しいということが確認されると、
円買いに弾みがつくと考えます。

唯一の円売り材料と見られる
東京都議会議員選挙後の
政局の動きは、為替市場では
大きな材料にはならないと思います。

万が一、
麻生首相が、
いきなり辞意を発表、
あるいは衆議院の解散を行ったとしても、
それがサプライズとはならないと考えます。

日本の政局が
為替相場に影響を与える可能性は少なく、
むしろ麻生首相の辞意発表や、
衆議院の解散などで、
当事者能力が欠如した場合には、
投機的な円買いが起こる可能性が
否定できないのではないでしょうか。

米国や欧州が、
対円での自国通貨安に対して、
実力行使を行った場合は別にして、
何も行わなければ、
円高を止める手段はないと思います。

予想レンジは、
ドル円が86.80~96.80円、
ユーロ円が120.80~132.80円。



世界景気不透明感広がり、円高進む

【2009年7月8日】

為替市場では、円が上昇。

対ドルで94円台央、
対ユーロでは131円台前半、
対英ポンドでは151円台後半、
対豪ドルでは74円台前半に
上昇しました。

前日のNY株価が
景気の先行き不透明感を
材料に下落する中で、
投資家のリスク許容度が
減少するとの見方から、
円に買いが集まる
動きを見せています。

この中、原油相場も下落するなど、
世界景気の先行き不透明感を
受けた各国株価の軟調な動きも
円にとっては買い材料に
なっている模様です。

特に、対ユーロ、対豪ドルなど、
高金利通貨に対して
円の上昇が顕著になっており、
対高金利通貨での円高が、
対ドルでの円を支える
大きな要因になっているようです。

ただ、円自体に買う材料があって
円高が進んでいるわけではなく、
サミットが終わる週末にかけては
円高分が剥落する可能性が
あることには留意が必要だと思います。



週明けは円買いが進んでいます

【2009年7月6日】

週明けの為替市場は、
株価が世界的に軟調な動きを見せる中で、
リスク回避の円買いが進んでいます。

また、この日開催された
日銀支店長会議では、
地域景況感が回復するなど、
わが国景気の先行きに対する
楽観的な見方が広がっていることも
円買いを誘っているようです。

対ドルでは円は95円10銭前後まで上昇、
対ユーロでも132.10円台まで上昇、
対豪ドルでも75円前後に上昇するなど、
円独歩高の動きを見せています。

一方的な円買いが続くとは見ていませんが、
週明けは、とりあえず、
円の上値を探る動きを見せている、
そんな感じで、よろしいのではないかと
思っています。

本格的な動きにつながる
要素は今のところないと考えます。



新基軸通貨構想、ドルのアキレス腱に

【2009年7月5日】

今週の為替相場は、
基本はレンジ圏での
もみ合いが予想されます。

日米欧ともに、
それぞれの強弱材料がある中で、
ある時は弱材料が強調されて 当該通貨が売られる動きが
見られていますが、
結果として、
レンジを抜けることは
ありませんでした。

こうした動きは今週も
継続するものと見られます。

米国ではISM非製造業景況指数、
貿易収支、ミシガン大消費者
信頼感指数が発表されます。

最近の傾向として、
米国の経済指標は、
米国景気の底打ちを
見せるものが多く、
この流れが続けば、
ドルにとっては
好材料となるでしょう。

ただ、発表された米雇用統計の悪化が
重石になっており、経済指標が予想を
下回るようなことになれば、
ドル弱材料として
認識されることがあると考えます。

これに対し、
ユーロ圏では、
経済指標の低迷が
意識される動きとなっています。

トリシェECB総裁も、
景気の先行きについては慎重な
見通しを述べており、
一時高まった出口論議も、
景気の低迷が継続するような
動きが続く中では、
やや薄まるものと思います。

この中、
ユーロ圏では、米国に比べ、
景気の回復は後ずれするとの
リポートが発表されるなど、
ここに来て、
ユーロ圏経済に対する
慎重な見方が出始めています。

日本では、
日銀短観は前回に比べ
改善しましたが、
依然として経済指標は
低迷しています。

先行きに対する安心論が
政府を中心に強まっていますが、
実感はない、
そんな論調も強まっています。

こうした中、
今週末にはイタリアで
主要国首脳会議が開催されます。

世界経済、金融危機問題が
大きな論議になると思いますが、
中国やロシアが提唱している
「新基軸通貨構想」をめぐる論議が
活発になる可能性もあります。

ドル基軸に反するこうした
論議が強まってくれば、
ドルにとっては
マイナス材料になる可能性もあり、
注意が必要でしょう。

予想レンジは、
ドル円が92.80~98.80円、
ユーロ円が128.80~138.80円。



米雇用統計後のドル急落に要注意

【2009年7月1日】

明日の米雇用統計発表を前に、
ドル買いが優位になっています。

米国で発表された経済指標が
堅調な動きを見せている一方、
英国でのGDPが大幅な下落を示し、
日銀短観も予想ほど悪化幅が
縮小していなかったことなどを材料に、
英ポンド売り、円売り、ドル買いという
動きに結びついているようです。

今回も、米雇用統計に対する市場の関心は
失業率の行方に集まるものと思います。

年内の10%乗せは強く意識されていますが、
足元での10%乗せの確度は
かなり低いと見られており、
予想通り9.6%程度にとどまれば、
為替市場に対する大きな影響はないと考えます。

ただ、雇用統計発表が
金曜日から木曜日に変更されていることや、
週央にかけてドル買いが強まっていること、
週末の金曜日が米国市場が
休場となることを考えると、
米雇用統計発表直後に利食いの動きが
強まる可能性には留意する必要があると思います。

雇用統計後、
金曜日は米国市場以外の市場が開いている、
これを十分に意識したいと考えます。

ドル円で見て、
95円を割り込むような動きとなれば、
一気に93円台に
ドルが急落する可能性があると思います。



日米欧、重要材料発表もレンジ推移か

【2009年6月28日】

今週の為替相場は、レンジ圏での推移か。

今週は、7月1日に日銀短観が発表され、
2日には米国で雇用統計の発表が控えています。

また、2日にはECB理事会が開催されるなど、
それなりに重要な材料が出揃うことになります。

まず、日銀短観は前回発表に比べ、
マイナス幅が大きく減少するとの見方が
支配的となっています。

とはいっても、依然として
大幅なマイナスであることには変わりはなく、
これで景気回復に向かっているとの見方は
出来にくいと思います。

ただ、足元では、
トヨタなど自動車会社が休日出勤を
7月から再開することになるなど、
景気底打ち感は着実に出てくるものと
考えています。

昨秋以降の世界景気減速から
急速に生産を縮小したものの、
足元では国内での
自動車売り上げが急拡大していることで、
生産が回復したものと見ています。

裾野が広い自動車売り上げが
拡大していることで、
この流れが自動車関連産業に
広がることが期待されます。

一方、米国では雇用統計が発表されます。

失業率は9.6%が予想され、
着実に年内10%乗せに迫る動きが
見られると思います。

ただ、これも既に織り込み済みの
感がないわけでもありません。

仮に、事前予想を上回る
悪化となった場合でも、
相場に与える影響は少ないと思います。

他の経済指標が、
米国経済の先行きに明るい見通しを
示した場合には、
ドルにとっては買い材料になる
可能性があることには
留意する必要があると考えます。

他方、ユーロ圏ではECB理事会が開催されます。

今回は政策金利の変更はないと考えています。

問題は、出口戦略が表面化するか否かです。

仮に、出口戦略がECB理事会で
話し合われたことになると、
ユーロにとっては大きな買い材料になると考えます。

今週は、日米欧三極で、
それぞれの通貨の買い材料が
出てくると思われ、
綱引き相場が継続すると思います。

予想レンジは、
ドル円が93.80~98.80円、
ユーロ円が128.80~138.80円。



三極通貨、三竦みに

【2009年6月21日】

今週の為替相場は、
米国発の材料を見極める展開が予想されます。

今週は、23、24日に米FOMCが開催され、
FRBが長期国債の買い取り額を増額するか
否かが注目されます。

増額が決定すれば、
FRBのバランスシートの膨張懸念から
ドル売りが強まる可能性もあるかと思います。

また、今週は米国債入札が控えています。

2年、5年、7年債と過去最高の
国債入札が実施され、
入札が不調となれば、
波乱要因になる可能性が強いでしょう。

特に、ドル売りがテーマではないものの、
米国経済指標が底打ちを示す中で、
これまでドルや株価が堅調な動きを見せていた分、
ちょっとのドル売り材料が出れば、
大きくドルが売り込まれる可能性が強いと考えています。

一方、ユーロはドルの軟調な要因を受けて、
対照的に堅調な動きを見せています。

経済指標もドイツの景況感調査が
底堅い動きを見せていることも、
ユーロにとっては追い風となっています。

しかし、物価指標は依然として低調で、
さらに欧州の金融機関や欧州企業の経営体質の
悪化などが取り沙汰される状況にもなっています。

今はドルの弱い材料が相場の主役となっていますが、
いずれユーロにもこの動きは波及すると思われ、
ユーロ高も限定的と考えます。

これに対し円は、
今週、物価指標の発表があります。

依然として、
物価の低下傾向には変化がないと考えられ、
景気の底打ち観測の広がりを打ち消すことが
考えられるものと思います。

あくまでも、
ドル、ユーロとの相対評価で
円が上昇する余地は引き続きあると
考えていますが、
それでも対ドルでは95~97円程度の
レンジを中心に一進一退推移を想定しています。

今週も、どの通貨も弱点探しとなる予感がします。

予想レンジは、
ドル円が93.80~99.80円、
ユーロ円が130.20~138.20円。



円、意外に底堅い動きを継続か

【2009年6月15日】

今週の為替相場は、
ドルの上値が意外に重い
展開が予想されそうです。

米経済が最悪期を脱したとの
見方が広がる中で、
ドルはじりじりと対円で
上昇歩調を強めていましたが、

ドルの上値にも限界が
ありそうな展開となっています。

特に、対ユーロ、対資源国通貨で
ドルの上値の重さが顕著になっており、
ドル円もこの動きを睨んで、
ドル買いも限定的との見方が
出来ると考えています。

この中、
今週も各国で経済指標の
発表が目白押しです。

米国では物価指標や、
住宅指標が注目されます。

物価は上昇傾向となっており、
弱かった住宅指標も徐々に
反転する動きを見せており、
この流れは今週の指標発表でも
継続していると思います。

経済指標面での不安感は
払拭されているのですが、
これ以上ドルを買う材料に
なるかというと、懐疑的になります。

これまでのドル上昇で、
この程度の材料は織り込んでいる
と見られるわけです。

一方、
ユーロは底堅い動きが
続くと見られます。
ただ、ドイツの金融システム不安や、
欧州経済の鈍化、物価指標の低下が
ユーロの足を引っ張るのではないかと見ています。

特に、ドイツの金融システムについては、
なかなか表面化しにくいので
判断するのは難しいと考えます。

しかし、何か隠している、
そんな不安感がユーロの上昇を
抑制するのではないかと思います。

これに対し円は、
ドル、ユーロの動きを睨んで
一進一退の動きを想定しています。

円を売る材料も、
買う材料もないというわけで、
ドル円では90円台後半での
一進一退推移が予想されます。

逆に、米国や欧州で材料が出れば、
円が大きく乱高下する動きが想定され、
引き続き円自身の材料で
動意づくことは少ないと考えます。

予想レンジは、
ドル円が94.80~99.80円、
ユーロ円が128.80~135.80円。



ドル買い、『良い金利上昇』が支えに

【2009年6月6日】

来週の為替市場は、
米長期金利動向、商品価格を
注視する展開が予想されます。

目先の大きな材料と見られていた
米雇用統計は、失業率が9.4%に悪化しましたが、
非農業部門の新規雇用は前月比34.5万人減と
2008年8月以降では
最も小さなマイナスにとどまりました。

市場では当初、
失業率に対する警戒感が強かったものの、
失業率の予想を上回る上昇は、
今回は材料視されなかった
ということになりました。

むしろ、このところの商品価格の上昇、
米長期金利の上昇が、為替市場に影響を
与えていることが目立つ展開となっています。

商品価格の上昇は、
豪ドル、NZドル、カナダドルの
上昇に結びついています。

英ポンドは、内閣改造に追い込まれた
政治的脆弱性を背景に軟調な動きを見せていますが、
内閣改造も無事に終えたことで、
今後、商品価格が堅調な動きを見せれば、
英ポンドにも買いが入ると思います。

一方、米長期金利の上昇は、
本来なら、ドルにとっても、
米国経済にとっても弱材料となると思います。

しかし、長期金利の上昇は良い上昇、
そんな見方がドルを支える要因になっているようです。

この動きは今後しばらく継続するものと見られます。

ただ、ユーロ・ドルの動きで見た場合は、
ユーロ<ドルの関係が続くと見ています。

結果として、
ユーロ<ドル<円の関係が成立し、
円が最弱通貨となる可能性が強まっています。

対ドルでは再び100円台が目標になり、
対ユーロでは145円程度が
次の目標となる可能性が強まっています。

とはいえ、
円の下値では着実に
実需の円買いが持ち込まれると思います。

この買いが円の下値余地を
狭めることには留意が必要です。

どう考えても、
今の米長期金利の上昇は、
「良い金利上昇」とは考えにくく、
折に触れて、「悪い金利上昇」を
意識する場面もあると考えます。

一つの目安として、
1ドル=100円を乗せた場面で、
ドルを買い続けることが出来るかどうかが
大きなカギになりそうです。

予想レンジは、
ドル円が94.20~102.20円、
ユーロ円が134.20~144.20円。



ドルの材料を凝視する週に

【2009年5月30日】

来週の為替市場は、
ドルの下値余地を意識する展開か。

米GMの破産申請が秒読みとなる中で、
破産申請の影響を
見定めたいとの見方が出てきており、
ドルの下値は意識されるものと考えています。

ドルは、対主要通貨はもちろん、
対新興国通貨でも下値を意識する
動きが想定され、週初の大波を乗り越えても、
週末には米雇用統計という
大波を控えていることで、
浮上する材料を見つけるのは
難しいと思います。

米GMは、政府が破産申請の影響の
大きさに配慮する姿勢が見られていますが、
関係企業に対する配慮がどの程度なのかを
見極める動きが出てくるものと考えます。

米GMの破産申請は、米国企業だけではなく、
日本企業にも大きな影響を与えるものと思われ、
これがドルと円の間では
均衡を保つ要因になる可能性もあります。

とはいっても、その後発表される
米雇用統計での失業率の9%乗せ観測の高まりは、
ドルにとってはアキレス腱になりかねません。

対ユーロ、対新興国通貨では、
既にドルの悪材料を織り込んでいる
という感じはありますが、
実際に材料を目の辺りにすると、
ドル売りに傾く可能性は捨て切れません。

ドルにとって、弱材料を確認する
週になりそうな予感がします。

主役は米ドル、
エキサイティングな週になりそうです。
予想レンジは、
ドル円が92.80~97.80円、
ユーロ円が128.80~138.80円。



北朝鮮核実験、若干の円売りを誘う

【2009年5月25日】

北朝鮮の核実験実施を受けて、
為替市場では円売りが強まりました。

しかし、その動きも非常に緩やかで、
有事の円売りは「若干」にとどまっています。

北朝鮮が核実験を行ったことは、
先のミサイル発射後、
既定路線との見方も出ており、
これが為替相場を大きく動かす
材料にはならなかった模様です。

しかし、ミサイル発射、核実験、
こういうことを小出しにしていれば、
「やったもの勝ち」ということになりそうです。

為替市場は、新たな危機が台頭すれば別にして、
この程度の材料には大きくは反応しない模様です。

ただ、気をつけなければならないのが、
こうした小さい材料が積もっていけば、
ある日突然、大きな材料になる可能性があり、
北朝鮮問題は大きな棘になる可能性を
改めて意識する必要がありそうです。



ドルの弱材料を意識する動きに

【2009年5月21日】

今週の為替相場は、ドルの材料を睨む展開が予想されます。

日本のGDPは大幅なマイナスとなりましたが、
予想の範囲内にとどまったことで、
悪材料出尽しの感があったわけです。

ちょうど、米国ではGMの去就について、
破綻もあり得るとの見方が台頭していることや、
金融・経済の不透明感が
ドル売りの材料になっているわけです。

もちろん、日本経済に対する不透明感が強いのも事実です。

GDPは先進国の中では、突出する悪さですし、
新型インフルエンザの影響が日本経済に
どのような影響を与えるのか、分からない状況です。

特に、第2四半期のGDPはプラスになるのではないか
との見方が出てくる中で、新型インフルエンザで経済が
縮小するようなことになれば、プラスはおろか、
マイナスが続く可能性が強まるのではないかとも思えるのです。

日本も不安だけど、米国も不安、
そんな綱引きが、今は円買い・ドル売りに傾いている、
そういうことになっていると考えるのです。

では、対極にあるユーロはどうでしょうか?

こちらも経済は悪化、インフレを
心配するような状況にはまだないようです。

しかし、当局者はインフレを心配して、
低金利の出口をどうしていくのかの
議論が盛んに行われています。

今は、こうした議論がユーロを支える材料になっています。

しかし、思いのほかインフレ懸念が
弱いと判明した場合、さらなる利下げに
追い込まれるという兆候が見えた時には、
ユーロを支えていた材料が大きく抜け落ちるわけなので、
この時には、ユーロを中心に相場が大きく
揺れる可能性が強いと思います。

まず、来週は、米国の材料、GM問題等を見極めながら、
ドルの下値を意識する動きが強まると考えます。

予想レンジは、
ドル円が91.80~96.80円、
ユーロ円が126.80~132.80円。



円安の危機は乗り越えた?

【2009年5月20日】

20日発表された
わが国今年第1四半期のGDPは、
過去最悪の結果になりました。

しかし、市場の事前予想は、
さらに悲観的なものとなっていたので、
事前予想に比べれば、
数字は良いものとなったわけです。

これが、「織り込み済み」というものです。

円は対ドルで、
95円台に買い直される動きがありましたが、
円の上値を目指すような動きはなく、
円の高値圏でのもみ合いとなっています。

GDPについて言えば、
確かに、日本のGDPの悪化度は先進国の中では、
抜け出ているような感じがしますが、
欧州だって、同じようなものです。

もちろん、米国だって同様です。

先進国経済が深刻な後退に
落ち込んでいるのは事実なので、
日本だけが特別というわけではありません。

その意味で言えば、
先週からの動きを引き継いで、
95~100円のレンジで、
円が上抜けるのか否かを試している、
そう考えれば
今の相場は理解できると考えています。



わが国GDPのサプライズを注目

【2009年5月15日】

来週は、大きな材料が出尽くす中、
次のレンジを占う週になると考えます。

米国では引き続き
GMの去就が注目を集め、
欧州では経済の行方に
関心が集まるものと思います。

日本では、
発表される第1四半期の
GDP速報値の行方が気掛かりです。

市場の事前予想では、
昨年第4四半期を下回る悪化を
見込む声が多く、
これが相場にどのような影響を
与えるのか、注目されます。

例年、第1四半期のGDPは、
市場が予想する数字よりも
良い数字が出ることが多く、
GDPのデーターが
ブラックボックスに入っているという
批判が市場からは聞かれます。

ある意味、
第1四半期のGDPは、
予想対比で上振れることが
多かったわけです。

今回は、さすがに、
経済指標を見る限り、
そんなことはないと思いたいのですが、
傾向的な動きとしては、
仮に上振れた場合は、
納得するしかないと考えています。

日本の経済指標の悪化が、
円にとって唯一の売り材料となるわけで、
これ以外は欧米発の材料が
相場を動かす材料になると見ています。

この中、このところの傾向として、
金融危機、経済危機以降のドル売り、
ユーロ売りに大きな歯止めがかかり、
円が軟調な動きを見せていましたが、
この動きが変化する可能性が出ています。

ドルやユーロが買い進まれましたが、
次のレンジをそろそろ探る展開が
近づいていると思うのです。

これまでは、
ドル円で見て95円~100円が
中心のレンジでしたが、
これが100円を中心としたレンジとなるのか、
95円を中心としたレンジになるのか、
あるいは90円を中心にしたレンジになるか、
大きな岐路に差し掛かっていると思います。

期待で買われたドルやユーロが、
現実を意識した場合に、
期待で買われた分が
どの程度剥落するのかを
見極める段階に来ていると
考えています。

予想レンジは、
ドル円が93.20~99.20円、
ユーロ円が124.80~133.80円。



円を売って安心理論に変化も

【2009年5月14日】

ドル円相場は、95~100円と
見られていたレンジの円高値圏に来ました。

米国の財政赤字の拡大や、
米国債の格下げ憶測、
さらには民主党の影の財務相の
米国債購入を控えるとの発言などが
ドル売りの材料になった模様です。

また、対ユーロでも円は上昇しました。

これは欧州金融当局者の発言が
まちまちとなっていることで、
金融政策について齟齬があるのではないか
との見方が広がったこともユーロ売りに繋がりました。

さらに、英ポンドは、
BOEによる四半期インフレ報告の中身に対する
失望感が英ポンド売りに繋がっています。

このところ、堅調だったドル、ユーロ、
英ポンドが、それぞれの要因で
軟化に転じてきたわけで、
結果的に売られていた
円が買い戻された状況になっています。

この中、先に発表されたわが国対外投資でも、
機関投資家の対外投資が
小規模なものになっていることが
裏付けられていることで、
対外投資に絡む円売りが
続かないのではないか
との見方が出ていることも
円売りが勢いを失った要因と見られています。

今後の焦点としては、
95~100円のレンジと見られている
ドル円の動きが、レンジを
突き抜けるか否かが注目されます。

最近では、ドルの上値である
100円を超えるのが難しくなっており、
今回、95円のドル安値を超える
可能性があるのかが関心を
集めるものと見られます。

材料がドル、ユーロ、英ポンドの材料で
対円でこれらの通貨が売られてきただけに、
今回は95円をあっさり突き抜けることが予想されます。

ドル円は95円を割り込んだ場合、
次は93.80円程度が意識されるものと考えられ、
レンジのドル下限を修正する必要があるかもしれません。

急激な円高の進行は、想定しにくいのですが、
今後米GMの破産観測などが浮上する中で、
急激な円高に備える準備はしておいた方が
良いのではないかと思います。

いずれにしろ、以前なら、
円売りの季節の時期に、
円が相対的に上昇するという
状況になっているわけで、
予想外の展開が起きる
可能性が出てきたわけです。

円を売って安心とは言えない状況が、
近づいてきた、そう思っています。



円、下値メドを意識か

【2009年5月8日】

今週の為替市場は、円の下値メドを
意識する展開が予想されます。

これまで、米景気の悪化や自動車会社の経営不安、
米金融機関の経営問題などの材料が出ると、
リスク回避の円買いが強まっていました。

クライスラーの経営破たん、
米銀のストレステスト結果など、
市場が事前に予想したとおりになったことで、
リスク回避の動きはさらに修正される
動きが出始めてきました。

今後、米GMを巡る問題がありますが、
これも万一、経営破たんとなった場合でも、
「織り込み済み」ということになりそうな感じです。

本当は、クライスラーの経営破たんとは、
その規模が違うことで、
様々な分野に与える影響は少なくないのですが、
「織り込み済み」として、
市場は値ごろ感からのドル買いを
意識する可能性が強いと考えています。

さらに、大型連休を明けて、
わが国機関投資家が
対外投資を活発にさせる季節となり、
さらに外貨建て投信の設定などが、
外貨買いの勢いをつけるのではないかと思います。

ドル円も100円台を突破して、
101、102円程度の円の下値を
意識する動きが予想されます。

ただ、円の下値では着実に
円買いを持ち込む動きも想定され、
円の下値も限定的になると見ています。

この中、ドル・ユーロの動きが
ドル円にも大きな影響を与えると思います。

ドル・ユーロは、
ユーロが堅調な動きを見せており、
ユーロが対米ドルで上値を目指す展開になれば、
円の対ドルでの下値余地は狭まると考えます。

ユーロ円は、この動きを睨んで、
ユーロ堅調が読み取れますが、
振れ幅の大きい通貨ペアであるだけに、
ユーロの上値を試した後は、
大きな修正が入ると思います。

予想レンジは、
ドル円が95.80~102.80円、
ユーロ円が127.80~137.80円。



サプライズに要注意

【2009年5月2日】

今週の為替市場は、サプライズに要注意か。
東京市場が大型連休中は、薄商いとなる中で、
相場が大きく振れることがこれまでも何度もあり、
こうした振れの大きさには注意する必要があると思います。

この中、今週は、米国では、
米国の金融機関の健全性審査結果発表や
雇用統計の発表を控えています。

健全性審査検査発表は
6日にずれ込む見通しとなっていますが、
一部銀行に対しては増資を試みるように
指示されるとの見方も浮上しており、
結果次第では、ドルの重石になると考えられます。

また、週末に発表される米雇用統計は、
失業率が8.8%程度、新規雇用者数は
63万人減少が見込まれています。

市場は雇用統計の悪化を予想していますが、
これはほぼ織り込んだといえると思います。

仮に失業率が9%台に乗せた場合には、
サプライズになると思いますが、
いずれ9%台は避けられないとも見られており、
一時的なサプライズにとどまる可能性が強いと考えます。

一方、欧州ではECB理事会が開催されます。

今回は現行1.25%の政策金利を0.25%引き下げて
1.00%にすると見られています。

政策金利の変更が無ければ
サプライズと見てよいのではないでしょうか。

日本市場が大型連休中には、
意外な材料で相場が大きく動くことが
多かったことには留意したいと考えます。

新型インフルエンザはもちろん、
中国などで、予想外の材料が出れば、
これを材料に大きく動く可能性があると考えます。

本当に、些細な要因、予想もしなかった材料が、
為替相場の大きな材料になる、
その備えはしておきたいと考えます。

予想レンジは、
ドル円が94.80~101.80円、
ユーロ円が127.80~133.80円。



リスク回避は円買い

【2009年4月28日】

為替市場では、
円が対主要通貨で上昇しています。

対ドルでは96円台、
対ユーロでは125円台、
対豪ドルでも68円前後、
対英ポンドでは141円前後と
上値を広げる展開となっています。

メキシコ発の豚インフルエンザが
米国、欧州、オセアニア、
さらにはアジアの一部の国に波及する中で、
リスク回避は円買いという動きになっています。

さらに、米国では金融機関に対して
公的資金注入があるとの思惑や、
GMやクライスラーの行方がどうなるか、
いよいよ決着が近づいてきたことも、
ドルの上値を抑制する要因となっています。

中国でSARS(サーズ)が流行した時も
アジア通貨売り・円買いとなった経緯もあります。

おそらく、日本でも
今回のメキシコ発の豚インフルエンザを
発症する人が出てくる人が出てくると思います。

ただ、日本の水際策が功を奏すれば、
爆発的な流行はないと考えます(希望します)。

米国は発症国の隣の国で、
豚肉の輸出などが制限され、
場合によっては人の出入りも
緩慢になる可能性が出ていることで、
米国経済に与える影響は
少なくないとの見方があることも
ドルが弱材料視されている、
そう考えています。

今回の豚インフルエンザの流行は、
徹底的に人の移動を抑制すれば、
大事には至らないと考えますが、
WHOが経済優先策をとっていることで、
これも難しいと思います。

経済優先で、取り返しのつかないことに
ならないことを祈るばかりです。

為替相場は、この影響を睨みながら、
リスク回避の円買いが
強まるものと考えられ、
1ドル=95円を上回り、
もっと言えば、90円を超える
円高水準を意識する必要があります。

また、ユーロ、英ポンド、豪ドルも、
年初来の対円での安値水準を
意識する動きを想定する必要が
あるかと思います。



結果的に、円上昇か

【2009年4月26日】

今週の為替相場は、
円高歩調を継続するものと思われます。

先週は、米クライスラーの破綻観測を材料に
ドルがじりじり軟化する動きとなり、
ユーロも欧州経済に対する
不透明感が広がる中で軟調となり、
結果として円がじり高歩調を辿りました。

ただ、一時の円高の勢いはなく、
円は買われて、調整する動きとなり、
結果として、高値圏で推移した
という感じになりました。

今週も米国発の材料を意識するものと思います。

引き続き、クライスラーの破綻を巡る観測が
ドルにとってはアキレス腱になる可能性が考えられます。

クライスラーの動きに、
GMはどうなるのか、
どうするのか、
そんな思惑が広がると、
ドルは一気に下落する可能性も
ゼロとはいえないと思います。

また、今週は米FOMC、
第1四半期のGDP速報値
などの発表を控えています。

FOMCでは新たな策が打ち出される
可能性が少ないと思いますが、
GDPは引き続きマイナス成長が予想され、
予想対比でどこまで落ち込むかを
注目するものと見られます。

欧州では、アンケート調査や物価指標が発表されます。

足元の経済指標は最悪ではなくなったと
見られるものが増えてきましたが、
物価指標が低下すれば、
ECB理事会に向けて利下げ観測が
一段と強まる可能性もあります。

また、ドイツでも金融機関を
国有化する動きが聞かれており、
こうした動きが他の国々に広がるようだと、
ユーロにとっては大きなマイナス材料になると思います。

これに対し、日本は月末で
主要経済指標の発表が予定されていますが、
物価指標の低下など、
織り込んでいるとする声も出ています。

鉱工業生産は、プラスに転化する可能性もあり、
経済指標で大きな動きが出るとは考えにくいと思います。

日米欧の材料を睨みながら、
円は結果的に上昇する、
そんな動きを予想しています。

予想レンジは、
ドル円が93.80円~101.80円、
ユーロ円は123.80円~130.80円。



円売りも思案のしどころ

【2009年4月19日】

今週の円相場は、
次の動きを模索する動きが予想されます。

円安が急速に進み、
対ドルで一気に100円台に下落しましたが、
やはり100円は一つの大きな水準として
意識されているようです。

金融危機に対する政策が打ち出される中で、
円売り安心感が広がっていますが、
さすがに100円を超える円安水準では、
さらに円を売り込んでいく流れは出にくいようです。

これまで、輸出業者が意気消沈していましたが、 5月からは生産調整をやめるとする動きが出てくる中で、
100円台は着実に輸出予約を取りたいとする
見方も浮上する中で、100円台は円買い水準とも見られます。

ただ、100円前後の水準でとどまっている
期間がやや長めとなっているだけに、
そろそろ動きが出てくる可能性もあります。

さらなる円安水準を目指すのか、円の戻りがあるのか。

その辺を今週は確認していくものと思います。

年度明け後の対外証券投資の円売りと、
大型連休を控えた輸出業者の
円買いが拮抗する展開が予想されます。

この中で、米金融機関の決算発表、
GM問題などが相場の大きな材料になると思います。

しかし、方向感はまだまだ出にくい感じでもあります。

大きな動きがあるのは、
大型連休中の5月初旬、
大型連休明けには方向感が
出る可能性があるので、要注意です。

また、金融危機、経済後退を巡る
各国高官発言を注視していきたいと考えます。

予想レンジは、
ドル円が96.80~101.80円、
ユーロ円が125.80~132.80円。



円、下値メドを意識か

【2009年4月11日】

今週の為替相場は、円が下値メドを意識する動きか。
今週は米国の主要経済指標の発表がありますが、
市場の事前予想を大きく覆すものにならない限りは、
経済指標に対する反応は軽微なものにとどまると考えます。

むしろ、一時の悲観的な見方を否定する
材料となる可能性もあるので、
経済指標発表でドル買いに
勢いがつく可能性があると考えます。

この中、気になるのが各国政府高官による発言です。

欧州では相変わらず、
ECBがさらに金利を引き下げることが
出来るのか否かの発言が盛んに行われるものと思います。

今までの発言を見ていると、
まだ利下げ余地はあるものの、
底打ちが近いという印象を持っています。

利下げから利上げへの転換を示唆する発言が
多く出てくるようなら、要注意だと思います。

米国でも、これだけの緩和策の後始末を
示唆する発言が時折出ており、
超緩和策がそろそろ終焉に近づいていると
思わせるような状況になっているようです。

米国で注目されるのは自動車会社の救済策ですが、
救済にしろ、破綻にしろ、
既に市場では十二分に織り込んでいる
という状態だと考えます。

万が一、破綻となった場合には、
わが国自動車会社に与える影響は
軽微ではないと思いますので、
ドルに対する影響より、
円に対する影響の方が大きいと考えます。

また、今週から機関投資家の対外投資が本格化します。

欧米の悲観的な見方が徐々に解消される中で、
従来どおりに年度明けの対外投資が
行われると考えますので、
円の上値は重いものとなる可能性があります。

円の下値では輸出企業などの
円買いが持ち込まれると考えるので、
対外投資との攻めぎあいが
強まるものと思います。

これに欧米のファンド筋が
どのように絡んでくるのかが
市場を動意付けるものとなると考えます。

予想レンジは、
ドル円が97.80~103.80円、
ユーロ円が127.80~135.80円。



クロス円取引の難しさ

【2009年4月7日】

為替市場では、
クロス円が激しく動いています。
前日は、リスク許容度の拡大を材料に、
ユーロなどクロス通貨を中心に、
円は大幅安となりました。

対ユーロでは137円台に下落するなど、
円の一方的な下落が見られました。

しかし、今日は逆に、
円は対ユーロで5円強の上昇を見せるなど、
対クロス通貨で大幅高に転じています。

ドル円は一時99円台に
突入する場面がありましたが、
値動きはクロス円に比較すると、
マイルドな動きとなっています。

以前、日本人ディーラーは
欧州通貨の取引は不得手とされていましたが、
これだけ上下動するのを見ていると、
日本人でなくとも、
欧州通貨で収益を稼ぐのは難しいと思います。

きっと、昨日の欧州通貨高・円安、
クロス通貨高・円安で、
円売りポジションを残した向きが
少なくなかったように思いますが、
これだけ動いたら、
天国から地獄に落っこちる
イメージが強くあります。

逆に言えば、
一発逆転を狙える通貨の
組み合わせでもあるのですが、
為替取引は博打ではないので、
それも出来ないと思います。

難しい組み合わせであることを意識して、
コツコツとドル円で収益を稼ぐのが
一番安全な方法ではないかと改めて思っています。



リスク許容度拡大、円売り材料に

【2009年4月6日】

為替市場では、
金融危機が一服したことを背景に、
投資化のリスク許容度拡大を材料にした
円売りが強まる展開となっています。

対ドルで101円台、対ユーロでも137円台に下落するなど、
円は最弱通貨になっています。

昨年秋以降の金融危機、経済危機をきっかけに、
投資家のリスク許容度が大きく落ち込んだことを材料に、
円が買われた動きを見せたわけですが、
4月2日のロンドンでのG20金融サミットを受けて、
一気にリスク許容度が回復したわけです。

円高のピッチも急でしたが、円安のピッチも急です。

あっという間に、対ドルで100円台に下落、
対英ポンドでも150円台に、
対豪ドル円では70円台、
対NZドルでは60円台に下落したわけです。

もうちょっと、円高の水準にいたら、
オセアニア通貨債投資には
面白いところだと思うのですが、
ややオセアニア通貨が高すぎる、
そんな感じもあるのです。

なかなか美味しい水準では落ち着いてくれません。
ただ、円売りのスピードが早い分、
戻りも早い可能性もあり、
まだまだ紆余曲折がありそうな感じがします。



円キャリー取引を意識へ

【2009年4月4日】

今週の為替市場は、円キャリー取引を
意識する動きとなる可能性が強まっています。

ロンドンで開催されたG20で
世界経済後退を阻止する姿勢が鮮明にされたことや、
実効性のある策が打ち出されたことで、
不透明感が大きく後退しています。

特に、IMFに対する増資が決定したことで、
新興市場国を中心に安心感が拡大し、
G20後には新興国市場通貨が堅調な動きを見せています。

また、深刻な経済危機に陥っていた
東欧通貨も上昇に転じるなど、
不安感が大きく後退したのが、
今回のG20の特徴だと思います。

こうした中で、不透明感が広がる中、
リスク回避として買われていた円が大きく下落するなど、
再び、円キャリー取引の再燃が指摘される動きを見せています。

円は対ドルで100円台に下落、
対ユーロでも135円台に下落するなど、
売り圧力を浴びる展開となっており、
こうした動きは継続するのではないかと考えています。

特に、年度明け後、
対外投資を強める動きが顕著になる可能性が強く、
こうした動きも加わって、
円売り圧力が強まる可能性もあります。

ただ、以前と違うのは、
ヘッジファンドなど、
投機筋が円キャリー取引の主役でしたが、
G20でもヘッジファンドの取引に
規制がかけられる一方、
ヘッジファンド自身もこの間、
かなり痛んでいるところが多く、
以前のようなテンポで
円キャリー取引を持ち込める買い中は微妙です。

また、行き過ぎた通貨の動きは、
反動を呼ぶ可能性も強く、
当局としても、一方的な動きを座視しないと考えます。

どの中央銀行にとっても、
通貨は安定して動くことが望ましいわけで、
極端に安くなったり、
高くなることには
不快感が示されると考えます。

もちろん、日本にとっては
極端に円安になることが望ましいわけです。

輸出頼みの日本経済にとっては、
円安が唯一、
国難を救ってくれる手段となるわけです。

おそらく、円がどんどん売られても、
日本からは何の発言もないと考えます。

たぶん、120円に接近するような場面になると、
円安は行き過ぎ程度の発言が出ると思いますが、
その時でも円買い介入などの手段は発動しないと考えます。

となると、110円程度に円安が進んでも、
日本サイドからは何の反応もないということで、
一気に110円に到達する可能性は少ないものの、
一気に105円程度に円安が進んでも、
日本時間では問題はないということになると思います。

輸出総崩れの中にあって、
円安が一本調子に進むことは、
まさに日本にとっては『神風』となるわけで、
5月以降、生産調整を中止する
わが国自動車会社にとっては、
恵みの円安となる可能性が強いと思います。

また、構造改革など、
輸出主導から転換したい政府にとっても、
実際に、新たな経済成長施策が見つからないだけに、
円安=輸出主導の経済成長は
願ったり叶ったりの動きかと考えます。

逆に、米国などからは円安のスピードが早すぎた場合には、
何らかの警告がある可能性があると思います。

それも一気に110円に近づく場面とみており、
105円程度は何の警告もなしに、
進んでいけると考えます。

市場が、円安のスピードに恐怖を覚えるか否かが、
今後の焦点になると考えます。

前述したように、新興市場国経済の回復、
東欧経済の悪化打ち止めなどが鮮明になった場合には、
ドル、ユーロを中心に堅調な動きとなると見ています。

予想レンジは、
ドル円が96.80円~105.80円、
ユーロ円が130.80円~140.80円。



円一段安、対ドルで100円を窺う

【2009年4月2日】

2日の外国為替市場は、
円が一段安となっています。

欧州中銀が利下げを実施したものの、
下げ幅は0.25%にとどまったことで、
対ユーロを中心にクロス円で
円売りが強まっています。

また、現地2日にロンドンで始まったG20では、
金融危機を防ぐための様々な方策が
打ち出されるのではないかとの思惑が広がる中で、
リスク回避の円買いを解消する動きが強まっています。

ドル円は99円台後半に円が下落、
100円を窺う動きを見せています。

今週は、週末に米雇用統計の発表を控えていますが、
その前に円が大きく売られる動きとなりました。

米雇用統計は悪化するとの見方が支配的となっていますが、
ドルにとっての不安材料は、
とりあえず考えない展開となっているわけです。

また、年度明け要因もあり、
円売りが強まる可能性が強い分、
円の下値メドを探る動きが続くと
読む声が聞かれています。

逆に、米雇用統計という大きな材料を前に、
ドル買いが強まった分、
米雇用統計が悪化した場合には、
ドル売りの余地も残ると読む声もあり、
雇用統計発表前に上昇した分が
削られることになれば、
円が反発する余地が残る可能性もあるわけです。



日米欧、弱材料を消化する週に

【2009年3月28日】

今週の為替相場は、日米欧の弱材料を
消化する週になりそうです。

金融危機、経済危機については、
ある程度は織り込んだとの見方が出来る中で、
今週は発表される日米欧の材料を
見極める動きとなると考えています。

まず、米国では週末に雇用統計の発表があります。

市場の事前予想では、
失業率は8.5%(前回は8.2%)、
非農業部門の新規雇用者は
前月比66.0万人減少となっています。

失業率、新規雇用とも事前予想対比で悪化しました。

今回もその流れを受ける可能性が強く、
日欧の材料が出た後に、
最後は米国の悪材料が締めるということになると、
ドル売りで終わるなんてことになる可能性もあるわけです。

一方、欧州ではECBは4月2日に理事会を開催します。

これまで発表された欧州の経済指標、
特に物価指標が低下しており、
ECB幹部からも利下げ余地を
指摘する声があがっています。

一部では量的緩和に踏み込む
可能性が指摘されています。

市場の事前予想では、
現行1.50%の政策金利を0.50%引き下げて
1.00%とするとの見方が多数派になっています。

市場では一時、ECBは、新たな利下げはもちろん、
量的緩和に踏み込むのはとんでもないという議論も出ていました。

むしろ、この低金利をどのようにして逸脱して、
インフレ対峙に向かうのかという議論も出ていたほどです。

それほど、ECBはインフレに対して敏感で、
隙あれば金利上昇を志向する動きを見せていたのです。

しかし、その後発表された物価指標を見る限り、
インフレを懸念するよりは、デフレを懸念する必要があった
と言わざるを得なかったとも思います。

また、欧州経済の鈍化、地域間格差、金融機関、
製造業の経営不振など、金利引き下げを躊躇することで、
支援の手が遅れていたこともあると考えています。

これに対し、日本では4月2日に日銀短観が発表されます。

大企業製造業の足元業況判断DIはマイナス55と
前回のマイナス24から、さらにマイナス幅を
拡大させると見られています。

調査期間が、日本経済の先行きに対して
懸念される状況にあった時なので、
かなり厳しいものが出るものと考えます。

先行きについてもマイナス55と
前回のマイナス36からマイナス幅を拡大させます。

日銀短観が予想通りの内容となった場合には、
円にとっては大きなマイナス材料になると考えます。

ただ、最近の報道を見ていると、
自動車会社が5月以降に生産を通常に戻すとしており、
急激な生産調整がいつまでも続くものでない
ことを印象付けています。

また、4月2日にはロンドンで
G20首脳による金融サミットが開催されます。

具体的な行動が出来るのか否かに焦点が集まりますが、
米国の主張する財政出動の数値化は
かなり難しいと思いますが、
予想以上の結果が出れば、
ドルにとっては好材料になる可能性もあります。

今週はこのように大きな材料が目白押しとなる中で、
ドル、円、ユーロは弱材料を消化する週になると思います。

予想レンジは、
ドル円が92.80円~101.80円、
ユーロ円が124.80円~134.80円。



株価上昇、リスク許容度回復で円売りに

【2009年3月24日】

為替市場では、米国が米金融機関が抱える
不良資産の買い取り策である、
官民投資プログラムを発表したことを受け、
米国で株価が大幅高になった流れを受けて、
投資家のリスク許容度回復の見方から、
円売りが強まる動きを見せています。

特に、ドル円での円下落は
緩やかなものとなっていますが、
対ユーロなど、対クロス通貨での
円の急落が目立っています。

これはリスク許容度回復の見方から、
相対的に金利の高い通貨を買う動きが
出ていることが要因だと見られます。

目先の米国や欧州での金融不安が
遠退いたとの見方も、
円売りに拍車をかけているようです。

ただ、気をつけなければならないのは、
欧州では何かが起こっていそうな感じがします。

ユーロ圏から離脱する国があるとは考えていませんが、
ユーロ圏に踏みとどまれない国が実はあるのかもしれません。

最近の欧州高官やECB高官の発言を見ると、
「今、そこに危機がある」という感じです。

万が一、危機が表面化した時には
ユーロは暴落すると考えています。



円、下値は堅いか

【2009年3月22日】

今週の為替相場は、ユーロ高が
どこまで続くかを注目する展開か。

一応の材料出尽くし感が強い中で、
ユーロが対ドル、対円で
堅調な動きを見せています。

この流れがどこまで続くのかを
見極める展開が想定されています。

ただ、ユーロ圏からはユーロから
脱退する動きがあるのではないか、
経済が破綻する国が出るのではないかなど、
ユーロ圏を巡る不透明感が
強まっていることも事実です。

さらに、ユーロ圏の経済指標も間違いなく
リセッションに入る証拠を示すものが増えています。

市場は、ユーロの弱い材料には
反応が鈍くなっていますが、
ユーロ圏経済の落ち込みが鮮明になれば、
ユーロがいつまでも持ち応えられないと考えます。

一方、米ドルは買い材料が見当たらない状態です。

AIGの賞与問題をきっかけに、
オバマ政権にも深い傷跡を残しています。

財務長官の辞任騒ぎ、FRBの信頼性欠如など、
今、一番失ってはいけないものが崩れそうな感じです。

オバマ大統領の支持率も低下するなど、
ドルの信認も影響を与えることになりそうです。

一方、円はユーロの動きに翻弄される展開となっています。

ただ、円の下値では年度末を意識した
円買いの動きが想定されることで、
円の下値は底堅いと考えます。

予想レンジは、
ドル円が89.80円~99.80円、
ユーロ円が122.80円~132.80円。



ユーロの撹乱的な動きで一進一退

【2009年3月17日】

為替市場は、大きな材料がない中で、
ユーロの撹乱的な動きで一進一退となっています。
今週は日米で、金融政策が決定されますが、
日本も米国も政策金利を最低限にまで
引き下げていることで、材料にはなりにくくなっています。

これに対し、ユーロ圏では、
株価が上昇した、
金融危機が峠を越えた
などの楽観的な見方が、
ユーロ相場に影響を与えているようです。

本質的には、
金融危機は解消されたわけではありません。

まだまだ不透明感が強いのですが、
相場が動かないと、
困る人がいるようです。

動きがとりにくい中で、
そうした動きを求める人たちの
売り買いに押されて、
為替相場は一進一退となっているようです。

波に乗って、売り・買いを行っても
その時には、
逆のパターンに嵌る、
そんな動きになっているようです。

慎重の上にも慎重に、
今の相場は、
傷つくことに慣れている、
プロの相場なのかもしれません。



リパトリの円買いを注目

【2009年3月14日】

今週の為替市場では、
年度末を意識したリパトリに伴う円買いが
意識されるものと見られます。

また、スイス中銀が、
利下げと同時にスイスフラン売り介入を行ったことで、
日本が円売り介入を行うのではないかとの
思惑が出ていることが円の上値を抑制するのではないか
との思惑も円相場には影響を与えることになりそうです。

実際、
スイスの自国通貨売り介入については、
賛否両論があります。

しかし、日本が現時点で円売り介入することは、
先進各国の理解を得られるとは考えにくく、
円売り介入は現時点では行われないと考えます。

となると、相場の関心材料は、引き続き、
欧米の金融危機、経済危機対応に絞られると思います。

米国では銀行国有化について、
反対意見が多いようですが、
場合によっては国営化をしないと
この危機を乗り越えられないと考えています。

その時に、国有化は避けられないと思います。

また、経済危機対応でも、
一部自動車会社の破産も避けられないと考えます。

まだまだ、政府との協議が続いている状態ですが、
深刻な経営問題が続いている中で、
いずれ、
破産の決断をしないといけない状況がくると思います。

また、わが国の経済危機も深刻に見えます。

しかし、これも程度問題で、
米欧の危機と比較すると、傷は浅いと思います。

必要以上に会社を守る姿勢で、
今は、危機を叫んでいたほうが得策だから、
危機をあらわにしているような感じがします。

まだできることはあるわけで、
大手の場合は、
いきなり会社が潰れてしまう状況にはないと思います。

この日米欧の差異が、
今後の相場の行方に繁栄すると見ています。

これに年度末のリパトリが加われば、
円の下値余地は限定的と考えます。

予想レンジは、
ドル円が91.80~101.80円、
ユーロ円が117.80~131.80円。



スイス中銀、利下げと同時にスイスフラン売り介入実施

【2009年3月13日】

スイス国立銀行(中央銀行、SNB)は12日、
政策金利を25bp引き下げるとともに、
景気てこ入れやデフレリスクの抑制に向け、
債券買い入れなど非伝統的措置を
導入する方針を明らかにした。

政策金利であるスイスフランの
3カ月物LIBORの目標レンジは0.00~0.75%、
目標値は0.25%とした。
これまでの目標レンジは0.00~1.00だった。

中銀は、
「金融状況の強力な緩和に向け
断固たる行動が求められている」と表明。
追加レポや民間企業発行の
スイスフラン建て債券の買い取り、
外国為替市場での外貨購入を通じて
流動性を大幅に拡大していくとした。
最近のスイスフラン高は
金融状況の不適切なひっ迫につながっており、
対ユーロでの一段の上昇を回避するため
外貨購入を行うとした。
中銀はすでに為替介入を実施しているかとの質問に対し、
広報担当者は、中銀は決定を実行しているとした。

さらに、資本市場の状況緩和に向け、
社債を買い入れるとした。
今年の成長見通しについては、
2.5~3.0%のマイナスになると述べた。

スマートな介入を実施

スイス中銀は、スイスフラン高に対応するため、
利下げ直後の外国為替市場で、
スイスフラン売りの介入を行っていることを
明らかにしました。

特に、対ユーロでのスイスフラン高が、
金融状況の不適切なひっ迫に繋がっているとし、
対ユーロでのスイスフラン売り介入を行っている模様です。

日本も、円高悪玉論を唱えるだけではなく、
こんな感じで、
スマートな円売り介入を行う機会は、
あったのではないかと思います。

ただ、日本の場合は、その前に、
不適切な円安誘導を行っていたことで、
円売り介入に対する、
先進各国の理解は得られない、
そう考えます。

スイスは、スイスフラン高に対し、
牽制する発言を行いましたが、
市場に任せる姿勢を堅持していたことも、
スイスフラン売り介入に対する
理解を得られたと思います。



欧米金融機関の経営問題を注目

【2009年3月8日】

今週の為替相場は、米金融機関、
米企業の支援策を注目する展開か。

ECBの政策金利、米雇用統計などの材料をこなした後で、
今週は大きな材料は目立たないものと思われます。

この中で、注目されるのが、米国の金融機関支援、
米企業救済となるものと見られます。

米金融機関については、
大き過ぎて潰せない方針であると見て間違いないと思います。

また米自動車会社についても、
波及効果を考えたら、潰すことは難しいと考えます。

それでも、救済が難しいことも
十分に考えに入れておかないといけないと思います。

金融機関の政府救済、自動車会社の経営問題、
この材料を睨んで右往左往する展開になるものと見られます。

一方、欧州でも、
金融機関の経営問題が出てくる可能性があります。

英国はいち早く、実質国有化などで、
金融危機の拡大を防ぐ方策を採っています。

これに対し、欧州大陸は、
金融機関の経営問題について、
やや動きが鈍いと考えます。

ユーロ圏各国で、その対応を行っているのですが、
どうしてもユーロ圏という括りが邪魔をしているような感じがします。

経済問題についても、本来なら、
国別で対応する必要があるのですが、
ユーロ圏全体での対応にとどまっているために、
効果的な策が打ち出されていない、そう考えます。

いつ、欧州発の金融危機が起きてもおかしくはない、
そんな状況にあると思います。

これに対して、円は国内景気の不冴えに加え、
政治的な混乱が問題になりそうです。

従来、日本の政治問題は材料にはなりにくいのですが、
日本の悪材料には反応が強いものと思います。

小沢民主党党首の更なる疑惑、
自民党議員の疑惑波及などの事態が起これば、
絶好の円売り材料になると考えます。

ただ、その場合でも、
100円を超えて売られていくことは考えにくいと思います。

年度末睨みの円転の動きが、
円安水準では持ち込まれると考えます。

予想レンジは、
ドル円が92.80~101.80円、
ユーロ円が118.80~128.80円。



25年平均を割り込んだ、米S&P500種株価の意味は?

【2009年3月5日】

為替市場では、じりじりと円売りが進み、
対ドルで100円が十分に届く水準となっています。

日本の株価も、
この円安や前日のNY株価の上昇を睨みながらじり高推移となり、
目先、株価の不安に対する懸念は収束されつつあるように見えています。
日本の株価対策は年度末に向けて、
8000円乗せが大きな目標となり、
次の目標は7700円乗せで、
実現不可能な水準ではないとの見方も出ています。

この中、米国株価も、
ダウやナスダックは打たれ強さを見せています。

金融機関や自動車会社、あるいは他の産業の
個別企業の経営問題が懸念される状況にはありますが、
オバマ政権が矢継ぎ早に手を打っていることで、
大崩れする動きは今のところ見られていません。

昨秋以降、株価が大幅な下落を演じる中で、
唯一割り込んでいない25年平均を維持しており、
底堅さを見せているわけです。

しかし、S&P500種は25年平均を割り込みました。

1929年の大恐慌の時にも割り込まなかった
25年平均を割り込んでいるのです。

チャート上では、S$P500種は限りなくゼロに近づく、
そんな動きが予想されています。

今はダウやナスダックが底堅さを見せているので、
米株価に対する不安感は少ないですが、
米経済対策に対する失望感が広まるようなことになると、
25年平均を割り込んだS&P500種がリード役となる可能性があります。

その時に、初めて、チャートが強く意識されることになると思います。



米欧の材料を注視、不人気投票は続く

【2009年2月27日】

今週の為替市場は、大きな材料が目白押しとなっています。

米国では、6日に2月の雇用統計が発表されます。

欧州では、イングランド銀行、ECBが政策金利を決定、
北米ではカナダ中銀が、オセアニアでは豪中銀が政策金利を決定します。

重要指標である雇用統計と、
政策金利の行方、大きな材料が重なることになります。

まず、米国で発表される2月の雇用統計は失業率が7.9%、
非農業門の新規雇用者が前月比62.5万人減少と、
予想数字だけ見ても、肌寒いものとなっています。

前週、米国では、
シティバンクに対する政府の支援が行われるとの読みから、
株価やドルは大幅に上昇する動きを見せました。

しかし、週末になって、
シティバンクは実質国営化されるとの報道が伝わると、
一転、株売り、ドル売りが強まる動きを見せました。

それまでは、過去最悪の経済指標の発表にも関わらず、
オバマ政権の経済対策が打ち出された、
銀行支援が固まりつつあるなどの報を受けて、
株価やドルが上昇スピードを上げました。

結局、金融機関が国営化されるということに、
市場は拒否反応を示したものと考えます。

しかし、今後は自動車会社の破綻、
あるいは政府丸抱えの支援などが予想されており、
ますます米株売り、ドル売りの芽が出てくることになります。

一方、欧州では、利下げは避けられないと考えています。

イングランド銀行は、政策金利を1.00%から0.50%引き下げ0.50%に、
ECBは2.00%の政策金利を0.50%引き下げて
1.50%とする可能性が強まっています。

米国同様、欧州でも経済の悪化、金融機関の経営危機、
企業の経営危機などが起こっています。

これをソフトランディングさせるためにも、
金利引き下げ、政府支援などの方策を続けなければいけないと考えています。

この動きは、今週予定されるカナダ中銀、
豪中銀の政策金利の決定にも影響を与えるものと思います。

豪中銀は直前に発表された経済指標が予想を上回ったことで、
金利は据え置きとの見方がありますが、
金融危機第二波が襲っている中で、
何もしないことが選択肢としてあり得るのか、
甚だ疑問です。

こうした中で、為替相場は、
引き続き不人気投票の感を強めるのではないかと見ています。

先週は予想外の円安となりましたが、
3月年度末を迎え、円が下落する場面では年度末を意識した
円買いが円の下値を抑制するものと考えています。

日本の材料で、一番怖いのは現政権の崩壊でしょうか。
いきなり、麻生さんが政権を投げ出すことになると、
円売り・株売りに拍車がかかる可能性があります。

逆説的にみれば、悪い材料が解消されることで、
株買い・円買いなんてことも否定は出来ないと思います。

とはいえ、今週は米国、欧州発の材料をしっかり見極めたいと考えます。

予想レンジは、
ドル円が100.80~88.80円、
ユーロ円が114.80~126.80円。



円買いのブームは過ぎた?

【2009年2月26日】

為替市場では、
円が急速に下げ幅を拡大しています。

米国で金融機関の支援策について、
当初はドル売り材料と見られていましたが、
金融危機再燃を否定する高官発言や、
新たな策が打ち出される一方、
オバマ新政権の経済対策に対する期待感が、
株価の上昇、ドルの上昇に結びついています。

足元で発表された米経済指標は、
住宅関連やアンケート調査が
過去最低の水準となっていますが、
そうした悪材料を乗り越えて、
ドル買い、米株買いが強まっています。

これまで、リスク回避の円買いがブームでしたが、
今では、円弱材料を探して、
円売りを行う動きが強まっている状態です。

前日のNY市場では97円台後半が、
ドルの上値にとどまっていましたが、
この日の東京市場では、
NY市場のドル高値を超えて、
ドル買いが進んでいる状態で、
東京市場で98、99円台、
今晩のNY市場で100円を突破する動きも、
予想される展開となってきました。

これは80円台後半での動きが長く続いたものの、
さらなる円高に弾みがつかず、
ドルショートポジションで構えていた投機筋が、
ドル買い・円売りに転じていることが大きな要因と考えられます。

また、年度末を前に、
円高恐怖症にかかっていたわが国の機関投資家や企業が、
円が下落するのを睨んで、円買いを控えていることも、
円の急落に繋がったようです。

問題は、これからです。
年度末レートが100円を回復できるようなことになれば、
一気に輸出企業は息を吹き返すことが予想されます。

3月月中平均が100円前後の水準になれば、
当初、90円前後、あるいは80円台を覚悟した
輸出業者にとっては万々歳のことです。
どのタイミングで、
輸出業者や機関投資家が円買いを進めてくるのかを、
見極める必要があると考えています。
しかし、米国経済は悪化の最中にあり、
金融機関の経営危機が一段と強まり、
米ビッグスリーの一角が潰れるかもしれない、
そんな状況にある中で、
まだ案にしかなっていない、
経済対策、支援策を材料に、
ドル買い、米株を買えるという、
市場の動きには改めて驚きを覚えています。



米銀行国有化論議など、当面の材料に

【2009年2月21日】

20日のNY市場では、米国の銀行国有化論議が
大きな影響を与えるものとなりました。

金融危機再燃が意識される中で、
一部金融機関の国有化論議が出ていますが、
この反応は市場では売り(ドル売り・株売り、
債券買い・金買い)という形で現れています。

米政府は国有化について否定的な発言を行っていますが、
結果として、国有化は免れない、そう考えています。
また、焦点になっている自動車会社の経営破綻も、
あり得ると考えています。

米経済対策は、まだ始まったばかりですが、
その過程で、予想を大きく超える決断をせざる得ない状況になると思います。
市場は、それを敏感に感じ取って、売りが先行したと考えています。

NY円は6日ぶり反発、93円30~40銭で終了 20日のニューヨーク外国為替市場で
円は対ドルで6日ぶりに反発。
前日比85銭円高・ドル安の
1ドル=93円30~40銭で取引を終えた。

ポジション調整の円買い・ドル売りが優勢となった。
日本の景気懸念などから足元で円の対ドルでの下落が続き、
前日に円は約1カ月半ぶりの安値となる94円台を付けた。

しかし、この日は、一部銀行の国有化の思惑が燻り、
米金融システムを巡る不透明感が強く
円を買い戻す動きが優勢となり、
週末を前に持ち高を調整する市場参加者が目立った。

また、この日発表された1月の米消費者物価指数(CPI)は
市場予想以上に上昇したが、市場の反応は限られた。
午後にギブズ米大統領報道官が、
銀行は民間の手にあるのが好ましいと
米政府は信じていると述べたと伝わり、
この発言を受けて米株式相場は下げ渋る場面があったが、
外為市場では目立った反応はなかった。

この日の円の高値は92円51銭、安値は94円39銭。

一方、円は対ユーロで3日続落。
前日比35銭円安・ユーロ高の
1ユーロ=119円65~75銭で取引を終えた。
ユーロが対ドルで急伸したことが、
対ユーロでの円売りにつながった。

2月のユーロ圏の製造業と
サービス業の購買担当者景気指数(PMI)が下落し、
ともに市場予想を下回ったことから、
円買い・ユーロ売りが優勢となる場面も見られた。

ユーロはドルに対して続伸。
前日終値の1ユーロ=1.26ドル台後半から
1.28ドル台前半に上昇した。
持ち高調整目的のユーロ買い・ドル売りが優勢となった。
ユーロの高値は1.2885ドル、安値は1.2557ドル。

NY債券相場は反発、10年債利回り2.79%に低下

20日のニューヨーク債券相場は3営業日ぶりに反発。
長期金利の指標となる表面利率2.75%の10年物国債利回りは
前日比0.07%低い(価格は高い)2.79%で終えた。
金融システム不安や景気先行き不透明感などを手掛かりに、
安全資産としての債券買いが優勢となった。

アジア・欧州株式相場の大幅下落を受け、
債券相場は買い先行でスタートした。
根強い米銀の大手国有化への思惑などから
株式市場では金融株売りが続き、
米株式相場も大幅に下落する場面があった。
景気悪化懸念も債券買いを誘い、
長期債利回りは2.68%まで低下する場面があった。

午後にギブス米大統領報道官が「政府は引き続き、
民間の銀行システムが正しいあり方だと信じている」
などと発言したことが伝わると、一部銀行株が下げ渋り、
米株式相場全体も下げ幅を縮め、
債券市場からの資金流出につながり、
長期債相場は上げ幅を縮小した。

金融政策の影響を受けやすい
2年物国債相場は3営業日ぶりに反発。
利回りは前日比0.04%低い0.94%で取引を終えた。
米財務省証券(TB)3カ月物金利は
前日比0.02%低い0.26~28%だった。

NYダウ、6年半ぶり安値で取引終了=一部大手銀国有化懸念が材料に

米国株式市場は続落し、ダウが6年半ぶり安値で引けた。
米政府が一部大手銀行を国有化するとの懸念が広がり、
S&p500も一時12年ぶり安値をつけた。

この日は、ドッド米上院議員(民主党、コネチカット州)が
一部報道機関とのインタビューで
「少なくとも短期間は」一部銀行の国有化が
必要な可能性があると述べた。

その後、ホワイトハウスのギブス報道官が、
銀行システムは民営が正しい方向だと確信しており、
政府による十分な監督を徹底するとの意向を表明した。

CNBCテレビが報じたところによると、
財務省は来週、金融安定化策の一部詳細を公表するとし、
この報道を受けて金融株は下げ幅を縮小した。

国有化の対象との噂で
シティグループとバンク・オブ・アメリカは
一時35%超下落した。
ギブス報道官の発言で一部値を戻したが、
シティの終値は22.3%安の1.95ドルと、
1991年1月以来初めて2ドルを割り込んだ。
バンカメも3.6%安の3.79ドルだった。

ダウ工業株30種.DJIは100.28ドル(1.34%)安の7365.67ドル、
ナスダック総合指数.IXICは1.59ポイント(0.11%)安の1441.23、
S&P総合500種.SPXは8.89ポイント(1.14%)安の770.05、
で取引を終えた。

米金先物相場が1000ドル突破で取引を終了、安全資産買いで

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、
株安や経済不安を背景とした安全資産買いで、
一時1000ドルの大台に乗せた。
先物4月限は一時1000.30ドルと、
2008年7月16日以来の高値をつけた。
結局、中心限月4月物は前日終値比25.70ドル高の
1オンス=1002.20ドルと、
心理的に重要な1000ドルを突破して終了した。

これは中心限月終値ベースでの過去最高値をつけた
昨年3月18日(1004.30ドル)以来、約11カ月ぶりの高水準。
時間外取引では一時、1007.70ドルの高値をつけた。



酔いどれと、景気減速で円売りって本当?

【2009年2月20日】

円が下落傾向を強めています。
対ドルでは94円台、対ユーロ、
対クロス通貨でも軟調な動きを見せています。

その要因について、
中川前財務相のG7での「酔いどれ」記者会見や、
GDPが2ケタ台の減速を示したことが、
最近の円安の材料になっています。

確かに、中川前財務相のG7会見後、
円売りが進んでいますし、GDP発表後、
久しぶりに日本の経済指標が、
為替相場に影響を与えたのも事実だと考えます。

しかし、本当に、それだけが原因なのでしょうか?
それだけで円売りが進んだというのは、
ちょっと違うかなあ、そう考えます。

昨秋の金融危機、それに続く経済危機後、
米国、欧州、新興国の順番で経済の減速が顕著になりました。
その中で、日本だけが、金融危機の影響は軽微でした。

経済の減速も、自動車会社が相次いで派遣切りを行っても、
まだ全体の経済は大幅な鈍化を見せていませんでした。
その後、派遣切りが自動車会社だけにとどまらず、
製造業の広い分野で出始めるようになり、
自動車会社が次々と収益の下方修正を行っています。

その結果として、
昨年第4四半期のGDPは二桁マイナスとなったわけです。
しかし、早くもトヨタは5月には生産を増加させるなど、
生産の縮小が行き過ぎたのではないか、
そう思得るようなことも起きています。

世界経済危機の言葉が踊る中で、
生産縮小も「大幅に、急速」に行った結果、
5月には生産を増加させるということに至ったわけです。

つまり、本当はあれほど派遣を、期間工を切って、
生産調整をしなくても、危機は乗り越えられたと思うのです。
日本の経済悪化は、行き過ぎた悲観論が、
企業の生産を一気に萎ませた結果と思えるのです。

5月にトヨタが生産を増加させることになると、
数字面で表れる以上に、わが国の経済は底堅い、
という評価が出来る可能性もあるわけです。

また、中川財務相の件は、
たまたま円が売られる時期に重なったもので、
日本の政治家の頼りなさ、だらしなさは、
世界に広まっていると考えていますので、
今更と驚きはありません。

それを材料にしたいメディアの気持ちは分かりますが、
あの程度のことで、相場に影響があるというのはどうかなと考えます。

むしろ、麻生政権の低支持率、麻生首相の発言のブレ、
これが日本の政治に対する不信を呼んだ、
と考えた方が良いのではないでしょうか。

ドル円でみて、94.80円を超えてドルが買われるか否か、
これが目先の最大の関心事だと考えます。



景気先行き懸念、金融不安再燃で世界株安?

【2009年2月18日】

17日の米国株式市場は続落。
NYダウは前日比97.81ドル安の7552.60と、
約3カ月ぶりの安値をつけました。

これを受けて、東京株式市場も続落して取引が始まるなど、
続くアジアの株式市場も続落が予想される動きを見せています。
17日のNY市場では、発表された2月のNY連銀製造業景況指数が
過去最低の水準をつけ、景気の先行き見通し難が強まりました。

さらに、格付け会社が東欧の景気後退により、
金融機関が打撃を受ける可能性があるとの見方が広がり、
金融危機が意識されています。

加えて、日本の中川前財務相の辞任や、
先に発表されたGDPで日本経済が大幅に縮小したことから、
原油価格が7%近く下落、1バレル=35ドルを割り込み、
石油会社の株価が下落したことも株価の足を引っ張りました。

この日は、オバマ大統領が景気対策法案に署名したものの、
これが即効性のある景気対策には繋がらない、
との見方が強いことも株価の下落を支えきれませんでした。

一方、為替市場では、ユーロと円が軟調に推移し、
結果としてドルが堅調な動きを見せたものの、
米景気の先行きや金融危機の動向次第では、
ドル買いも続かないとの見方が出ています。



円が対ドルで一時下落、中川財務・金融相の発言受け

【2009年1月16日】

16日の欧州外為市場で円が対ドルで一時下落しました。
中川昭一財務相兼金融担当相が、
ローマで行われたG7後の14日の記者会見で、
ちぐはぐな受け答えをしたと指摘されている問題を受け、
「辞めろと言われれば、辞める」と述べたことが背景で、
円は一時1ドル=92.08円まで下落、
その後は91円台後半に値を戻しています。

久々、日本の材料で円が売られました

何はともあれ、日本人が材料になって、
円が売られる動きとなりました。
中身はどうあれ、本当に久々のことです。
しかし、考えてみたら、材料が材料だけに、
日本の為替に対する影響度とは、
この程度のものなのかという疑問も湧きます。

それにしても、この程度の材料だったので、
動揺もわずかにとどまりました。
最も、政治的要因としては麻生内閣の低支持率を考えると、
本来ならこちらの方が材料視されて、
日本売りがあってもおかしくはないので、
一大臣の不始末では、
この程度の動きにとどまったのでしょう。



不人気投票、ドル=ユーロ>円の順に

【2009年2月15日】

今週の為替市場は、不人気投票が続くと思います。
不人気度の順は、ドル=ユーロ>円の順と考えています。
先週末に開催されたG7では、
予想通り各国が前倒しで、
経済対策に取り組み、
財政政策も積極的に行うことが声明で示されました。

世界経済の未曾有の危機に対し、
G7が総力を挙げて取り組む姿勢を改めて示したわけです。

為替の問題については従来の声明の範囲内にとどまり、
一部事前に観測された英ポンド安に対しては、
声明には書き込まれませんでした。
為替問題は引き続き重要なものであることは間違いなく、
為替相場が混乱した場合には、
各国は協調して、解決する策を講じるでしょう。
ただ、今は為替相場は、危機的な状況にはない、
そうG7は判断しているようです。

G7を受けた反応は、
オセアニア市場、東京市場の順で現れます。
当初、為替相場に対して関与する文言が、
盛り込まれると見られていた分、
何もなかったことでドル売り、ユーロ売り、
結果として円買いの動きが出る可能性もあります。

ただ、週明けにはわが国の昨年第4四半期のGDPが発表されます。
市場の事前予想では、
前期比年率で11%を超えるマイナスが予想されています。
各国のGDPも大きなマイナスを示していますが、
日本のGDPは桁違いのマイナスとなる見込みです。
これが円相場にどのような影響を与えるのか、注意が必要でしょう。
また、18、19日には日銀の金融政策決定会合が開催されます。
G7を受けて、日銀がゼロ金利政策に戻す可能性もあります。
そうなった時に、金利を意識する動きが出る可能性も否定できません。

しかし、米国では自動車会社救済がヤマ場を迎えます。
既に、GMは破産法申請の可能性を指摘して、
さらなる支援額の増額を求める意向のようです。
仮に、破産法申請となれば、
雇用不安が一気に強まるものと思います。
そうなると、不透明感が、
ドル売りの大きな材料になると考えられます。

一方、欧州でも経済指標の発表が目白押しです。
3月のECB理事会では利下げは確実視される中で、
G7では出来る手段をとることが確認されました。
発表される経済指標次第では、
利下げに対する期待感が強まり、
ユーロに売り圧力が強まる可能性があります。

予想レンジは、
ドル円が84.80~94.80円、
ユーロ円が113.80~123.80円。



期待のドル買い、いつまで持つか

【2009年2月8日】

今週の為替市場は、期待のドル買いを注目する展開か。
米国の経済対策をめぐる動きを、注目するものと思います。

オバマ大統領の提案に対し、
上院共和党が待ったをかけていましたが、
経済対策に対する期待がドル買いの大きな要因となっているだけに、
経済対策がどのような形で実現するのかが注目されています。

ドルは対円で92円付近まで上昇し、
前週末の冴えない雇用統計の発表は、
ほぼ無視された格好となっています。
過去の暗い数字より、
未来を明るくする経済対策を材料視する、
本当に米国流の楽観的な見方が、
今のドルを支えているといっても、
過言ではない感じです。

逆に言えば、経済対策が上院共和党の反対で、
規模そのものが小さくなれば、不透明感が強まります。
特に、自動車会社の救済案も、
結局はつなぎでしかない現状を考えると、
本格的な経済対策が打ち出されないような事態になれば、
失望感が広がる可能性もあるわけです。

まだ、失望感が広がるには早いと考えています。
上院共和党が反対しても、
それなりの妥協は得られると考えているので、
当座は安心感が広がると思います。
でも、それも先行き、
経済対策の規模が足りないなどの論議が巻き起これば、
一瞬にして吹っ飛んでしまうものだと警戒しています。

欧州、GDPを注目、ユーロ売り材料か

一方、欧州では、今週末にかけて、GDPが発表される。
ユーロの中核国である、ドイツ、フランス、
そしてユーロ圏のGDPが発表されます。
事前予想を見ていると、いずれも大幅悪化が読み取られています。
事前予想の範囲内に納まればともかく、
事前予想範囲を超える悪化となれば、
ECBに対する不信感が強まる可能性もあります。

前週のECB理事会では、2月の利下げは回避、
3月には0.50%幅での利下げを行なう姿勢が報じられています。
GDPが悪化すれば、何故、3月まで利下げを待つのか、
その必要はあったのか、そんな議論が出てくると思います。
少なくとも、ECBは、今回の利下げ局面では、
遅きに失している、そんな評価が出ていると思います。
インフレを重視するあまり、
実体経済の悪化に対する処方箋が甘かった、
そういう判断が出来ると考えます。
こうした材料を睨んで、ユーロは軟調な動きが想定されます。

米債、ユーロ債の償還を注目

また、円も本来なら、買える通貨ではありません。
急速な景気の減速を背景に、企業業績が悪化、
リストラも派遣、非正規社員だけではなく、正社員にも及んでいます。
こんな状況で円が底堅い動きを示したこと自体が、
驚きといっても過言ではないでしょう。
ただ、これからは米国債やユーロ債の償還資金が日本に向かう、
円買いに繋がる可能性があります。
さらに、3月年度末の本格的な日本企業の、
円買いが意識される頃でもあります。
こうした円買い要因が、
実態面の経済の悪化を支えて円買いに繋がる可能性は、
強くなるものと見ています。

予想レンジは、
ドル円が84.80~94.80、
ユーロ円が113.80~123.80円。



円売り加速、米雇用統計悪化は織り込み済み

【2009年2月6日】

為替市場では、円売りが加速しています。
発表された米雇用統計は、失業率が7.6%、
非農業部門の新規雇用者は前月比59.8万人減と、
大幅な減少を見せました。

発表直後から、円売りが強まり、
対ドルでは91.80円台、
対ユーロでは117.70円台、
対英ポンドでは134.70円台、
対英ポンドでは134.70円台、
対豪ドルでは60.90円台で推移しています。

発表された米雇用統計は、
市場の当初予想を上回る悪化を見せましたが、
予想の範囲内に収まったことや、
雇用統計の悪化は織り込み済みとなっていた模様で、
発表直後にやや円が買い戻された動きが見られたものの、
その後は円はじりじりと下値を切り下げている状況です。

ドル円で、92.20円を維持できるか否かが、大きなカギとなりそうです。

同水準を超えて円売りが進めば、
次は94.80円程度が目安となると考えています。
逆に、92.20円を超え切れなかった場合には、
再度90円を超える動きとなると見込んでいます。



ドル円、微妙な均衡は次の波乱を示唆か

【2009年2月6日】

為替市場では、リスク回避の円買いの動きに変化の兆しが窺えます。
ECBの利下げ観測、BOEの大幅利下げ観測などが流れる中で、
リスク回避の円買いが強まっていましたが、
ECBは据え置き、BOEは0.5%幅での利下げが決定したことで、
ユーロ、英ポンドの買戻しが強まっています。

また、米ドルも対円で90円台を回復するなど、
大きな材料が出る前に、修正の動きとなっています。
既に、米雇用統計の悪化は織り込んでいるとの声も聞かれ、
予想外の数字が出て、ドルが売られた場面では、
ドル買いが強まるとの思惑も出ているようです。

このところ、米国経済指標の悪化が目立っていますが、
それでもドルの下値は87円台にとどまっていることも、
そうした見方を勇気付けているようです。

ただ、忘れていけないのは、
ドルの戻りも90円台にとどまっていることです。
市場は、エネルギーをためているところ。
そう考えると、この奇妙な均衡は、
次の波乱を示唆しているとも見られます。



米雇用、欧州、豪の利下げ睨んで円独歩高も

【2009年1月30日】

今週の為替市場は、円独歩高が意識される動きが予想されます。
大きな材料としては、週末の米雇用統計、
その前にはイングランド銀行、ECB、豪中銀の金融政策決定があります。

米雇用統計は、最近のリストラの大きさ、
週次指標の失業保険申請件数の悪化など、
非農業部門の新規雇用者は50万人台の減少が予想されています。
さらに、失業率は7.5%と、さらに上昇すると見られています。
長期的には10%乗せを指摘する声も出ています。
少なく見積もっても8%、9%台の失業率は、
避けられないとの見方が支配的となっています。

今回は7.5%が予想の中心ですが、
予想を超える悪化となれば、
その影響は少なくないと考えます。

これに対し、各国の金融政策にも大きな関心が集まります。
3日には豪中銀が政策金利を決定します。
先週、ニュージーランド中銀は1.5%利下げし、
政策金利を3.50%にしました。

当初、豪中銀は2009年半ばまで、
利下げは行わないとしていましたが、
国内景気の悪化、世界景気の悪化、
さらには中国景気の悪化等、
オーストラリアを取り巻く環境が悪化していることで、
利下げは避けられないと考えます。

利下げ幅は、当初は0.5%程度を見ていましたが、
足元の経済指標の悪化等を見ると、
1.0%幅での利下げが予想されます。
この利下げを睨んで、
豪ドルが対円で大幅な下落となる可能性が強く、
クロス円のクロス通貨下落が目立つものと見られます。

豪ドル円は50円程度、
NZドル円は40円程度が目標となる可能性があります。

一方、欧州ではECB、イングランド銀行が、
5日に金融政策を決定します。

ECBは、今回は政策金利の変更はないと考えています。
欧州の経済指標、物価指標は落ち着きを示していますが、
1月の理事会で0.50%幅の利下げを行い、
政策金利を2.00%とした時点で、
2月の理事会では政策金利の変更はないと明言し、
3月の理事会が重要なポイントとなることを明らかにしました。

こうした発言を見る限り、
今回、ECBは政策金利の変更を見送る、
との見方が強まっている背景です。

これに対し、イングランド銀行の政策金利は、
0.50%程度の利下げが予想されています。
金融機関の経営問題や住宅価格下落や、
経済の悪化が続いていることで、
イングランド銀行はゼロ金利も辞さない姿勢を示しており、
この姿勢を今回も示すものと見ています。

現在1.50%の政策金利を0.50%引き下げて、
1.00%とするとの見方が支配的です。

ユーロは先行きの利下げを意識して、
英ポンドは利下げが継続されることで、
引き続き、軟調な動きが続くとみています。
ユーロ、英ポンド、オセアニア通貨の下落傾向が鮮明になると、
米ドルも対円で一段の下落を見せる可能瀬があると考えています。

対欧州通貨では米ドルは底堅く、
ドル全面安という状況にはならないことで、
日本が企図する円売り介入は難しい状況になると考えています。

今週は、日本の材料が乏しい分、
海外の材料で、円が翻弄される動きが続くと思っています。

予想レンジは、
ドル円が82.80~90.80円、
ユーロ円が108.80~120.80円、
英ポンド円が119.80~131.80円、
豪ドル円が49.80~61.80円。



ドル、ユーロ買戻しのピークは過ぎた?

【2009年1月27日】

英国危機をきっかけに、売られたユーロは、
発表された経済指標が底堅い数字となったことから、
買戻しが先行していました。
日本の株価の上昇で、円売りが進んだ流れを受け、
ユーロは対円で119円台央、
英ポンドも対円で127円台後半に、
米ドルは90円台前半に上昇しました。

この動きはオセアニア通貨にも波及、
豪ドルは対円で60円台前半、
NZドルは対円で47円台後半に、
それぞれ上昇しました。

この中、ユーロは対ドルで1.32ドル台前半、
英ポンドは対ドルで1.42ドル台央に上昇するなど、
これまで売られていた欧州通貨が値を戻していることが、
円の軟化に繋がっていたようです。

その後、発表された独ifo景況指数が、
83.0と予想を上回る改善を見せたものの、
為替市場では、逆にユーロ売り、英ポンド売りが強まっています。
ユーロは対円で117円台央、
英ポンドは対円で125円台後半、
豪ドルは対円で58円台後半、
NZドルは対円で46円台後半、
それぞれ下落しています。
一方、ドル円は88円台後半と円が上昇しています。

売られすぎた欧州通貨に巻き戻しの買いが持ち込まれ、
この動きがオセアニア通貨、米ドルにも波及して、
円が下落した流れが一服したと考えると、
今日の動きは説明がつくと考えられます。

英金融危機が欧州経済に波及し、
英国、欧州、米国の第二弾の金融危機が起こる、
そんな不透明感が相対的に円買いに繋がった、
そういう動きがみられたのが先週で、
その巻き戻しが、週前半に起こっていると、
説明できると思います。

今日は、欧州では先行き不透明感を払拭する、
材料がみられたわけですが、
それでもユーロや英ポンドを買うには力不足と、
市場が認識したと考えると分かりやすいと考えます。



欧州通貨安はなお継続か

【2009年1月23日】

来週の為替相場は、なお欧州通貨安が継続する展開と考えます。
各国で経済指標の発表がありますが、欧州発の材料は、
欧州経済が深刻な後退に陥っていること示すものと考えます。
景気後退に対する打つ手が遅れた分、
景気後退に対する打つ手は大幅なものが必要となります。
もちろん、金融政策も思い切った利下げが望まれるわけです。
ECBに対しては利下げ圧力が強まるものと思います。
ユーロはこうした市場の圧力を受けて、
対ドル、対円で軟調な動きが予想されます。

一方、英ポンドもさらなる下落が読み取れます。
発表されたGDPが大幅なマイナスとなったことで、
景気に対する懸念が強まり、
さらに利下げに対する期待感が膨らむと考えます。

この動きは、豪ドル、NZドルにもかかってくると思います。
ニュージーランドは29日に政策金利を決定します。
12月は1.5%幅で利下げを行いましたが、
今回は1%にとどまるのか否か、注目されます。
オーストラリアの政策金利決定は、
2月3日に予定されています。
ニュージーランドが大幅な利下げに踏み切った場合には、
オーストラリアに対する利下げ圧力は高まると考えます。
当初は、昨年の利下げ後、
今年は夏場まで様子見との見方がされていましたが、
足元では景気の深刻な悪化を見て、
何でも行う決意が聞かれています。
前回の利下げは1%幅で、
今回は0.50%幅との見方も流れています。
オセアニアの利下げ圧力が、
オセアニア通貨の押し下げに繋がると考えます。

英ポンド、ユーロ、オセアニア通貨に押し下げ圧力がある中で、
円は上昇圧力を受けると考えます。
もちろん、週末には日本の冴えない経済指標の発表があるわけで、
円を積極的には買えないと考えます。
しかし、消極的な円買い要因はまだまだ払拭されていません。
対ドルで、87円台前半に上昇した流れは、
次は85円台、82円台、
そして80円超えと繋がっていくと考えています。
予想レンジは、
ドル円が82.80~92.80円、
ユーロ円が108.80~120.80円。



円、対英ポンドで史上最高値を更新

【2009年1月20日】

20日の外国為替市場で円が英ポンドに対し、
1ポンド=125円台後半をつけ、
1973年の変動相場制移行後の最高値を更新しました。
英大手銀ロイヤルバンク・オブ・スコットランドが、
2008年12月期に過去最大の赤字に陥った見通しとなり、
英国の金融危機への懸念からポンド売りが加速したためで、
前日から8円以上も円高・ポンド安が進んでいます。
英国では金融問題に加え、
住宅価格の下落や失業率の上昇など、
実体経済面での先行き不安も強まっています。
英イングランド銀行(中央銀行)は、
8日に政策金利を史上最低の年1.5%に引き下げましたが、
市場では一段の金融緩和を予想する声も出ており、
ポンド売りの材料になっています。
ポンドは対ドルでも急落し、
一時1.39ドル台前半まで下落しています。

こうした英ポンドの動きを睨んで、
ユーロ、豪ドル、NZドルなども大きく値を下げました。
ドル円は90円台前半でドルが下げ渋っていますが、
きっかけ次第でドルも大幅な下落を見せる可能性もあり、
目先、為替相場の波乱が予想されています。
今回の円買いの背景には、
欧州での金融機関に対する支援策が、
相次いで発表されていることがあります。
米国に続き、欧州も第二段の金融機関の救済を強いられています。
当初の救済資金では、金融機関の救済は厳しくなりました。
特に、欧州は金融危機、経済危機に対する措置が遅れた分、
その収拾にも時間がかかっているという印象です。

今回は、これといった材料がなく、
きっかけ次第では、
円が急騰する可能性があることを示しました。
米国はオバマ新大統領誕生で沸き立っていますが、
実際に経済回復が捗々しくなくなれば、
ドルに投機の嵐が襲い掛かる可能性があります。
3月までは気が抜けない、
そんなことを今回の為替相場の変動が
教えてくれています。



欧州通貨、オセアニア通貨が一段安

【2009年1月20日】

20日の外国為替市場では、欧州通貨、オセアニア通貨が
一段安となっています。
英欧銀行株の急落などを背景に、
ユーロや英ポンドが大きく売られた前日海外の流れを引き継ぎ、
英ポンド・ドルは一時1.4130まで下落、
ユーロ・ドルも一時1.2970ドルをつけ、
豪ドル・米ドル、NZドル・米ドルも大幅安となっています。
英ポンドは対円でも下落、一時127.90円をつけ、
ユーロは対円で一時116円後半、
豪ドルは一時59円前半、
NZドルは47円後半まで、対円で急落しました。
ユーロが売り込まれたのは、
米格付け会社が14日のギリシャに続き、
19日にスペインの格付けを引き下げたことや、
英系銀行株の急落につれて、
欧州系金融機関にも経営に対する懸念が強まり、
欧州銀行株が急落したことなどが背景です。
さらに、トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁が19日、
2009年の世界・欧州経済の成長について、
「ECB理事会は昨年12月初旬時点での予想を
大幅に下回ると予想している」と発言したことも売り材料視されました。
一方、オセアニア通貨は、
NZ統計局が20日に発表した
2008年第4四半期の消費者物価指数(CPI)上昇率が
前期比マイナス0.5%と、2年ぶりに低下を記録したことが
きっかけになりました。
市場では今後、NZ準備銀行(中央銀行)が
追加的な大幅利下げに追い込まれる可能性があると見られたことも、
NZドル、豪ドルの下落の背景になっています。
NZ準備銀行の次回会合は1月29日に行われますが、
現行5%の政策金利を1%程度引き下げるのではないか、
との思惑も広がっています。
20日は、米国ではオバマ新大統領の就任式となり、
市場の取引は薄くなると思われていましたが、
欧州での不安材料が出たことで、
一気に欧州通貨売り、オセアニア通貨売りが目立ちました。
特に、欧州では、
金融機関の経営問題について懸念が台頭しています。
米国の金融機関は、淘汰が進んでいますが、
欧州ではまだ膿を出し切っていないとみられていることも、
懸念がなかなか払拭されない要因になっています。
こうした動きは、まだまだ見られると考えており、
欧州通貨・高金利通貨の低迷が続くと見ています。
この中、ドル円は90円台前半で小動きとなっています。
ユーロやオセアニア通貨が大きく売られる中で、
米ドルと円は奇妙な均衡を保っている、そんな状況です。



材料出尽くしで、一進一退か

【2009年1月18日】

今週の為替市場は、一進一退の動きか。
前週のECB理事会、前々週の米雇用統計と、
大きな材料が出た後だけに、
今週は材料不足の感が否めないものと思われます。
日本では、日銀が金融政策決定会合を開きますが、
政策金利を更に引き下げてゼロ金利にするという、
選択肢はなく、あっても資金繰りを支援する策に留まると見ています。

この中、米国ではオバマ新政権が誕生します。
20日の就任式を前に、現地では興奮が高まっているようです。
しかし、オバマ新政権誕生を前に、
市場の興奮は急速に下がっている感じがします。
ブッシュ政権は、経済対策もできることは行い、
後は新政権に託しています。
現政権が、新政権の手足を縛ってはいけない、
そんな配慮もあるかとは思いますが、
実は、何もできないことの裏返しかもしれません。
通常、新政権誕生を前に、
株価上昇・ドル上昇という構図が読み取れるのですが、
今回ばかりはそういう動きにはなっていません。

それだけ、米経済が悪化していること、
金融危機がなかなか収束しないことが、
「上昇」を抑制しているように思えます。

今週は、大きな経済指標の発表は少ないのですが、
英国では昨年第4四半期のGDP速報値が発表されます。
前期に比べ、下げ幅を拡大することが予想されるなど、
欧州全体のGDPも悪化するとの思惑を助長するものになります。
これを見て、英国では更なる利下げ、
ゼロ金利政策への突入などが想定されます。

ECBも「2月は何もしない」、
などといっている場合ではなくなることも予想されます。
見方によっては、英国の深刻な景気後退が、
世界経済の更なる後退を誘う可能性もあります。

そうなると、為替相場も、リスク回避の動きを強めます。
年度末に向けて、世界経済、特に欧州経済の後退が鮮明になると、
ドル、ユーロ、円の三極通貨の動きに大きな影響を与えます。
その前に発表される英国のGDP速報値は大きなカギになりそうです。
予想レンジは、ドル円が84.80~94.80円、ユーロ円が114.80~124.80円。



円売り、「これが一つの材料出尽し」です

【2009年1月16日】

為替市場では、前日のECB理事会を前にして、
結果として上昇した円が、その後、
急速に値を崩しています。
ECBの利下げは、米欧の金利差縮小に繋がる、
との読みから、ユーロは対ドルで一段安となり、
結果として、対円でもユーロは大きく値を下げたのです。
ECB理事会後、記者会見したトリシェ総裁は、
2月の理事会では据え置きを示唆したことで、
これまでユーロ売りに傾いていた動きが、
収束したわけです。
その後は、売られた分の巻き戻しとばかりに、
ユーロが上昇、ドルも対円で値を戻した結果、
円売りが一段と広まったと見られるわけです。
また、米国ではバンカメに対して、
新たな資金供与が行われることが決まったことも、
ドルに対してはプラスの作用となったわけです。

ある意味、円を買う明白な理由はなく、
リスク回避の円買いという、大雑把な理由だったので、
ECBが利下げして、米銀が追加の救済を受けるという、
材料を見て、これまで買っていた円を売る動きにつながった、
そんな解釈が出来るのではないかと思うのです。
この動きこそ、「一つの材料出尽し」といえるわけです。
むしろ、明白な材料があって、円を買うのはこれからです。

今後、ユーロ債償還に伴う、円買い・ユーロ売り、
年度末要因による、ドル売り・円買いが予想されます。
機関投資家はもちろん、事業法人も、今回は早めに、
ドル売り・円買いを持ち込む可能性があります。
企業収益が大幅な悪化を見せたことで、
海外送金を早めに行う可能性があると考えます。
「材料出つくし」のあとは、事実の動きです。



高金利通貨、軒並み安

【2009年1月16日】

高金利通貨の下げが止まりません。
ユーロに引きずられているようですが、
それにしても昨年来の安値圏で推移していることは、
かなり、不気味です。
ユーロ安の背景には、利下げはもちろん、
欧州諸国の格下げの話が流れていることがあります。
ユーロ発足後、ユーロ圏参加国の広がりが出て、
外貨準備に使われることも多くなっており、
ユーロの存在感が強まっています。
新たにユーロ圏に参入した、旧東欧は別にして、
当初からユーロに参加していた国、
初期に参加した国は、ユーロの広がりとともに、
経済も堅調で、ユーロを支える柱になっていました。
しかし、さすがに世界経済の悪化で、
ドイツ、フランスとユーロを支える国でも、
景気後退は深刻なものとなってきました。
当初は、南欧がユーロ圏の経済を引っ張っていましたが、
今は深刻な経済の後退に見舞われています。

一方、豪ドルなど、高金利通貨も、
ニュージーランドの格下げが観測されるなど、
これまで順調だった経済の悪化とともに、
マイナス材料が出始めていることが、
オセアニア通貨売りとなっているようです。
また、英ポンドは、更なる利下げと量的緩和、
これが英ポンド売りの大きな材料になっています。
南アランドも下げ幅を拡大するなど、
今や英連邦通貨の下げが際立っています。



ユーロ安、ECB利下げを織り込みか

【2009年1月13日】

ユーロの下落が止まりません。
前週末の米雇用統計発表後、
対ドルを中心に大きく値を下げ始めたユーロは、
13日の為替市場でも止まらず、
対ドルでは一時1ユーロ=1.32ドル台前半、
対円でも一時1ユーロ=117円台後半まで下落する動きを見せました。
米雇用統計という大きな材料が出たことで、
次の材料となっているECB利下げを見極めた動きが出てきているようです。
加えて、
欧州各国の格下げの話が出ていることもユーロ売りの材料になっています。
また、ECB総裁も欧州経済について懸念を示すなど、
欧州が景気回復について後手に回っていることが、
ユーロ売りに拍車をかけています。
一方、ユーロだけではなく、英ポンド、豪ドル、NZドルなど、
高金利通貨も軒並み安となりました。
英ポンドは、英国の景気が予想外に悪化していることで、
米国同様にゼロ金利政策を行うとの見方があり、
さらに量的緩和も避けられないとの見方が広がっていることが、
英ポンド売りに拍車をかけている模様です。
この流れは、15日のECB理事会の結果が出るまでは、変わらないと考えます。
ECBの利下げについては、0.50%の利下げをほぼ織り込んでいますが、
先行きの利下げが見通されるような発言が出れば、
さらにユーロ売りが続く事態も考えられます。



円高進展も、対ユーロではドル高で介入はない?

【2009年1月11日】

今週の為替相場は、15日のECB理事会での利下げ幅が注目されています。
昨年12月のECB利下げ直後のトリシェ総裁発言で、ECBは当面は利下げを行わずに、
政策金利は据え置きとの見方が急速に広まりましたが、年明け後、
ユーロ圏の物価指標が落ち着きを示していることや、
ECB高官の間から利下げを除外しない旨の発言が相次いだことで、
足元ではECBの利下げ観測が強まっています。
問題は利下げ幅ですが、現行2.50%の政策金利を0.50%引き下げて
2.00%となる可能性がもっとも強くなっています。
一部では0.75%、1.00%の利下げ予想も聞かれているようですが、
イングランド銀行が0.50%の利下げにとどめたことを映して、
0.50%幅での利下げが順当だと考えます。
米ドルは、こうしたECBの利下げを先取りする格好で、
先週末のNY市場では対ユーロで上昇しました。
米雇用統計の悪化は、織り込み済みとばかりに、
次の材料であるECBの利下げを先取りする格好で、
米ドルは上昇ピッチを早めたわけです。
一方、円は米雇用統計直後には対ドルで下落しましたが、
その後はドルが対ユーロで上昇、円も対ユーロで上昇、
その勢いで対ドルでも円は上昇し、
90円超えを窺う水準まで上昇しました。
この流れは、今週も続くものとみられます。
円が対ドルで80円台に上昇すると、日本経済が減速している中で、
介入観測が広がると考えます。
しかし、ドルは対ユーロでは上昇しています。
それに比べれば、対円でのドル安は問題にされないと思います。
当局者からは円上昇に牽制発言が出ると考えますが、
米国から見れば、介入には程遠い水準にドル円はあると考えるのではないでしょうか?
対ユーロでは再び120円超えを目指し、対ドルでも前回の円高値87円台を超えて
今回のステージの円高値を意識するものとみています。
円自身に買う材料はないのですが、米国や欧州の材料が、
相対的に円買いという形になると考えています。
予想レンジは、ドル円が83.80~93.80円、ユーロ円が114.80~124.80円。



米雇用統計発表後、相対評価で円買い優位に

【2009年1月9日】

米雇用統計が発表され、予想通りに、失業率も非農業部門の新規雇用者も
悪化する動きを見せました。
2008年の雇用者数は戦後最悪となるなど、
米国の雇用情勢の悪化は一段と深刻度合いを増しています。
為替市場では、当初、ドルが買い上げられる動きを見せましたが、結局、
対円でドルは軟調な動きを見せています。
ドルは対ユーロなど、円以外の通貨に対しては堅調な動きを見せ、
その結果としてクロス・円は円が上昇しています。
ユーロは15日のECB理事会で利下げの可能性が強まっていることが、
対ドルで下落している要因になっており、
金利差が縮小する可能性が出ていることがユーロ軟調な流れとなっているようです。
今回の米雇用統計発表をきっかけに、
再び米国の景気後退を市場が意識する可能性も出ており、
まだまだ波乱が続く様相です。



ユーロ、利下げの可能性で下落に転じる

【2009年1月6日】

イスラエルによるガザ地区の空爆をきっかけに、地政学的リスクの高まりを材料に買われたユーロの退潮が目立っています。
ガザ地区への進攻は空爆から地上部隊による進攻に進み、厳しさは一段と増しているわけですが、
逆にドルが買い戻される動きに転じています。
当初は、地政学的リスクが米ドル売りの材料になった模様ですが、今はユーロが売られている状況になっているようです。
ユーロ売りの背景には、1月15日に開催されるECB理事会で、利下げが行われるのではないかとの思惑が
広がっているのが要因ではないかと考えています。
昨年12月、ECBが0.75%の利下げを行った直後の記者会見で、
トリシェ総裁が次回理事会での利下げの可能性がないことを明らかにしましたが、
ここにきて、ECB高官から利下げが次の選択肢であることを
指摘する声が聞かれ始めています。
市場は、トリシェ発言からECBの利下げはないとの認識が広がって、ユーロを支える材料になっていましたが、
利下げが見えてきたので、ユーロに売り圧力がかかってきたのではないかと思います。
米国が既に実質ゼロ金利となる0~0.25%に政策金利を引き下げた一方、ECBの政策金利は2.50%を維持しています。
米国発の金融危機は、欧州も同じような状況にあり、産業界の動きも米国と同じような軌道を歩んでいます。
その政策金利が違っているのは、インフレに対する思いが米国と欧州では違うことが大きいと思います。
しかし、実体経済は同じです。
欧州はインフレに対する恐怖とも思えるトラウマがあることで、インフレに重きを置きすぎる傾向があることが
利下げを躊躇させていると考えるのです。
第二次世界大戦後、敗戦国となったドイツには猛烈なインフレが襲いました。
これと正面から戦ったのがドイツ連銀で、この流れを継ぐECBはインフレに対して
必要以上に攻撃的になる体質が備わっているのです。
そんなECBですが、さすがに域内経済の低迷と金融機関の経営不安が継続する中で、利下げが視野に入ってきました。
そうなると、金利で支えられていたユーロに売り圧力がかかるというわけです。
ECB理事会の前には米雇用統計という大きな波がありますが、
これをクリアしたら15日のECB理事会を睨んだ動きが強まると考えています。



地政学的リスクよりも、米雇用統計が材料に

【2009年1月3日】

為替市場は、昨年末からイスラエル軍によるガザ地区の空爆という、地政学的リスクの高まりを材料に、
ドルに対して、ユーロやスイスフランが上昇を続けていました。
年明け後、2日には昨年末に強まったドル売りが一服、逆に対ユーロ、対スイスフランで
ドルが値を戻す動きを見せており、ドルは対円でも91円台に上昇する動きを見せています。
年明け後のドルの戻りは、売られた分の巻き戻しということで説明が出来るかと思います。
問題は、これからです。
イスラエルは地上攻撃の用意をしているとの報が伝わりましたが、それでもポジション調整の
ドル買いが勝る動きを見せています。
確かに材料が、ガザ空爆というものしか見当たらない分、それで動いた分の調整が入ったということなので、
やはり、大きな材料は経済指標になると考えます。
中でも、9日に発表される12月の米雇用統計が大きな材料になると見ています。
米国では、ビッグスリーに対する支援案がまとまったことを材料に、先行き不透明感がやや遠退いていますが、やはり雇用統計の悪化度合いが大きなものとなれば、先行き不透明感が一気に広がる可能性があると考えます。
特に、今回は失業率が7%台に乗せる可能性が強まっているだけに、その影響は少なくないと考えます。
これに対し、新規雇用は50万人を割り込むとの見方が予想の中心となっていますが、
これも55万人を越えるような数字になった場合には、サプライズとなる可能性があります。
特に、今はドルが買い戻されている分、ドルにとってマイナス材料が出れば、ドル売りが加速する可能性は
否定できないと考えます。
一方、今週も欧州の経済指標発表が目白押しとなっています。
物価、GDP、企業のアンケート調査などが発表されますが、欧州経済の悪化を示すものになると
見込まれています。
英国では政策金利の発表があります。
今回も1%程度の利下げの可能性と、量的緩和に踏み切る可能性が指摘されています。
米国の後追いとなるわけですが、それほど経済が悪化しているということを裏打ちしていると思います。
英国でさえ、そうなのですから、欧州が無傷で済むわけにはいきません。
あるいは英国以上に、景気回復に対する策が遅れているだけに、ユーロにとってはマイナス材料が
多く発表されることになると思います。
再び、ドルも買えない、ユーロも買えないという状況が、各国の経済指標を睨みながら出てくると考えます。
その一つのきっかけが、米雇用統計発表前後の動きだと思います。
今週の予想レンジは、ドル円が82.80~92.80円、ユーロ円が116.80~128.80円。



3月までが胸突き八丁

【2009年1月1日】

金融市場は、今年3月までが胸突き八丁となると見ています。

一昨年夏以降、米国発のサブプライムローン問題が不透明材料として意識される動きが続きました。

3月には、米国でベアー・スターンズ証券が経営破綻し、株価やドル相場に影響を与えましたが、
政府が救済することを決めたことで、ミニ・クラッシュにとどまることが出来ました。
その後、開催されたG7では、米国がドル安を望んでいないことを鮮明にしたものの、
エネルギー価格が上昇を続けていたことで、ドルは軟調に推移する動きとなりました。
円もドルと平仄を合わせる動きとなり、ユーロなど、高金利通貨・資源国通貨高が鮮明となりました。

7月には原油価格は1バレル=150ドルに接近し、ドル安・円安が続きました。
しかし、さすがに150ドル乗せを目前に原油価格は反落に転じ、米国では住宅金融公社の
経営問題が大きな材料になりました。
住宅金融公社は、政府の救済案が示されましたが、その後、リーマン・ブラザーズ証券の経営危機が
伝えられたものの、米政府はベアー・スターンズ証券とは違い、救済しなかったことから、
国際金融市場は信用不安を強め、大混乱に陥りました。
米国の金融機関救済策に整合性が無いことをつかれ、次はどこが潰れるか、疑心暗鬼になったわけです。

こうした動きは、米国の金融機関だけではなく、欧州の金融機関にも飛び火して、
さらにアイスランドでは金融機関の経営悪化、国としての存在基盤も大きく揺らぐことになりました。
米国発の問題が欧州でも大きな問題になり、金融危機が世界規模に広まったわけです。
同時に、米国の景気の悪化が鮮明となり、これが好調だった新興国経済の悪化にも繋がりました。
この結果、騰勢を強めていた原油価格は急落、年末には30ドル台まで下落する何とも荒い動きを
見せたわけです。

為替市場では、米国の金融危機、経済の悪化、ビッグスリーの経営危機など、
これ以上はないという悪材料が重なりましたが、資金の米国回帰が強まる中で、
ドルは堅調に推移、円もそれまで大きく売られていたユーロやドルで値を戻す動きとなり、
対ドルでは一時87円台まで急騰、対ユーロでも120円を大きく上回る水準まで上昇しました。
この背景には、金融危機、世界同時不況が強まる中で、米国を始め、
各国が金利引き下げ競争を行う中で、これまで低金利の円を調達、その円を売って、
外貨での資金運用を行っていた向きが、円金利が相対的に高めになったことから、
そのポジションを解す動きとなったことが、相対評価で円を買う動きにつながるものとなったわけです。
9月以降の為替相場は、米国発の金融危機、世界経済危機で為替、株式、債券、商品相場は
動揺を示しましたが、年末になってやや落ち着きを示したものの、2009年も金融危機、
世界経済危機を材料に波乱含みの動きが出てくるのではないかと思われます。

米国では、ブッシュからオバマに政権交代があり、当初100日間はマスコミとの蜜月期間ということで、
政権に対する批判は控えられるのですが、経済が悪化する中で、オバマ流の政権運営に対する
物言いがあるのか否か、注目されます。

一方、日本では、麻生政権に対する支持率が大きく落ち込む中で、経済対策の遅れが指摘される中、
まともな政権維持が出来るのか否か、注目されます。
麻生政権は、このまま解散をせずに、突っ走ろうと思っているようですが、
世論がそれをいつまで許すのか、自民党内から、麻生降ろしの動きがどのように出るのか注目されます。
どっちにしても、麻生政権はほぼ死に体になっているような感じがします。
議席を失いたくない、政権を離れたくない、そんな議員の後押しで辛うじて支えられているようですが、
日本経済が悪化の度合いを深める可能性が強い中で、こんな政権でよいのかという反省が出てこないと、
日本は本当の泥沼につかる可能性があります。
それを議員がどこまで見逃すのか、その期限は3月までが限度だと考えます。
それ以上、待っていたら、自身の議席も危うくなる、そういう思いが強まって、
離合集散が行われる可能性が見られると思います。

これに対し、米国では、まだまだ苦しい状況が続くものと思われます。
新政権に移行して、オバマ新大統領の経済政策に期待が集まると思いますが、
結局は、オバマ政権の経済政策を上回る規模で、米国経済の悪化が見られるものと考えられます。
景気悪化が早すぎて、間に合わない、そんな状況が読み取れます。
また、金融機関はもちろん、米国企業の経営問題はさらに深刻度合いを深めるものとみられます。
大きな山は、3月ぐらいに訪れるものとみられ、これを越えれば、その後は米経済の回復は捗々しくないものの、底が見えない怖さはなくなると考えています。
政府をはじめFRBも異例の金融政策を維持することで、米国経済の混乱はある程度は
抑えることは出来るのではないかとの期待が持てると考えます。
そう考えると、ドルが対主要通貨で大きく値を崩すのは、3月、あるいは4月まででとなることも予想されます。

もちろん、ドルだけが弱い材料に囲まれているわけでなく、ユーロも、円も弱い材料はあるわけなので、
その時々に弱い材料が集まる通貨が下落するという動きを強めるものとみています。
ドルだけではなく、ユーロにも、円にも弱みはある、そういうわけです。

中でも、ユーロの下落を注目してみたいと思います。
金利引き下げも中途半端、金融機関、企業救済も中途半端な施策しか打ち出せないユーロ圏にとって、
大きなマイナス材料がこれから出てくると考えます。
ドイツ連銀の流れを色濃く継ぐ、ECBは、金利政策に重きを置きすぎていると考えます。

一連の金融危機・経済危機でも、米国に次いで混乱したのは欧州ですが、
その救済策はとても物足りないものでした。
何をおいてもインフレ重視の姿勢が、欧州にとって大きな足枷になった可能性が強いとみています。

もっとも、為替相場は、2年連続で大幅な値動きはしないという経験則があります。

2008年ほどのレンジでは動かないと考えます。

となると、年末時点の水準から、ドル安、円安、ユーロ安のどちらの動きが見られるかということが
焦点になるものと思われます。

まずは、3月までにどんなことが起きるのか、注目してみたいと考えます。



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