機関投資家は、例えば、私達から預かった生命保険などの資金を使い、様々な市場で
投資をおこなっているのです。
ある意味、他人のお金、顔が見えないお金を使って、投資を行っているわけですから、その成否について、
責任感は乏しいと思います。
バブル前の日本の機関投資家は、扱う金額の大きさで、世界の市場で席巻した時代もありました。
しかし、鯨が浅瀬でもがき苦しんでいたような感じで、必ずしも効果的な投資が行えたとはいえない状況と
なったことは記憶に新しいことです。
巨体を利しても、世界市場では有効な投資は行えず、むしろその動きに先んじた青めの投資家に儲けを
掠りとられた状態でした。
損失を被っても、自分のお金ではないことで、切迫感がなかったように思います。
投資の失敗が自分のお金であったら、その痛みは大きく、より慎重な投資を心がけていたと考えます。
しかし、預かっている人の顔が見えないお金であることで、ある意味、責任のない投資を行っていた
感じがないわけでもありません。
自分のお金を使う、個人投資家は色々考えながら工夫をし、何が儲かるのか、
それを考えながら投資を行っています。
時には、機関投資家の鼻を明かして、個人投資家が有効的な投資を行っていたことは、数多くあります。
ただ、いつもいつも個人投資家が有効的な投資を行っているわけではありません。
機関投資家に比べて情報量が少ないこと、あるいは情報を的確に判断する材料を持ち合わせていない ことなど、
個人の力量不足がせっかくの投資を収益に結びつけることができないことも少なくありません。 |